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多面的な周辺、あるいは多角的な視点

長崎に行ってみたい。
FOOT×BRAINで見た、駅からスタジアムまでの道が楽しそうで、学生時代に少しサッカーをやっていたけれどJリーグを観に行ったりしたことのない僕は、そんな理由でV・ファーレン長崎の試合を観に行きたいなぁなんて思うようになった。
V・ファーレンロードと呼ばれる諫早駅からスタジアム(トランスコスモススタジアム長崎、通称トラスタ)までの約2キロ。地元の方のおもてなし(食べ物や飲み物を振る舞ってくださったり)や、景色や観光スポットなんかも楽しみながら。そうやってのんびり30分くらいぶらぶら歩いて観戦に向かうのって、すごくいいなぁと、僕は感じる。

そういえば、マーク・ハーマン監督の『シーズンチケット』が楽しかったなぁと思い出して調べてみたら、サブスクで見れなかった。残念。(もう1回観たいとAmazonの出品で購入。ツタヤが減っていき、サブスクに乗らないような作品は、DVDやBlu-rayを積極的に購入したいと思うようになった。)
映画は、2人の悪ガキがニューカッスル・ユナイテッドのチケットを手に入れようと奔走する姿を描いたドラマで、20年近く前に観たのだけど、僕のなかで、サッカーを観に行くっていう喜びの原風景みたいになっている。
スタジアムへ行くまでの道のりに喜びがあるのは幸せだ。諫早やニューカッスル以外でも、そこには様々な道があり、取り組みがあり、ドラマがあるのだろう。

そんな道程の話をしておきながらなのだけれど、2024年には長崎駅の近くに新スタジアムができる。新スタジアムというか、サッカースタジアムを中心として、アリーナ・ホテル・オフィス・商業施設等を併設する、「長崎スタジアムシティプロジェクト」という一大建設計画で、これがむちゃくちゃ格好良くて、むちゃくちゃ楽しそうなので、ぜひオフィシャルサイトなどを見てもらいたい。
スタジアムの上空にジップラインを通しちゃおうなんて、笑っちゃった。実現しようとしているビジョンに、ほんとワクワクする。こんなことができるのは、ジャパネットがクラブ経営からスタジアム事業まで包括的に取り仕切っているからだろう。

日本ハムファイターズが2023年に本拠地を移転する。札幌ドームの利用にかかる経費が大きな理由の1つとなっていたらしい。ドームは札幌市の所有で、運営管理を行っているのが、第三セクターである株式会社札幌ドーム。日ハムはドーム使用に高額の賃料を支払い、グッズ売上の一部も札幌ドームへ支払っているという。
元々は2002年の日韓ワールドカップに向けて始まったもので、日ハムは株式会社札幌ドームの株主でもないようだし、当然経営権もない。運営管理にも直接的に関われていなかったのだろう。野球チームとして札幌ドームでは融通がきかない上に、企業としても自由のない状況だったようだ。
所有者や経営母体、運営や管理の主体等が別々で、一体となって歩むことのできない場合、やはり様々な制限が生まれてくるように感じる。

移転先は、札幌市の隣の北広島市。そこで株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメントが展開するのは、「HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE」と名付けた、まさに街づくりの1つだ。球場(ES CON FIELD HOKKAIDO)だけでなく、宿泊・商業施設やレジデンス、認定こども園や農業学習施設、メディカルモールの開業を目指すなど、産官学様々なパートナーシップのもと、日ハムが主体となって行っていく。北海道旅行の目的地の1つになるような充実ぶりで、調べながら僕なんかはもう行く気になっている。

こうやって調べて書いている(と言っても、みっちり調べ上げて勉強しているわけではないので、間違っていたり正確でなかったりするところもあるかもしれません)が、そういう興味は僕の場合、テレビ番組で触れるところからスタートしていることが多い。(テレ東では、「FOOT×BRAIN」だけでなく、「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」も楽しい。)

ちなみに、Jリーグの社会連携活動「シャレン!」も、紹介したいと思う素敵な取り組みだ。地域の課題に共に取り組むこの活動は、それ自体にもちろん社会貢献の意義があるが、同時に、選手の引退後のキャリア形成にも寄与しているはずで、Jリーグがかなり多面的に影響のある活動を地道に行っていることがうかがえる。
あと、2017年の末頃にDMMがベルギー1部リーグのシント=トロイデンVVを買収し(非常に友好的なものだったようだ)、経営権を獲得しているとかも面白い。最近の若手選手の欧州移籍やサッカー日本代表に、実はかなり影響を与えているように思われる。

と、色々と紹介してきたのだけれど、実はというか、ここまでサッカーや野球の内容(プレー)には一切触れていない。それ抜きにしても、その業界というかジャンルというかに興味を持つことはできるし、そこから実際にスタジアムへ足を運ぼうとする気持ちも生まれる。(と僕は思う)。プレーを見ることの喜びはもちろんだが、その周辺にも心を惹きつけるようなものごとは沢山ある。

スポーツや企業活動と文化芸術を同じように並べて、同様に語れるとは思わないけれど、呼応するようなところも少なくないと僕は思う。特にJリーグや日本サッカーの取り組みに触れるとき、演劇や劇場のことを頭に浮かべて、いささか無邪気すぎるように思うけれど、やっぱり地域の劇場(スタジアム)には地域の劇団(チーム)があると良いなぁとか、そんなことを思ったりする。そして、演劇の周辺ってのはどんなことだろうと、また、考える。



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note「わたしと演劇とその周辺」
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