キャリアも大変
昨日テレビで放送されていた踊る大捜査線。
レインボーブリッジ封鎖できないやつね。
当時映画館で見ていました。
そのころはまだ就職は先の話で、キャリアって嫌なヤツばっかりだなとか、トップダウン型の指揮系統に
「私も働いたらこんな感じなのか…」って恐れおののきました。
私がキャリア側じゃなくて使われる側ね。
そしていろいろあって使われる側で落ち着いていますが。
大人になってから見るとまた違う感想なのです。
当時は女性管理職は今より断然少なかったんだと思うし、女性というだけで色眼鏡で見られたり
男性の管理職が当たり前な環境の中で順応できないこともあったんだろうな。
政治的な付き合いも必要だっただろうし。
それであそこまで登り詰めて、成果をアピールしないといけなかった場面。
偉ぶった強気な姿勢が必要だっただろうし今までもそうやってきたんだろう。
だからといって下っ端の命を軽んじることはダメなんだろうけど、あれだけ必死になってしまった気持ちがちょっとわかる。
ある程度社会人やってたら誰にでもそれまでの背景があって経験に基づいて仕事してる。
もしかしたら間違ってないのかもしれない。
映画の中の話なのでヒール役で現場の何も分かってないヤツで、最終的には現場のやり方が正しかったってなるんだけどね。
女性管理職を増やそうと私の会社も必死で女性役員をアピールしています。
そしてどちらかと言えば現場寄りのリーダーを役員にしていますが。
ここ数年の歴代で役員になった何人かの女性、女性活躍推進法なんてない時代にがんばって働いていたせいか
みなさん独身を貫いた定年までは15年切ってる人たちなのです。
そんな結婚したかどうかを問うなんてこんな時代はナンセンスですけどね。
でも制度として産休育休はあれど、残業?休日???みたいな風習も数年前は残っていたので
産休育休を取って子育てしながらキャリアを形成していくって言うのは絶対無理な時代だった。
その時代に産休育休をしっかり取った女性は時短契約や週3~4勤務の契約に変更したり、週5✕8h勤務でも一般職にキャリアチェンジ。
そんな時代を生き抜いてきた管理職女性に役員という役職をあげるのはご褒美なのか??
それで「うちは女性の役員います~」ってアピールをしている。
いるにはいるけど、時代背景的にしょうがないけれど、このやり方が正解なのかな。
そう思えば、踊る大捜査線で警視庁が初の一課の女性管理官として沖田管理官を送り込んできた事情もわかる。
賛同できるかどうかは別として。
ホントに働き方改革って進んでるのか。
当事者じゃない人たちが机上の空論で「こうした方がいいよね」で作った制度に沿って
会社が「それうちの会社ちゃんとやってます」ってアピールして、その実際の該当者たちの気持ちってどうなんだろうね。
そういうのうちの会社でも起こってて、最近中途採用された割とキャリア系の女性が発起人となり
女性活躍推進法や障碍者雇用、海外籍スタッフの活躍なんかのプロジェクトやってるけど…。
いや、あんた日本人でキャリア転職で最近やってきて、うちの会社のそんな歴史知らないでしょ。
って冷やかな目で見て、それに誘われた古参社員にこっそり聞いたら
今ある育休産休の制度の話ばっかりでやることがない…と。
現にそのプロジェクトから介護の事情で退職した人たちが、自分の思った働き方が(制度としてはあるのに)できなくて退職した海外籍スタッフが出てしまった。
やっぱり理想と現実は違うものです。
大人になると映画の感想って変わるもの。
沖田管理官には少し同情してしまった。