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ブルーオーシャンの利点と欠点
私が立ち上げた新規ブランドは、ベレー帽専門店です。
特色と言いますか、他社との差別化点はいくつかありますが、一つは、キッズサイズのベレー帽を大人サイズと同じデザインで提供するという点です。
いわゆる、大人デザインのおしゃれなベレー帽です。
高価な生地を使い、デザイン性に優れたプレミアム感のあるベレー帽を提供しています。
キッズサイズのベレー帽が売られていない訳ではありませんが、現状、選択肢としては、かなり少ないと思います。
やはり、使い勝手のいいキャップなどが圧倒的に多いのではないでしょうか。
つまり、「価格は高いが、おしゃれで高級感のある上質なキッズのベレー帽」に限って言えば、供給は明らかに不足しています。
帽子という大きな市場カテゴリーはレッドオーシャンですが、ここ(やや高価格帯のキッズベレー帽)は、ブルーオーシャンという見立てです。
ニッチ市場とも言うかと思いますが、まず私は、ここにポジショニングをし事業展開していこうと考え、ブランドを立ち上げました。
要するに、この店でしか買えないものを売る、という戦略です。
ブルーオーシャンで事業展開することの利点の一つは、競合がいない、或いは、極めて少ない、よって、価格競争に巻き込まれにくい、という点です。
反面、欠点もあります。しかもかなり高い壁となる欠点です。
それは、そもそも、そこに需要があるかどうか分からないということです。現に供給が極めて乏しい訳ですから、一つの仮説として、そこに需要がないから供給が乏しい、ということも十分に考えられます。
(誰も欲しがっていないものは、いい物でも売れない、という理屈。)
つまり、やってみないと分からない訳であり、そこに飛び込んで事業展開することになる訳です。
そのリスクは、当然最初から承知していました。
やってみて、やっぱり需要は無かった、となり、結果、失敗する可能性は十分あるでしょう。
しかし、私は、そこに需要はある(あるはず)、と考えました。
要するに、眠っている需要、消費者ですら気づいていない需要、潜在している需要です。
では、果たして、どうやって、その需要を取り込むのか?
具体的な手法は、商材によって様々あるでしょうが、ブランドの存在を知ってもらってから、そのブランドの商品を買ってもらうまでの思考回路と言いますか、感情の変遷と言いますか、メカニズムについては、大別できるはずです。
次回は、そのメカニズムについて、考えてみます。