(動画コンテンツあり) 「東京のブルックリン #7」 生きた証を刻む傷 ジビエレザーの名店:革小物の「MAKAMI」編
東京のブルックリン蔵前
東京都台東区蔵前。別名「東京のブルックリン」。人気観光地の浅草からほど近い蔵前。江戸時代には、幕府が天領から集めた年貢米を貯属する蔵があったことから、「蔵前」という地名になりました。その後、時代を経て、古くからの商店、町工場、倉庫などを改装したこだわりの店舗やカフェが集まり、現在は「東京のブルックリン」と呼ばれるエリアとして認知されるようになっています。
そんな蔵前、浅草橋、秋葉原、御徒町に囲まれたエリアをご紹介する「東京のブルックリン」企画。今回は「ジビエレザー」と呼ばれる、害獣駆除により命を落とした野生動物の皮を、革製品として蘇らせるお店「MAKAMI」さんの最新レポートをアップします。
ジビエレザーとは
ジビエレザーとは、野生動物の皮を使った製品で、日本の場合は田畑などを荒らして駆除されたシカ、イノシシ、クマの皮を使った製品です。今回ご紹介する蔵前「MAKAMI」さんは、この3種類の動物すべてを扱っている都内でも珍しいショップです。オーナーさんが、製品の企画、デザイン、実際の裁断や縫製など作成までのすべてをプロデュースしています。
それぞれの動物の皮や、実際に使っている部位ごとの特性をうまく組み合わせた製品を展開しているのも、この店舗の魅力です。それぞれの動物の皮の特性や魅力については、動画内のインタビューをご覧ください。
店舗名「MAKAMI」の由来
お店の名前「MAKAMI」は、古来、魔除けや田畑を荒らす野生動物から作物を守る神として信仰を集めてきた「大口真神」(おおぐちのまかみ)から付けられました。
「大口真神」は日本オオカミの化身で、下の画像のように万葉集にも登場しています。日本人のジビエレザーとの付き合いは古く、農業が本格化する前は狩猟採集も行っていましたし、昔の武具にはシカ革などがたくさん使われていました。現代では少し馴染みが薄くなっていますが、実は日本人の生活に密着したものなのですね。現代の「MAKAMI」は、人間のエゴで生命を落としてしまった動物の皮も、無駄にすることなく有効活用していこうという日本人らしい自然との付き合い方も体現しています。
野生を生きた自然の傷こそが最大の魅力
ジビエレザーの最大の魅力は、「野生を生きて自然についた傷」です。自然についた傷ですから、どれ一つとして同じものはありません。そこに動物の生きた証、すなわち「物語」を感じることができます。
また、不思議なことに傷の部分は長年使っても経年変化をしないのです。このため、製品を使えば使うほど、傷感がどんどんと浮き出てくるのです。こんな「ジビエレザー」ついて興味を持った方は、是非YouTube動画をご覧ください。
ジビエレザーの魅力を動画で紹介
ジビエレザーの魅力を詳しく知りたい方は、以下のリンクよりYouTube動画をご覧ください。(チャンネル登録・高評価も是非お願いします!)そして、是非店舗に足を運んで、製品に触れてみてください。(不定期営業なので、ご来店前に公式インスタで営業情報をご覧ください)
https://www.instagram.com/makami_gibier/
店舗情報
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