日記・2024/09/23
昨日今日は祖母の通夜や葬儀でかなり忙しくてバタバタしてたんだけど、その中で少しでも一休みしたくて、某にゃるら氏が書いた小説『蜘蛛』を読んだ。(以下、ネタバレ注意)
にゃるら氏はインディーゲームの『NEEDY GIRL OVERDOSE』の企画やシナリオを担当したことで一躍有名になった人だと思うけれど、同時になんか知らないがアンチが多いクリエイターという認識もある。
自分はあんまり人となりを深堀していったわけではないので詳しくは知らないんだけど、軽く調べただけで何となく嫌われている理由はわかった。自分は嫌いとまではいかないんだけど。まだ好き……でもないけど。
そもそも自分がにゃるら氏をどこで知ったのかというと、上記のニディガが有名ということで「どんな人なんだろう」と(ワナビとしての)興味が湧き氏のエッセイを購入したところが始まり。
このエッセイが割かし面白かったので、『蜘蛛』も購入して読んでみようとなったのだ。
で、一通り蜘蛛を読んでどうだったかというと……微妙だった。
いや、面白くないわけではないんだけど、キャラクターの行動が想像の域を出ないというか「まぁそうなるだろうな」以外の感想が湧かなかった。
主人公の『かな』が『あめ(超てんちゃん)』に触発されて周囲の人間関係を切って配信活動を始める……という顛末なんだけど、何というか「若気のいたりだねぇ……おじさんは心配だけどかなちゃんを見守るよ(後方腕組みオジ面)」以外の感想が浮かばなかった。
まぁかなのチャンネル登録者は50万人を超えるらしいので、かなり上手く行ってる方だとは思うけど。確かに、夢が叶った側に入るのか。
そもそも、かなや超てんちゃんみたいにビジュアルを売りにする配信者っていつかはどこかで限界が来る(老いが来る)と思っているので、そこはどうするんだろう……とも思った。いや、プロデュース側に回るとかセカンドプランはあるんだろうけど。
まぁただ、煌びやかな配信者になって無限の承認欲求を満たしたい、という気持ちはわかる気がする。共感は出来ないけど。
無限の承認欲求、これは若い人も年老いた人も持ってる人は持ってるけど、この承認欲求って要は現状に満たされていないから持っているものじゃないですか。
しかも「お金持ちになりたい!」みたいな物的欲求じゃなくて承認欲求ってのは「誰かから承認されたい、愛されたい」という精神的欲求じゃないですか。
つまり愛されてないからより愛して欲しいと感じるわけで。
めちゃくちゃ残酷なことを言うと家族や友達、つまり周囲の人間関係に不満がある(周囲の人間に愛されてこなかった)ということなんだと思う。
そしてこの蜘蛛が一定の人気を得ていることからして、そういう人間は思いのほか多いのだろう。
結局のところ、自分の考えは『そういう承認欲求を持つ人間を多数生み出してしまう社会(SNS~インターネット)が悪い』というところに尽きると思っている。不景気なんですかねーこれもねー(雑な着地点)。
だって普通に考えて、ネットでバズったりすると嬉しさより怖さの方が勝るじゃないですか。自分も1回だけSNSで万バズしたことがあるけど、「この発言は他者を傷つけていないだろうか」「自分の考えが捻じ曲がって伝わっていないだろうか」「そもそもそんな大人数の目に触れるほど良いツイートをしたわけでもない」みたいな考えが渦巻いて普通に喜べなかったし、やっぱり身内にウケてるぐらいがちょうどいいと思った。
数千・数万の人々に自分の行動を見られると、普通におかしくなるよそりゃ。まぁ配信者の人は狂いながらも正気を保つために頑張っているのだろうけれど。
でも無限の承認欲求を満たしたい、共感は出来ないけどやっぱわかるんだよな。配信者……というか、人類は皆潜在的にアイドルか教祖になりたい生き物だと思っているので。
自分もそりゃなれるならアイドルや教祖になりたい(今は完全匿名の存在でもそんな風になれるんだからすごい時代だよな)けど、自分の中から「その考えは……違うんじゃないか!? お前はそんな人間ではないだろ!!」という声が聞こえてくるので多分違う。
崇拝の対象になるの、そりゃ気持ちいいかもしれないけど、違うよそれはやっぱり。人はどうか知らないけど、自分が大事にしているのは信仰ではなく信念なので……と思ったけど、不安を感じて辞書で調べたら信仰も信念も同じような意味らしい。なんじゃそりゃあ!!
なんとなく言語化しにくいんですけど、要は自分が言いたいのって「何かを拠り所にする」のじゃなく「拠り所がなくても自分で立たないといけない」ということで。いや、拠り所を頼るのは悪いことじゃなくむしろ正しいんですが。
「拠り所がなくても自分で立たないといけない」というのは、自分のわがままというか意地の側面が強い。世の中に反抗したいんですよ。
だからそれこそ「拠り所にされる」アイドルや教祖は、最も自分が忌避するところで。アイドルや教祖より自分を信じましょうよ。いや、でもそれは結局自分を拠り所にしているということなのか……?
わからないけど、なんというか今の世の中、不幸に足を掬われて泥沼に落ちる人が多すぎる。これは自分が相対的に幸せだということも表しているので、何か言ったりは出来ないけど。
すごーく纏まりのない話してる自覚はあるんだけど、もう少し付き合っていただけたら。
要は、自分はとにかく反抗したいんですよ(セーフゾーンにいるからそんなことが言えるのかもしれない、と自問自答する日々だけど)。なんか世の中の全てが気に食わないんですよ。ワーって色々殴っていきたいんですよ。
世の中不幸なことだったり嫌なことが多すぎる。それを変えたい、と大仰なことは言えないけど、せめて反抗したいんですよ。やっぱラブ&ピースが一番いいので。
段々よくわかんなくなってきたけど、結局自分が思うアイドルや教祖というのはそういう思想から一番遠い部分で、だからこそ惹かれるしだからこそ相容れなくて気に食わないんですよ。
どいつもこいつもシケた顔しやがって……という怒りと俺の歌を聞け!!という怒りが湧いてくる。いや、歌は得意じゃないしむしろ苦手だし、買ったギターは未開封で押し入れの中なんだけど。
わからん、自分の思想を書き出してみたけど余計わからなくなった。誰か適切に言語化できる人、助けてくれ~。
というところで、蜘蛛の感想を終わりたいと思います。にゃるら先生ごめんよ、蜘蛛ほぼ関係なくなっちゃったよ……。
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