![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62607617/rectangle_large_type_2_685632e9f78eee7c876a1905bf5760fd.png?width=1200)
会いたかった人に会えた
今週は、ScarWork®という、ケガ、事故や手術などの傷痕にフォーカスしたボディワークのリフレッシャーコースに参加していました。数年前にScarWorkセラピストの資格を取ったものの、ScarWorkのクライアントは僅か。それでもこのリフレッシャーコースをわざわざ受けようと思ったのは、このワークを考案したシャロン・ウィーラー(ロルフィング®の創始者アイダ・ロルフ博士の愛弟子)から直々に手技を教わることができるから。というのは建前で、本当の本当はシャロンに会ってみたかったから。
そもそも私がマッサージの勉強を始めたきっかけは、10年前、ロルフィング®というボディワークの存在を知り、その理念に惹かれて調べていったら、コース受講の条件の一つとして、何らかのボディワークの経験が必要だと知ったからでした。結局は、主に費用の面で、ロルフィングのコースを受講するまでには至らなかったのですが、そうこうしているうちに、マッサージ周辺でも筋膜に対する認識が広まり、ここ数年の私のボディワークの施術は、主に筋膜と神経系へのアプローチがメインになっています。
そんなわけで一時期は、日本人ロルファーや、そのトレーニング中の方のブログなどを読みあさっていて、その中でシャロンの存在を知ったのでした。とはいえ彼女のことに触れていたのは、ほんの1, 2行のあっさりとしたものだったのですが、なぜかとても印象に残っていて、いつか会ってみたいと思っていたのでした。もともとScarWork自体もロルファー対象のコースだったそうなのですが、それが次第にロルファー以外のボディワーク・プラクティショナーへも門が開かれたおかげで、巡り巡ってシャロンに会える機会がやってきたのです。
*
コース初日の前半は、ScarWorkの基本テクニックのおさらいでした。私はシャロン認定のUK指導者からこの手技を習っていたので、シャロンのデモンストレーションを見るのは初めて。彼女の数十年に渡る経験とクリエイティブな発想を通して生まれた手技の説明と彼女の手の動きは、とても独特かつ説得力があって、見ているだけで頭を介さずに私の身体に染み込んでくるような感じがしました。これまで何年に渡って、たくさんのボディワーク関連のコースを受講して、たくさんの指導者のデモや説明を受けてきましたが、難しい言葉も、理屈も、専門用語も使わずに、こんなにも説得力のあるものを見たのは初めてでした。
これまでScarWorkをどう自分のものにしていくかに試行錯誤していました。とてもパワフルかつ繊細という好みのタイプの手法なのに、なぜか自分の中で何かが納得できていないというか、しっくりいっていなかったのですが、シャロンのデモンストレーション:自由で直感的なアプローチと、しなやかな芯の通った流れるような手の動きを見ているうちに、こんな風にすればいいんだ!と、私の中のしっくりいっていなかった、何か絡まったものがじわじわと解けていくような感覚になりました。
しかも、専門用語に頼らずに、誰にでもわかる言葉を使うようにしているという彼女の説明は、コースやワークショップに参加するたびに聞いたことのない解剖英単語につまずいて説明を聞き逃すなんてことが常の私も、頭の上に「?」を浮かべることなくリラックスして聞き取り、理解することができたというのも大きかったのかもしれません。
低めの声で、ある意味ぶっきらぼうといえなくもない話し方なのに、とても暖かくてチャーミング。それこそ私が生まれる前からボディワークに従事してる彼女の話は、本当に興味深いものばかりでした。彼女のボディワークに対するスタイルは、豊かな知識と経験がありながらも自由でクリエイティブで思いやりのあるもの。そしてヨガや禅に通じる、謙虚でオープンマインドで気負いのない佇まい。ついにボディワーカーとして、女性として、こうありたい、こうなりたいと思う人に出会えた!という感じです。
2日間のコースが終了し、最後にみんなで記念撮影。偶然にもシャロンの隣に立つことになりました。みんながくっつくようにと、私の背中に回ったシャロンの手の暖かさと優しさといったらもう!(なのにFB に上がった写真ではせっかくシャロンの隣にいたのに、私は下を向いていた..)
また来年、UKに戻ってきてくれるとのことなので、今からコース参加費用をこつこつ積み立てます。次回はロルフィングも受けられたらいいなあ。というか、ロルフィングを受けにUSまで追いかけてしまおうかしら。