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さびしい

カブトムシが我が家にやってきて
初めて
カブトムシを可愛いと思えることができた

虫=全て苦手

だった私が唯一可愛いと思えた初めての虫

息子も、テレビ台の上に登るのが
ブームだったのだが
カブトムシのお家がその場所に暮らすようになって登らなくなったし、
毎日どうしているか?のぞくようになって楽しみだった

ある朝、
カブちゃんとキナコ、2匹の仲間が同じタイミングでお空へ行った。
息子は理解していた。

お別れするよ〜

庭のイッカクに埋めることにした。
カブちゃんとキナコさようなら、ありがとうと言いながら。

お庭にお墓を作って、
部屋に戻ると息子が

顔をクシャクシャにして

「うえーーーーん」
と泣き始めた。

どうしたの?

「カブちゃんとキナコさびしい」
と言った。

息子は、理解している。 

少し前に近くのスーパーの店員のおじちゃんが亡くなったことを話したときも理解していた。

だから、私が

カブちゃんとキナコは
ひいばぁちゃんとか、
いらっしゃいのおじちゃんとかがお空の上で遊んでくれるよ。
だから、あくんがさびしくてもみんな遊んでくれるから心配しないで。
お別れできたね、と話した。

それでも

さびしい……
と言っていた。

ふと
以前にカブトムシが描いてあるバッチがあることを思い出した。

それをお洋服につけてみようか?
と言うと

うん、ニコニコしてくれた。

理解しているんだ。

2月にひいばぁちゃんのお葬式のときは
理解していなくて集まった子どもたちで楽しそうに走り回っていたのだが、
会えないという現実で少しずつ理解してきたのかな、と思う。

カブトムシが死
というコトはどういうことかを教えてくれた
ありがとう。


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