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自分で決めるということ その1 〜自らの原体験〜

 こんにちは!キャリア・アウェイクナーの金澤です。

 何回かに分けて、私がキャリア・アウェイクナーを目指すきっかけになったことを交えて、「自分で決めること」の大切さをシェアしたいと思います。

 今回は、私自身の原体験をご紹介したいと思います。

原体験は何の記憶もない中高時代

 私は中学受験で、慶應義塾中等部という学校に入りました。いつかこの中学受験の話もご紹介しようと思いますが、一般的には、慶應に中学で入ったのだから、人生もう安泰だよね、という見られ方をするわけです。私の親もそう思ったでしょうし、私自身もそう思っていたかもしれません。

 ところが、今大人になって振り返ってみると、この中学と高校の記憶は、私にはほとんどありません。別に辛かったわけではなく、それ相応に学校生活は楽しく、不満があるわけではありません。今でも仲のいい友達はいるし、部活やアルバイト・遊びなど、それなりの学生生活は過ごしていました。

 でも、「記憶」がないのです。私は中学校の時これを頑張った、高校の時こんなことを達成した、というものが何もない。言い換えれば、「充実した時間」を持つことができていませんでした。

自分で決めた「短期留学」

 それが変わったのは、高3の夏に、高校が主催する短期留学に申し込んで、選考に通ったことでした。中1の夏に「私」を意味する ”I” という英単語は大文字で書く、ということを知らなかったくらい、英語に関してはダメダメな私でしたが、自分を変えたいなと思って申し込んで、自分なりに努力をして、ギリギリのラインで選考を通過することができました。

 留学では、ホスト先が通う学校から車で30分以上かかる田舎町(多分メンバー中1・2を争う遠さ)で、ルームメイトはタヒチ人、ホストマザーはCAで不在がち、ホストブラザーは年下なのに180cm100kgの巨漢、というすごい環境での生活。色々と大変でしたが、5週間の生活の末、語学テストの伸び率ではNo.1になることができました(最初が一番低かったので・・・)。

 でも、英語の力より何より、私が実感したのは、「自分で選択した生活の楽しさ」でした。

 中学受験は、自分で決めた、と断言できるものではなかったと思います。また、普通に学生生活をしていると、「自分で選択した生活」になることはほぼなかったように思います。

 そういう意味で、この短期留学は、自分で夏休みの使い方を決めて申し込んだ、ほとんど初めてと言っていい体験でした。本当に大変だったけど心から楽しかったし、何より「記憶」が山ほど残っているのです。思えば、ここから私は変わっていったように思います。

学部選択も自分で決めた、だから楽しい

 慶應の付属校から大学に行く際には、学校内申によって、推薦をもらえる学部が決まってきます。私はそれなりに高校で成績を取っていたので、医学部・理工学部以外は進学する学部を選べる状況でした。当時は法学部法律学科や経済学部の人気が高く、同級生もそういう方向に進む人が多かったのですが、流されて決めてはダメだと思って、全学部のパンフレットを取り寄せて、全部読みました。

 そして、専門的に何かを学ぶのではなく、いろんな学問の上積みを知ることで、多角的な視点で課題解決をできる人材を育てるという方針に魅力を感じ、総合政策学部を選びました。700名の同級生で、30名くらいしか選ばない道ですし、慶應の華やかなイメージから遠く離れた、湘南台駅からバスで20分のど田舎まで行くことになりました。

 でも、心からこの学部に決めてよかったと思っています。ここで学んだことは本当にたくさんありました。そんな環境だからこそ、勉強にも集中できたし、サークル活動も全力で取り組めた。そして何より、同じような価値観を持った、素晴らしい仲間たちと出会うことができました。

 卒業から20年近く経つ今でも、大学の仲間が一番つながりを濃く持ち続けられていますし、刺激を受け続けられています。それはとても恵まれた、幸せなことだと感じます。

 そんな仲間たちと出会えたのは、自分で進路を決めたから。そう断言できます。


 私の人生は、「自分で決める」ということを通して大きくいい方向に変えることができました。でも、これはこの段階では自分の体験だけですし、少なくとも大学生の時には、自信を持って「自分で決めることが大事だ」とアウトプットすることはできませんでした。

 それが、塾講師の仕事を通して、「絶対に大事だ」という確信に変わっていくには、二人の、先生とも呼べる生徒との出会いがありました。これらはまた次回以降にご紹介したいと思います。

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