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「自信がなくて行動できない」を卒業するシンプルテクニック

 これ、やってみたいけど、自信がない……。
 こんなこと、わたしにできるのかな……。
 興味はあるけど、でも……。
 そもそものわたしの判断、まちがっていない?

 考え込んでしまって、なかなか一歩を前に踏み出せない。

 そんなこと、ありませんか?
 わたしには、その気持ち とてもよくわかります。
 わたしも、常に自分の行動や選択に自信が持てません。
 だから、何か新しいことをやるのに、いつも二の足を踏んでしまう。

 ただ、そんなわたしが、自分で自分を信じてもいいのかな……一歩踏み出せたのかな? と思える経験をしました。おかげで、自分が進んでいく方向に、ほんの少し自信が持てました。
 これは、上司から「その自己肯定感の低さをなんとかしないと」と言われ、「ゴールは目の前にあるのに、あえて遠回りしようとしているようにも見える」とまで言わしめた わたしには、とても大きな変化です。

 きっかけは、「想いを一人でも多くの人に伝えたい」そう強く望んだこと。

1.どうやったら伝わる文が書けるの?

 わたしは今、副業ライターをしています。
 ライターになろうと思った理由はいくつかありますが、そのうちの一つが、

日本の職人さんの仕事を、言葉の力で応援したい

 具体的には、職人さんの話を聞き、それを記事や電子書籍にまとめる仕事ができたらと考えています。文章を通じて、一人でも多くの人に職人さんの活動や伝統工芸について知ってもらい、ファンを増やすお手伝いがしたいのです。
 ただ、職人さんがどれだけすばらしくても、わたしに いい文章が書けなければ、その魅力は読者に伝わりません。

(職人さんの想いや魅力が少しでも読み手に伝わるよう、どんなに長い文でも最後まで読んでもらえる記事が書けるようになりたい……)

 そんな願望が、わたしの中に芽吹きました。
 自分の目標を達成するには、どうしたらいいんだろう……と、思っていたわたし。とある本に出合います。

 現役脚本家でもいらっしゃる永妻優一先生がお書きになった物語。第一章で わたしはそのストーリーに魅了され、息つく間もなく一気読み。読み終わった瞬間、

(わたしも、こんな文章が書けるようになりたい!!)

 そんな強い願望を持った自分がいました。ストーリーによって語られる物語には、人を惹きつける強烈なパワーがあります。

(この技術を身につけたら、職人さんたちの魅力を一人でも多くの人に届けるお手伝いができるに違いない! ストーリーテリングが使えるライターになろう!! )

 わたしの自主特訓生活の幕開けです。

2.書けない地獄……

 ストーリーテリングを!

 そう勢い込んでみたものの、なかなかストーリーが書けるようにはなりませんでした……。

 自分でストーリーの書き方講座を繰り返し見たり、ストーリーを使って書かれている本を片っ端から読んだり……。見よう見まねでストーリーの型に沿って文章を書いてもみるのですが、全然おもしろい記事にならない……。
 ストーリーを独学し始めて一か月半ほど、自分で思いつく学習方法はできる限り試してみました。けれど、納得いくものが一つも書けなくて、ずーっとモヤモヤしていました。

(自分に関することでさえ、満足にストーリーの手法で書けないのに、インタビューでお聞きした内容をストーリーにまとめることなんて、わたしにできるの?)

 そんな不安に心がジリジリ落ち着かない毎日。
 それでも書かなくては書けるようになりません。ストーリーの構成で記事を書いては消し、書いては消し、をただ繰り返します。何の手ごたえもないままボツ原稿が増え、時間と自信ばかりが失われる状況でした。

 どうしたらいいんだろう……と途方に暮れた頃、伊勢型紙職人・那須恵子さんのことを知ります。
 わたしは、那須さんと同世代です。同世代の職人さんが、会社を辞めて自ら見つけた伝統工芸の道を一途に極めようとしている姿に心動かされました。
 また、「伊勢」というのに、なんとなく呼ばれているような気がしたんです。4年ほど前に他界した父が、最期にやっておきたいこととして選んだのが、家族で伊勢参りをすることでした。
 那須さんにお話がうかがってみたい! なんとしてでも、那須さんのことを一人でも多くの方に知っていただける記事が書きたい! そう思いました。
 ただ、わたしに書けるの?という心の靄は晴れません。薄ぼんやりと世界を曇らせたままです。

 そんな焦りにも苛立ちにも似た不安を抱えた わたしの耳に朗報が届きます!憧れの永妻先生が完全個別のストーリー講座を始められる、と言うのです!!
 12月初旬。永妻先生と初めてZoomでお会いしたその日に、わたしは講座への申し込みを完了。永妻先生のご厚意に甘え、受講期間中は とにかく自分でやってみる、わからないことは質問しまくる、を繰り返しました。

 講座開始から約2か月。ようやくストーリーテリングが感覚として つかめ出した頃、那須さんにインタビューをさせていただく日が やってきます。

3.祈りを込めて、書く

 わたしはHSP気質で、人への感情移入が激しいです。
 映画や小説、マンガなど、すぐに泣きます。悲劇は感情移入しすぎて、どんなにいいストーリーでも、二回見られないことがあります。(『火垂るの墓』は、小学生の時に見て以来、つらすぎて見られていません。)

 そんな わたしの感情移入特性は、那須さんへのインタビューを行っている時にもアクセル全開でした。お話をうかがいながら、真摯にお仕事に取り組まれる姿勢や、伊勢型紙へ傾けられるひたむきな情熱に、わたし自身がどんどんどんどん惹きこまれていきます。

(何が何でも、一人でも多くの人に読んでもらえる記事にしたい!!!)

 そう、前のめりになる心。
 2時間のインタビューで走り書きしたメモは、A4用紙6枚。記事の構成を考えながら、これは結構な長さの記事になると確信しました。記事は長ければ長いほど、最後まで読んでもらえなくなる可能性が高まります。ただ、読者に一番伝えたいことはストーリーの終盤にやってくるのです。

(どれだけ長くても、ちゃんと最後まで読んでもらえる記事に……)

 一分でも一秒でも長く伝統工芸に向き合いたいと望んでいる職人さんからいただいた貴重なインタビューの時間。その時間を無駄にしてはいけない。
 リサーチ、取材、文章。何より、永妻先生の個別指導で学んだストーリーテリングの技術を使うべきは、ここしかない。今まで自分がライターとして学んできたことを総動員し、今、自分にできるベストを尽くす。

 そう心に決め、書き始めました。
 どうしたら最後まで読んでもらえるのか、必死に頭を絞って文章をつづります。書いている時は、ずっと祈るような気持ちでした。

 お願いだから、一人でも多くの人に”想い”が届く文を。

 ただそれだけを願いながら、那須さんのストーリーを織り上げました。そうして生まれた、約8,000文字。

4.自信とか、考えている余裕はなかった

 2月15日、早朝。
(”想い”よ、届け!!)
 そう念じ、完成した記事の【公開】ボタンを押しました。

 その瞬間から、読んでくださった方の反応が気になって、気になって。
 その日は、事あるごとにnoteをチェックしてしまう自分がいました。
 けれど、記事というのは、一度公開してしまうと、あとは読者のものです。わたしにできることは何もありません。

(一人でも多くの人に読んでもらい、職人さんの想いを知ってもらうきっかけになったら……)

 ただ、そう願うことしかできない中、

 なんと、noteの公式マガジン「今日の注目記事」とnote編集部の「今日の注目記事」で選んでいただけたのです!!
 noteにあふれるすばらしい作品の数々の中から選んでいただけたことに心から感謝しています。読んでくださった皆さんにも感謝をお伝えしたいです。記事は読まれることで、初めて意味を成します。本当に、本当に、ありがとうございます。

 鳴りやまない「スキ」の通知に、ストーリーを通じて多くの方にすてきな職人さんを知っていただく機会を作れたことが知れ、わたしの心がホッと ゆるみました。

 そして、もう一つ……

(わたしが綴ったストーリーで、職人さんの想いの欠片を感じてくれる方がいた!!! ちょっとでも、職人さんの想いを届けるお手伝いができた!!)

 SNS上でいただいた あたたかい言葉も、非常にうれしく、ありがたかったです。わたしがライターとして進もうとしている方向は、正しいんだ! そう思えました。

 ストーリーが書けるようになりたいと足掻き始め、記事を完成させるまでの約3か月。わたしは とにかく必死で、自信がある、とか、ない、とか考えている心の余白が ありませんでした。わたしは無心に行動していました。
 原動力となったのは、

人に伝わる記事を書き、職人さんの想いを一人でも多くの人に届けたい

 その自らの欲求、ただそれだけです。
 「ワガママ」であろうとしたら、自分の心にあった薄墨色の不安は、いつの間にか消えていました。

まとめ

 1年前のわたしは、ただただ自分が信じられなくて、不安なことを頭の中でグルグル考えてばかりいました。

 わたしにできる?
 できなかったら、どうしよう?
 そもそも、この決断で正しいの?

 そう思えば思うほど、やってみたいことに挑戦できない自分。行動できない自分。
 けれど今、わたしは過去の自分に伝えたいのです。

やりたい気持ちがあるのなら、自信がなくても、まず、やってみようよ。やっていくうちに不安が消えることってあるし、自分が経験したことの積み重ねで作られていく自信もあるよ」

 今回の経験を通して、少なからず自分が進もうとしている方向は まちがっていない、わたしは そう自らを信じることができました。
 自分が目指すところに自信が持てると、やるべきことも絞られてきます。今、ライターとしてのわたしは、より一層ストーリーの技術を磨き、職人さんや伝統工芸のファンを作るお手伝いがしたい、そう考えています。

 そして、今のわたしは、自信がない自分に感謝を伝えたいです。
 だって、自信がないからこそ、それを補おうと学び続けられる自分でいられるんですから。

 あなたがやってみたいことは何ですか。
 今日が人生のうちで、あなたの一番若い日です。



・ストーリーテリングを使った インタビュー記事

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