【競馬】イクイノックスのライバルだもの【天皇賞秋振り返り】
まず、予想のほうはさっぱりだった。ここまでだと逆に気持ちが良いくらいだ。いや、冗談。
ドウデュースの勝利となったが、着差以上の内容だったと思う。競馬の内容にしても、これから先のキャリアにしても、府中の2000での実績が積めたのは大きいね。本当にいろんな意味で、先が楽しみになった。
ハナまでは予想どおり
レースはスタートから序盤の隊列までは想定どおりに進んだ。ハナは岩田ジュニアだったし、ベラジオオペラにノースブリッジが追走。リバティお嬢さんも久々ながらにゲートを決めた。
ただ、ここからが読みと違った。動きがスムーズ過ぎたね。無駄にやりあうことなく、淡々と進んでしまったんだ。
流れないペース、先行有利の気配
ハナがつつかれることなく、番手以下もポジションの入れ替えがほとんど無く進んだ。菊花賞と真逆じゃないか。
これにより、1000の通過が59秒台とあまり流れなかったんだ。この時点で差しに控えたジャスティンパレス、ドウデュースには不利な展開。とはいえ、隊列も詰まり気味で、力の差で詰めきれるところだと思っていたし、リバティアイランドは流れにも乗っていたように映ったし、不安はなかったんだけどね。
アクシデントからの切り替え
静かではあったものの、ひとつアクシデントがあった。レースを見ているときはここまでの影響になるとは思ってなかったんだけど、パトロールで見ると違うね。
事が起こるのは2コーナー。ダノンベルーガの鞍上の帽子が大きく沈んだ。そう、躓いてしまった。困ったのはリバティアイランド。川田が立ち上がるようにして手綱を引いた。これはシルトホルンの斜行が影響していて、ダノンベルーガが被害馬にあたる。
ベルーガは寄られて躓いていただけなのでそこがが悪いという話ではない。そのあともフラつくようにしてリバティアイランドと軽い接触があり、この二頭は序盤で見た目以上に堪えていたんじゃないかな。一見、流れに乗れていたように見えていたが、終盤で伸びてこなかった一番の要因はここだろう。
真っ直ぐ走ったドウデュース、切り返したジャスティンパレス。
コーナーから立ち上がり、優位にいたのはジャスティンパレスだと思った。これはギリギリ届くんじゃないか。そう思ったが、進路を探る鞍上の意図しない方向へ馬が向かった。内へモタれてしまったんだよね。これにより、モロに混戦極まる内側に突っ込む形となってしまった。ここについては、過怠金も発生しているし、鞍上もコントロールする格好は見せてほしかった。パトロールを見てもあまり修正しているようには見えないし、そのまま突っ込むような形に見えてしまう。
対照的に、ドウデュースはただひたすらにどっしりと構えた。コーナーもゆったり立ち上がり、外に追い出し、前に障害がない所を真っ直ぐ貫いた。
この動きの差が出たね。正直、ジャスティンパレスにしては反応が良すぎると思ったところもあり、真っ直ぐ走れていたらドウデュースと並べていたんじゃないかと思えるくらいだった。悔しい4着。まぁ馬のせいでもあるので、負けるべくして負けたとも言えるが。
ドウデュースはもう最後の直線だけで競馬したような格好。それでいてしっかり撫で斬りにしてしまうあたりがすごいね。ちょっとレベルの違う馬が紛れていたみたいな感覚だった。
レースレベルは高かった?
かと言われれば、正直困るね。スローとは言わないまでも、早くはなかった。典型的な前のこり気配の中で、唯一残せたのがホウオウビスケッツ。ここは展開利故のもので、実力イコールではないと感じる。ただ、気持ち良く走らせてしまえば手強く、G1とまではいかないものの、重賞でならお目にかかることは多そうだ。
その他の先行勢はひとまとめにして力が足りない印象。しっかり差しきられているからね。少なくとも、G1舞台いでは見劣りしてしまう。
届かなかった差し勢もまた、レースの展開なりという評価。良く脚を使えているとも見えなくはないが、やはりG1での勝ち負けレベルにあるかと言えば困るね。
評価出来る二頭。
まずはジャスティンパレス。
ただ、先でも書いたとおり、内にモタれたことによるペナルティももらっている。そんな馬を評価するのかという話だが、純粋に力があったという点においては評価出来ると思う。モタれながらも33.0というタイム。本当に真っ直ぐ走れたなら。力は間違いないと思うんだよね。
ただ、被害馬が出ていて、正式にペナルティをもらっている。ここは紛れもない事実だし、今後に向けて改善しなくてはならない所だ。その過程で歯車が狂わないように、陣営としては少し難しさが残ってしまったんじゃないかな。
もう一頭はドウデュース。
先行有利の展開を、末脚だけで覆したのはまさに力の差。ここでは敵が見当たらなかったと言えるくらいじゃないかな。課題である休み明け初戦でもこれだけのパフォーマンスを発揮出来たし、言うことはないだろう。
予想で書いたが、ドウデュースとして、引退までの3レースで一番獲りたいのはここだったと思うんだよね。後のことも考えると、2000での実績はやはり欲しい。次点で2400のジャパンカップ。素人目にはそう感じていた。
レース展開から、かなり大切に乗っているように見えたが、それでも勝ててしまうえたり、やはり今回は役者が違った。改めて、強いね。
タスティエーラにも触れるべきなんだろうけど、ここも先行していたことによる展開利がある。それでもしっかり2着。されど2着。ここら辺がこの世代を象徴しているように感じるね。
タスティエーラ達の世代は…
元々不作だったと言われているが、大阪杯や宝塚記念を経て復活の兆しが見えるともいわれている。確かに、成長してきてはいると思うが、他を圧倒するような大器にはなっていないし、いまのところはその気配も薄いように感じる。展開利を受けた時に馬券に飛び込む程度という印象で、力だけでは素直に評価出来ない。
今後もここについては常に1枚下げた印となりそうで、寂しさが残るね。
今回はこのあたりにしておこうか。
予想がズタボロで情けないばかりだが、これを糧に出来るよう切り替えていきたい。ひとまず、来週はお休み。一息入れよう。