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映像の「自然さ」を演出する:スペクトロメーター C-800
秋葉原ベストセラースタジオのススムです!
サイバーメディアTVさん秋葉原スタジオにて、
前田さん主催の「照明機材比較会」に参加してきました。
比較会で、ひとつの指標として用いられた
カラーメーター がこちらです。
映像として記録する際、環境によっては意図していたものとは違う映像になる場合があります
(カメラのミニディスプレイ、モニター用ディスプレイの色味…etc.)
後編集での調整も限界があるので、出来る限り収録時に合わせておく必要が出てきます。
その基準値を目視だけでなく、数値で合わせようというのが
カラーメーターの役割です。
今回はセコニック社の「スペクトロメーター C-800」(以下、C-800)を
試させていただき、レポートとしてまとめました。
スペクトルモード
C-800には光色比較のための多くの表示モードがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1708341546811-s2fa5B5BZl.png?width=1200)
分光分布(光に含まれる色の情報)を視覚的に表示・比較ができる
(セコニック紹介サイトより)
※Ra=演色性(平均演色評価数)
自然光=100を基準に、どれだけ色が再現されているかの指標
※Δuv=色偏差
自然光=0を基準に、太陽光にはない光の色、人工照明におけるグリーンやマゼンタ(赤紫)などの偏り(ズレ)を数値にしたもの
スペクトルモードは
光源から放射される光を各波長にごとに分割し、各波長の光がどの程度含まれているか、分光分布グラフとして表示します。
グラフが上端に近いほど、各波長の光が強い=その色味が強い、ということになります。
ただし、あまりに各波長ごとの差異がありすぎると不自然な色味になってしまうため、
数値が高い波長がまばらに分布しているギザギザのグラフよりも、
全体的に数値の変化が少ない、直線に近いなだらかなグラフの方が
より自然な色味が表現されることにつながります。
また、あらかじめ光源のデータを保存しておくことで、グラフで見ながら比較することが可能です。
演出評価指数(CRI)
![](https://assets.st-note.com/img/1708345458637-al0hspo52b.png?width=1200)
自然光100を基準とした各試験色の再現度をグラフで表示
(セコニック紹介サイトより)
演色評価モードは
色の基準値となる試験色、R1〜R15に対して
その光源がどれだけ再現度が高いかをグラフで表示します。
数値が高いほど、より自然な色味が出ていると言えます。
今回の照明比較の検証では、比較的コンパクトなLED照明がメインでしたが
全体として紺色(R12)の再現度が低かった印象でした。
これらのデータをあらかじめ保存しておくことで、
前回の撮影時にどんな色味だったかな? と数値で比較・調整することが可能になります。
ほかにも多くの表示モードが内蔵されているので、
詳しくはセコニックのサイトをご覧ください。
まとめ
今回の照明機材比較会に参加してみて、
収録・配信での照明の配慮を自分が思っていた以上にできていなかったな、と反省するばかりでした。
どうしても収録機材、カメラ側で色を調整しようとしてしまいがちですが、
照明を的確に使用することで、より自然な画を、もしくは作り出したい画(夕焼け、夜間に昼間の光景を撮影するなど)を演出することが可能になります。
あらためて照明という工程の重要性・可能性を感じました。
現場からは以上です!