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ほんまるとパサージュ

本の街神保町にできたシェア型書店。歴史小説家の今村翔吾氏によるほんまるとフランス文学者鹿島茂氏によるパサージュ。
特にほんまるの方は各所で話題になって気になっていたので夏に行ってみたらピンポイントでお盆休みだった。神保町の古本屋は案外お盆でも開いているが、ほんまるはシャッターが降りていた。

休みなら旧ツイッターででも告知してほしい

11月になって御書印取扱店が増えた話題の中にほんまるとパサージュが。箕面や佐賀の今村氏の書店が御書印やってるのでそのうち始めるだろうとは思っていた。

ということでリベンジ。地下鉄神保町駅は一番九段下寄りのA1出口から出る。本棚っぽい駅の壁面デザインが色合いも古書っぽくてよい。

じんぼちょうでなくじんぼうちょう

今度はちゃんと開いていた。佐藤可士和氏デザインだけあって目を引く。

城の本丸なら天守閣があるあたりか

店舗面積はさほどない。螺旋階段で降りる地下フロアもあり、本棚は上から下まで高さがある。棚ごとの借賃は目線の高さが一番高く、そのへんは出版社など法人が多め。最近は図書館でもあまり見ない代本板が各棚の棚名をアピール。側面も使えるデザインで面積も広く目立つ。

さすがに最上段は脚立でないと見えない
小学館
集英社
早川書房

作家さんが棚を契約してサイン本を置いているところも多い。これは自分のような買うならサイン本がいい人間には大変有難い。しかし今村氏のサイン本はなかった。お店の人によると最近まであったらしいが。事務所名義の棚が3つか4つはあって著作で埋まってたので、あって良さそうなものだが。

今村翔吾事務所

法人には出版社だけでなく製紙会社もある。本好きにPRするには確かにいいかもしれない。ショップカードサイズに紙の見本を置いている。

新生紙パルプ商事は横に2棚

さらに本屋が出張所として棚を借りているのもあり。御書印を貰いに行ったことがある日暮里のパン屋の本屋。ジャンルの表示がパンだった。併設というか敷地内隣接のパン屋はベーカリーカフェもあってかなり賑わっていた。

パン屋の本屋

御書印をお願いする。神保町の御書印店が期間限定でギンギラギンだとかで銀色の印。御朱印でも初回はノーマルなタイプを選ぶ人間なのでいきなりこれかいという感がなくもない。箕面や佐賀はひとことは今村氏直筆と聞いたがここは太くて読みづらい相撲文字のはんこ。

ほんまる御書印銀バージョン

御書印参加店という棚もあったがこれは別に参加店が共同で出資して借りてるわけではないだろう。

神保町特集の号外

さて表の通りを東に向かう。黒地に白で太くSOLIDAとあるのがPASSAGE SOLIDA(パサージュ・ソリダ)。パサージュというよりソリダという店に見える。
奥行きがあり、店の奥はL字に広がっている。階段であがる2階にも同様に棚があり、こちらはジャンル別にしているが、棚が埋まっているわけではない。ジャンルを書いて釣っているのが厚紙かと思ったらよく見たらプラスチックに印刷したロングアクスタのようなもの。

神保町の交差点から近い
2階のジャンル別棚

パサージュの店名に合わせての半円アーチの天井はこだわりなのだろう。

2階から降りる階段とアーチ型の天井部

ほんまると同じシェア型書店だが、両方見てみての大きな違いは棚主が非常に分かりづらい点。パサージュは共通の名刺サイズのカードが棚の左上に取り付けられているが、これがぱっと見では全く読めない。共通フォーマットで差別化しづらいせいでもある。

富士見L文庫は作家セレクトの本を並べていて非売品
パサージュソリダの御書印銀バージョン

会計は現金不可で逆にカード払い、ICカード、2次元コードの各方式に対応。そのほうが有難い。

そして細い路地から裏手に入りすずらん通りに面しているのがもともとあったパサージュ。シェア型書店が今のように乱立する前からある先駆的なところだが初めて入った。店名としてはパサージュバイオールレビューズだろうか。

御書印扱い始めて入ってみた
奥にもアーチ型。左端の棚が隠し扉だった
作家さんがサイン本を並べる

こちらも棚の左上に名刺サイズカードを取り付け。作家さんの棚も少なくないが正直ぱっと見ではどれがそうなのか分からない。ただ場所が事前に分かっていてもそれがフランス語の通り名なのでまた探しづらい。もっとも純粋に本との出会いを目的とする場合は、誰の棚とかいうのはある意味ノイズかもしれないので、これはこれでいいのかもしれない。

パサージュ御書印銀バージョン
3階のカフェにも棚はあるらしい

3階もパサージュのカフェだが、雑居ビルのエレベーターで上がるしかなさそう。階段なら昇ってみようかとも思ったが、なんだかエレベーターに乗る気がせずにやめた。もちろん裏手には非常階段があるのだろうが。スペシャルブレンドコーヒー1000円てのも敬遠。御書印を頂いて神保町を後にした。



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