沖縄のインターナショナルスクールに教育移住? その前に考えて欲しいこと
こんにちは、リアル孟母ベティです。
前回記事インターナショナルスクールは行き場のない子がやむにやまれず行く学校だということを思い出そう【炎上覚悟】から沖縄へのインターナショナル教育移住の部分だけを別記事化・加筆・再編集しました。
あくまでこれは私の意見でしかありません。あなたのお子さんに適したことはあなたにしか判断できず、教育環境も用意できません。
インターナショナルスクールへの入学、とくに沖縄のインターナショナルスクールに関しては、事前によくご自分で調査された上に十分にさまざまなリスクを検討されることをお勧めします。
高卒資格が取れるか取れないかは大きなリスク管理に関わる
沖縄に二年半(2021-2023)住んだので、顕著に知ったんですけれども、「沖縄のインターナショナルスクールに入るために引っ越してくる家族」もけっこういらっしゃいます。
そのため、沖縄では新興インターナショナルスクールが多く開学しています。
たしかに英語はしゃべっているが、ちょっとどうなのかという寺子屋にしかみえないスクール(例えるなら、スポーツジムの2階が校舎でクラスが2教室しかない)とか、校舎は立派だけれど、日本の法律(教育法)で認められていないのでそこを出ても日本の大学を受験する権利は得られない=高等教育のためには海外留学するしかない(日本の学校教育法一条にて認められた学校ではないので、法律的には学校ではなく私塾という扱いになる)インターとか、多いんですよ。
そういうことをあまり調べずに(教育移住するほどの熱意と資力があるのに、なんでよく調べないのかとすら思います)『インターナショナルスクール』が「スクール」という名称だからか、まーったく手放しで、子供さんを入れて安心してしまうご家庭もけっこう見ました。学校に通っていると錯覚しているけど、そこ、ほんとはただの英語塾なんですよ、年間150万とかするけど。(もちろん日本の学校教育法一条の適合を取っている老舗インターナショナルスクールも少ないけれどちゃんとあります)
香港だと、教育条例(Education Ordinance)で認められた学校以外が『スクール』を名乗ってはいけないという規則が、実はあります。スクールを名乗れる規模とか設備・人数的な条件がきちんと決まっている。なので塾はアカデミーとか名乗ります。法律的に認められた『スクール』なのか、それ以外なのか、はっきり名称だけで見分けられるんですね。この条例、日本にも取り入れたほうが良くないですか?上記のような悲劇を防げると思います。
子供さんがインターナショナルスクールを卒業し、いざ大学進学(海外留学)という段階のとき、もしもそのタイミングで自分の経済状態が悪化したら、どうなりますか?お子さん詰みますよ。
高卒資格が取れるインターナショナルスクールを出ていれば、そんな時日本国内で大学を探す道も広く開けるんです。
いでよGPTちゃん!
日本国内には、英語のみで受験可能な大学や学部が複数存在します。これらのプログラムは、主に国際的な視野を持つ学生や、英語力を活かして学びたい学生を対象としています。以下に、英語のみで受験可能な主な大学・学部をまとめます。
慶應義塾大学
経済学部 PEARLプログラム
総合政策学部・環境情報学部 GIGAプログラム
青山学院大学
文学部 英米文学科
関西学院大学
国際学部
同志社大学
神学部 神学科
文学部 英文学科
立命館大学
国際関係学部 グローバル・スタディーズ専攻
獨協大学
外国語学部 英語学科
交流文化学科
大妻女子大学
家政学部 被服学科、児童学科、ライフデザイン学科
社会情報学部
人間関係学部
比較文化学部
専修大学
英語英米文学科
近畿大学
国際学部
甲南大学
経済学部
法学部
経営学部
理工学部
マネジメント創造学部
龍谷大学
国際学部
文学部 英語英米文学科
これらの大学・学部では、英語のみ、または英語と小論文・面接などの組み合わせで受験が可能です。詳細な入試情報や最新の募集要項については、各大学の公式ウェブサイトや入試案内をご確認ください。
以上GPTより。というわけで、高卒資格のあることが、もしかして子供さんとご家庭の窮地を救うリスクヘッジになる可能性があります。
「沖縄のインターの先生」を国際比較で見た場合
インターナショナルスクールの先生たちは、文字通りグローバルマーケットの中で人材価値に沿って転職していくわけです。沖縄の多くのインターナショナルスクールの先生を国際就職市場的に見た場合、はっきり言って悪いですけれど、ここにいるのは、うらぶれてて、低い給料しか取れないアレな人材なんだろうなあ、と。多くの方は教師としての能力も期待できないんじゃないかと、私は沖縄で数校のインター見学に行った結果思いました。
それに、こう・・・これがもし外国の場合だったらという目で見たら、「良い教育・能力の高い教師」は、だいたいその国の首都圏とか、大都市にある・職を得てる可能性が高いって、誰でもそう判断するんじゃないですかね。日本から外国に教育移住する人だって、名も知れぬ外国の街の学校をわざわざ選んで通っている人はほとんどいません。もちろん例外や人間的相性はあるにしても、そういう冷静な目で日本国内のインター事情のことも見たらどうかと思います。(東京にはド名門インターが複数あります)なんであえて「沖縄のインター」を選ぶんでしょうね。英語インターの教学言語はどこにいっても英語なのに。
沖縄のインターは学費が比較的安めだから、とよく見ますが、安い理由を考えましたか?学費が安い学校は、教師の給与も安いと思いませんか?インター教師は国際市場で世界中へ転職し放題の職種なのに、そういう安い給与で働く教師は優秀だと思いますか?
その学校の評判とか、経験談失敗談後悔談とか、学費とかを調べる前に、もう少し思考フレームを広げて考えることが重要ではないかと私は思います。
入学を検討している学校の教師の給与をチェックしてみるのも、学校を多面的に分析する参考情報になります。
Indeedで日本版と他所の国版を見れば、同じポジション同士でざっくりと給与比較をすることができますね。
https://jp.indeed.com/ (Indeed日本)
https://nl.indeed.com/ (Indeedオランダ)
付記しておきますと、沖縄は土地建物も物価も生活費もぜんぜん安上がりではない、不動産など本州より高いくらいですので、「そういうのが安いから結果的にインターの学費も安くできる」ということはありません。
インターは、出来る先生はひっぱりだこで、高い給料をもらって、バンバンヘッドハンティング&転職するのが、海外では普通です。
「来年⚪︎⚪︎の教科を評判の良い▲▲先生に教えてもらえると思ってたのに、退職しちゃうんだって〜!」という話は毎年学年の終わる6-7月にものすごくよく聞く話題です。
(また、仕事が選べる出来るインターの先生はあまり日本のインターへ転職したがらないとも聞きます。これは香港で聞きました。給与水準が国際的に見て低めであることと、自分の子供を通わせたい学校選択肢が少ない・無いからだとか。これは外国人大学教授などでも同じ状況だということです)
まとめ
こう言っては何ですが、国内インターは、同級生は95%日本人なわけですし、そういうところに年間150万円とか200万円とか払って、実態英語塾で高卒資格も取れないインターに行かせるなら、(そしてそのことで日本語というチャンネルや日本の文化資本、地元の人間関係構築の機会を失うなら)普通に公立小学校に行かれて、その資金で普通に放課後に英語を勉強する習い事に行けばいいだけではないですかね。
もちろん、高卒資格が取れる(日本の教育法一条に適合した)上に、老舗のインターナショナルスクールも沖縄にあります。
せっかく家族の時間もお金も労力も大量に投入するのですから、しっかりと調べた上でどの学校においても入学を検討されてくださいね。
2024.12.05
付記。また、日々の生活において、「県外に気軽に出かけられない」ということが、子供のプライベートの体験・経験に及ぼす影響も見過ごせないと思います。沖縄のコンビニでよくみる博物館の企画展示情報は、福岡の者が多かったりして、ちょっと週末電車に乗って見に行くか、みたいなことがしにくい。1年くらいの短期間であれば、沖縄県内をめぐることが子供の経験として良いですが、何年にも渡って沖縄に住むとなると、こういう体験格差が地味に響いてくるなあと私は感じました。子供同士で電車に乗って遠出する、みたいな経験がしにくいのです。(親の方も1つの県から気軽に出られないということがストレスにもなる)
2024.12.31
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