【SS】かまくらであたたまりながら餅を食べるきずウナ

きず「はーい、七輪がやってきましたよー」
ウナ「待ってましたー!」
きず「これがなきゃ始まらないからね」
ウナ「うんうん、まったくだ」
きず「隣いい?」
ウナ「どうぞどうぞ」
きず「さっそく焼こうね、おもち」
ウナ「わぁい」
きず「寒い中待たせてごめんね?」
ウナ「そんなことないぞ、このかまくらあったかいぞ」
きず「そっかそっか、頑張った甲斐があった」
ウナ「むしろ……ほら、あかりのほっぺたこんなに冷たい……」
きず「ふふっ、ウナちゃんの手、あったかーい」
ウナ「……耳も冷たいね?」
きず「ひゃんっ、ちょっ、くすぐったいよ」
ウナ「あはは、ごめんごめん」
きず「もー、まったく」
ウナ「あかりのほうが先におもちみたいに膨らんじゃった」
きず「誰のせいで……ってそうか、おもち忘れてた」
ウナ「どう、焼けてる?」
きず「……うん、ひっくり返して、もうすぐだよ」
ウナ「……おぁ、見て見てあかり、膨らんできたぞ!」
きず「うんうん、風情があるねぇ」
ウナ「網の上にもあかりが居るね」
きず「まーた言ってる、いけない口はこの口ですかー?」
ウナ「いひゃいいひゃい、やーめーてーよー」
きず「いけないこと言わないように、ふさいじゃうよ」
ウナ「んむっ」
きず「……もう言わないね?」
ウナ「……うん」
きず「おっ、ちょうど焼けたっぽい」
ウナ「じゃ、じゃあ、食べれる?」
きず「そうだね、お皿とか取ってくれる?」
ウナ「うん、どうぞ」
きず「はーい、それじゃあ……」
『いっただっきまーす!』
ウナ「んっ!」
きず「どしたの?」
ウナ「……ちょっとあかりの味がした」

~終~