見出し画像

(アニメ・脚本)美しいプリパラの疾走

 「プリパラ」の再放送が34話「ファルルのトモダチ」に達した。この34話は逆に割と静かでとても良いのでnoteなので「お話作りの参考になるかと思って」&「見たくなるように」紹介したい。ここから先は第一シーズン38話(短め)のエンディングまで一気に物語はクライマックスのまま展開し続け駆け抜けることになる。

プリパラとは

 仮想世界のアイドルテーマパーク「プリパラ」を舞台に意図せずアイドルデビューしてしまった小学5年生の真中らぁらが主人公で、仲間たちとアイドルの頂点を目指す。

 仲間たちは皆中学生で、らぁらだけ小学生と言うのも特徴的。全般にしつこいぐらいのギャグテイストなアニメです。それほどスポ根では無い。「アーケードゲーム」や「カード」の要素もあるけれど、あまり知らなくてOK。原作主体はタカラトミーアーツ、制作はタツノコプロ、音楽はavex.

 アイドルユニットは「そらみスマイル」の真中らぁら(ピンク)、南みれぃ(黄)、北条そふぃ(赤)と、「ドレッシングパフェ」の東堂シオン(紫)、ドロシー・ウェスト(青)、レオナ・ウェスト(赤)、それとソロだが大人気の謎の人物、ファルル(緑)の3ユニットが競っている。

 

脚本(的)ダイジェスト紹介とは

 以前から好きなアニメの良いと思った話しを、Twitterでダイジェスト紹介しています。なるべく簡潔に、スマートにまとめるのは結構難しくて、私の文章のトレーニングになるんじゃないかと思って始めた側面もあります。1ツイート140文字に収め、画像を4枚添付、それを3〜10ツイートでお話しを全部解説するスタイル。

 (実は上記はベタの公式サイトwwです)

 (noteはスクショなど、版権画像の使用に厳しい雰囲気がある気がする。そういう記事はとても少ないし。けど、youtubeはOKみたいだし、twitterなどの貼り付けなら、OKしてる気がする。それはtwitterの問題だしね)

 私は洗練されたストーリーテラーになりたいと思ってる。

 それでは始めましょう。

34話「ファルルのトモダチ」

 34話は33話「らぁらのこと、おしえて」ファルルがらぁらのことや仮想空間プリパラの「外の世界」に興味を持ち始めたところからの続きです。逆にそのことで、らぁら達もファルルが「外(現実世界)に出れない」「普通でない」ことに、やっと気がつき始めます。それでもらぁらはファルルにも誰に対してもトモダチとして接するスタイルは変わりません…。

 (以下、Twitterのカード内のテキストもご確認して行ってください)

 らぁら、ファルルをプリパス(スマホ)を通して外の世界、主にみんなが通っている学校をみせてあげる。そこで2学年下の妹、のんに遭遇。のんはファルルの大ファンでしっかりものの良い子。

  初めてみる「妹」という概念。ファルル、まるで夢をみているよう。

 ファルル、自分にも「小さくて結構重たいもの」が欲しくなったのか、自分の部屋の飾り棚でそれを探し、見つけます。

 ライバル同士がちょうどそこに集まったところにライバルとの交流を許さないマネージャー妖精のユニコンがやってきて迫りますが、常に「正々堂々」のシオンがファルルを守り、見事脱出します。

 「ヒルズ」の外に逃げおおせた皆。ここから先は詳しく。この一場面の会話劇は濃密ですがたった5分で描かれます。

 次のアイドル対決の作戦が両チーム「歌詞を自作する」とばれてドロシーは反射的に「真似すんな」と剣幕を放ちますが、みれぃがこぼした歯車を同じく反射的にドロシーは拾って「ちょっ、気をつけなよ〜、これ無くしたら、二度と治んないんだぞ」と言いながら、渡します。シオンも同じくもう一つ拾って渡します。みれぃも反射的に「ありがとプリ」と…。まるで「トモダチ」の大事なパーツかのよう…。

 みれぃがぶつぶつ計算しながら修理に集中しているのを、皆、固唾を飲んで見守ります。その時…

 皆、迷いもせずに、自分のトモダチ論を述べはじめます。

・囲碁の天才で勝負事を楽しむシオンは「競い合うもの」
・表向きはクールだけど普段はフワフワそふぃ「お布団みたいにふわふわ」
・自分主体のドロシーは「僕を褒めてくれる人」
・ドロシーの双子で優しいレオナは「何かしてあげたくなるもの」
 
その時、遂に修理が完成しました。

・完成させたばかりのみれぃ「出来た時みたいに、気持ちいいもの!」
・らぁらは、妹からファルルへのプレゼントとして手に持っていた真っ赤なアネモネの花をみて言います。「あったかくなって…友チケをパキりたくなるもの。」

 それを聞いて、考え込むファルル。どうやら今まで「A =B」とデジタルな思考しか理解しなかったファルルが、トモダチとはいろんな側面がある、ということを理解し始めたようです…。

 おもちゃはもう一度壊れてしまいますが、今度はレオナがすぐに直してくれました。ファルルはそれを受け取りゼンマイを巻き、そっと優しく地面に置き、アネモネの花を添えて、そっと動かす…。

 ファルルの初めての大事なトモダチが、生命を持って動き出したようです…

プリパラの疾走よ

 この34話を起点に、38話の最終回までプリパラの物語は一気に駆け抜けることになる。もし機会があれば、ぜひ自分の目で見てみて欲しい。

(AmazonPrimeにあります。33話からみても理解できます。1,2,9,12,26ぐらいを見ておくともっと良いかも)

演出としても…

 ここらはずっとBGM抑えめで静かな時が流れるのですが

 最後「トモダチ」が動く時、静かなシーンなのにここで、勇ましい変身曲「プリズムチェンジ」のBGMが流れるの、鳥肌が立った…!

見るべきもの

 私は「見るべきものは見た」と言って死にたい。まだ見ていないものが無いか、毎日必死で探しています。

 この記事で、見たくなったり、お話作りの参考になると思ってもらえたら幸いです。


いいなと思ったら応援しよう!

ベタ(メリーバッドエンド)
楽しい哀しいベタの小品集 代表作は「メリーバッドエンドアンドリドル」に集めてます