イヌの台詞 23~あくびの巻~
以前より、イヌの欠伸(あくび)というのは、イヌにとって何の意味があるのかと思っていました。ウチのベリーの場合、かなり頻繁に欠伸をしますが、ヒトの場合のように、退屈だとか眠いとかとは違うようです。
そこで私は、欠伸をいついかなる時にするかチェックをしてみたのです。
具体例1:ベリーが一人でお留守番。ドアを開けて中を覗くと、うつ伏せになってイジケポーズ。上目づかいで私を見てから<あくび~~~>
(いつまで待たせるのよ!)という感じ。
具体例2:機嫌がいい時。オモチャでいっしょに遊ぼうと誘ってくる。しかし、こちらが渡すオモチャが気に入らないらしく<あくび~~~>
(まだ好きなオモチャがわからないの!)と言っているような。
具体例3:夕食後、「ご主人」の妻に抱かれて気持ち良さそう。「召使」の私が一緒に撫でようとすると怒る素振り。それでも触ると<あくび~~~>
(気持ちがいい時に邪魔しないでよ!)―この写真がそれです。
こうしてみると、イヌの欠伸は、自分の気持ちがわかってくれない、不快であるという感情を表現しているように思えます。一つハッキリしていることは、幸福な状態とか嬉しい時に、欠伸をすることはないということです。
以前、この欄で書いていることですが、イヌはヒトの話す言葉はかなり理解できますが、一言も話すことはできません。それゆえ、吠えたり、咬んだり、飛びついたり、引っ張ったり、転がったり、といった行為をすることになるのです。
そのような人に気持ちを伝えるための行為=「犬の台詞」のうちに、「あくび」も含まれるのでしょう。どんなに長く共生していても、イヌの気持ちをヒトが完全に解ってやることは困難です。
そんな時にイヌは<あくび~~~>をしてヒトに訴えているのですよ。
(ええ加減、ウチの気持ちわかってよ!)-広島弁が入っています。