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歴史ある生地

DRAPERS
[ドラッパーズ]

落ち着きのある色合い
しなやかで柔らかな生地
チェックやヘリンボーンなどの
クラシックなデザイン

バンチを見ていると私好みな生地が沢山あってその魅力に惹き込まれてしまいます。

ドラッパーズは
その年代に合った、最高のクオリティ生地を、毎シーズン新作のコレクションで発表しています。

DRAPERS
[ドラッパーズ]
1956年
イタリアのボローニャにて設立された
マーチャントです

英語のDRAPER=服地商
イタリア語のDRAPPERIE=服地
PERSARTI=仕立屋の為のなどを掛け合わせて
つけられた名前で
仕立屋の為の服地商という意味が込められています。

その名の通り、ドラッパーズ社は、
顧客(テーラー)とのコミュニケーションを大切にしており、テーラー業界における相談役として現場での様々な意見に耳を傾けて適切なアドバイスを行なっているそうです。
例えば、世界各国の湿度、気温など環境の違いに合わせて最適な素材や、色、生地の提案
生活スタイルに合った生地特性の提案など
直接対面しお話をしてくださいます。
(私も以前、今の職場で、ドラッパーズ社の方から直接お話しをうかがう機会がありました。)

この様して、様々な要望に耳を傾け次の生地を企画するのだそうです。
そして、イタリアをはじめヨーロッパ各国のミル(生地メーカー)に生地を発注するという流れです。
ひとつのミルでは織れる生地のバリエーションに限りがあります。
太い糸でざっくりとした生地、細い糸でしなやかな生地、柄の生地、それぞれ、紡績方法も、織り機の種類も違うためです。
ドラッパーズはつくりたい生地を、それが1番得意なミルに発注しているとの事、
その為、最高に近い品質で、バリエーション豊富な生地が揃えられるのだそうです。

生地の品質を守る為、生地が作られる場所の自然環境(森や川)、飼育環境(羊や山羊)製造環境(人と工場)に対しての配慮は創業時から今まで、受け継がれてきた事だと自身を持ってお話ししてくださいました。
ドラッパーズの生地の良さは見て触ると
とてもよく分かりますが、美しい理由を知るともっと良く分かりました。

私が、ドラッパーズのお話しを聞き、調べてよくわかったことは

ドラッパーズ社はメーカーではなく
マーチャントだという事です。

メーカーとは
原材料を加工し製品を製造する会社
マーチャントは
商人です。

なので、
今どんな生地が求められているのかを知り生地をつくる事が出来る。
つくりたい生地を最高なものにする為に適材適所にメーカーへ依頼する事が出来る。
良い生地はきちんと適正な価格がつけられ、
世界中で求められる。
昨今でも、ジャケットやスーツをオーダーメイドされたい方々には大変人気なドラッパーズ
長く愛され、長く続くものづくりには
お客様と、作り手を繋ぐ人(商人)の力がとても大切な事が分かりました。

只今、10月の展示会へ向けて作品を製作中です。
廃棄される生地バンチを再利用し、何ができないかなと色々と試しています。
出来上がった作品を通して、生地の歴史や成り立ちなども皆さんにお話できたらいいなと楽しみにしています!


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