視野が狭まっていないだろうか。
おそらく、賛否両論あると思うが、
私は、便利に快適に暮らせるのであれば、新しい便利なものをどんどん活用すれば良いと思っている。
こと家電に関しては、同意してもらえることも多いと思う。
が、介護用ロボットや無痛分娩に対しては、どうだろうか。
まだまだ反対する人も多いのだろう。特に年代が上の人にとっては、あり得ないようなことなのかもしれない。
私個人としては、母が介護施設で働いていることもあり、
腰を痛めて辞めてしまう人が多い実情を聞いているため、新しい技術で働く人が少しでも「楽に」「安全に」働けるならどんどんそういったものを採用していけば良いと思っている。
また、無痛分娩も、子も母親も無事であればいいのであるから、
女性である一個人としては、少しでも「痛くない」方が良い。
とまあ、「楽に」「痛くない」などこんなことを言うと、批判されそうだが、個人的な意見であり、誰かの悪口を言っているわけでもないのだから、
意見を表明することは自由である。
意見が合う、合わないがあるのは自然なことである。
海外にいると、目を見開くような出来事があったりする。
スーパーの店員が親切でなかったり、場所を聞いても知らんぷりする人もいるし、ため息をつきながらレジを打ったり、カフェの店員が電話しながら会計を処理するなどは日常茶飯事である。
でも、それで良いのだ。
もちろん気持ちの良い接客をしてくれる人もいるが、
もとより、スーパーやカフェのお客がそれほど質の良いサービスを求めていない。
もし、これが高級ホテルであればこっちの人も怒るが、
カジュアルなレストランやスーパー、お店などのスタッフは、それなりの給料しかもらっていないのであるから、そこまで接客の質にこだわるお客が少ない。
日本に一時帰国した際、
蕎麦屋に入った。
席について、メニューを眺めていると、
後から老夫婦が入ってきた。
お店の店主は、なにやら忙しそうに店の隅で何かをしていたようだ。
店内に入って5歩も歩いていないであろう。
そこで、老夫婦の夫の方が、いきなり怒鳴りだした。
「いらっしゃいませ、が言えんのか」と。
私は、美味しそうなメニューから何を選ぼうか楽しみにしていたため、
そんな気持ちがそがれてしまった。
そのままさっさと出て行ってくれれば良かったのだが、
その男性はしばらく怒鳴り続け訳の分からないことを言っていた。
それを聞いていた店主は、「そんなに嫌なら二度と来なくて結構」と言っていたのが印象的だった。
個人経営の蕎麦屋だったからできたことかもしれない。
チェーン店ではこれが許されない。
でも、考えてもみてほしい。
確かに「いらっしゃいませ」は大事な挨拶かもしれない。
それならば、お客の側も「こんにちは」なり挨拶しても良いのではないか。
混んでいるお店などでは、新規のお客が入ってきても雑音で気付けないこともあるだろう。自分の存在を知ってもらうためにも、自分から挨拶しても良いのではないか。
要は、そんな小さいことにいちいち反応しているのは、
もったいない、と個人的には思う。
もしかしたら、日本の経済状況などにより、
心の余裕や、経済的な余裕がないからそうなってしまうのかもしれない。
もしくは、「こうであるべき」という固定概念に自分を縛り付けているものだから、同胞である日本人がそれを理解せずに「同じこと」をしないのが許せないのかもしれない。
私としては、海外に住んでから、
良い意味で諦めが付くようになった。
難しいが、人に期待しないということだ。
他の人の意見が自分とは異なっても良いのだと受け入れやすくなれたのは本当に良かった。
老夫婦の話を出したが、高齢者だから悪いとかそういうのではない。
同じ年代だろうと、同じような態度を取る人はいる。
一方で、上の年代の人たちは、「空気を読んで協調し」「人と同じこと」をすることで経済的に成長できた年代でもある。彼らにとってはそれが「正解」であり、「当たり前」であった。
時代が変わり、そのような考えを柔軟に変えられる人とそうでない人がいても仕方がないだろう。
問題は、自分自身が、視野が狭まっていないか、
常に気に掛けることであると思う。
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