手持ちのスマホで飲み物が買える―これもユニバーサルなカタチ
おはようございます。気がつけばもう少しでクリスマスですね。
クリスマスといえばサンタクロース、ということで
赤い衣装を着たサンタクロースのイメージを作ったといわれる
コカコーラの自販機のお話です。
ボタンに手が届かなくてもスマホがあれば飲み物が買える
10月の中央公園調査時、園内フリースペース(まちなかHUB)そばに
設置されている自動販売機がありました。
一見、どこにでもあるような販売機ですが、
自動販売機に掲示されたQRコードを読み取るか
コカコーラのアプリを入れたスマホをかざすと
スマホ画面に商品一覧が表示され、飲み物が買えます。
他社の自動販売機にも、スマートフォンをかざして決済する機能を
持つものがあるようですが、決済だけでなく
手元で商品を選べるという点で優れています。
自動販売機を取り上げた、以前の記事で触れましたが、
ユニバーサルデザイン対応自販機はその構造上、
原則として屋内に設置されるようです。
スマートフォンを利用して商品を選ぶ機能が広がれば、
ユニバーサル対応機ではない屋外設置の自販機でも
飲み物を自由に買うことができます。
またキャッシュレス決済サービスへの登録・連携が必要にはなりますが、
硬貨を使う必要がないので、狭い投入口にお金を入れたり
釣銭を取ったりしなくてよいのもひとつメリットです。
対応言語は15種類-多言語対応もやさしさのひとつ
この自販機のすごいところはそれだけではありません。
自販機に掲示してあるステッカーから所定のQRコードを読み込むと
日本語を含む15の言語で製品情報や自販機の操作内容を案内できます。
出入国管理庁の統計によれば、令和6年6月末時点での在留外国人は
約360万人。政府観光局の「訪日外客統計」によれば、
2023年に日本を訪れた外国人は約2500万人。
日本に暮らし、あるいは日本を訪れる外国の人たちは
年を追うごとに増えているようです。
インクルーシブやユニバーサルデザインが話題になるとき、
高齢の方や障害のある方にも使いやすい工夫が取り上げられることも
多いのですが、外国語対応もそのひとつです。
こうした多言語対応も、その場所を訪れる「あらゆる人々」を包み込む
という意味では、大事な方法のひとつと言えるでしょう。
Setoも海外への旅行や長期滞在の経験がありますが、
初めての土地で、初めての商品を手に取ったり、
レストランで見たことも聞いたこともないメニューを頼むのは
なかなかドキドキします。
異国の地で分厚い辞書を片手にマーカーで線を引きながら外国語を
学んだ身としてはスマホひとつで翻訳してくれるのはありがたいな、と
思います。
おわりに
高齢の方や障害のある方、外国の方など何かしらの困難を抱える方を含めた
誰もが利用しやすいサービスを考えるとき、専用の機械や専用のサービスがあることは、サービスを受ける側からするとありがたいことです。
一方で上記の自販機のように、ユニバーサルデザイン対応機でなくても
スマートフォンを使って飲み物を買うことができたり、
商品情報を翻訳してくれたり、今あるものを活かして
誰もが使いやすくなるのはいいな、と思います。