譜読みの真似事。
先日エキエル先生版の楽譜を買い、持ち歩き用にコピー譜を製本して以来
ほんのちょっとだけ譜読みの真似事を始めた曲があります。
いまレッスン中の曲と、次にやる曲の予習をひととおり終わってから
わずかに残っているエネルギーを使って、最大でも15分程度とごく短時間ですが。
↑で書いた、大洋のエチュード。
自分の中の勉強してみたい曲の中では最高難易度レベル。雲の上。
ほとんどが8度のアルペジオを高速移動して駆け上って駆けおりる繰り返し
楽譜そのものが波模様。
右手左手ともに16分音符がびっちり詰まっていて、小節内はオクターブ移動して同じ音の繰り返し、少しずつアルペジオの音が移り変わっていく、と頭ではわかっているつもりなのに、あれ今どこだっけ?これで合ってる?って混乱してきます。
まさに外海に手漕ぎボート(…いや、「筏(いかだ)」だな)で無謀な旅に出た感じですが。ここ3日の格闘はこんな感じ。
初日
1~2小節分の音を確認しただけで目がちかちかしました。
小節内はアルペジオで上がって降りるだけ、それは頭でわかっている。
だけど、「アルペジオの3音でのひとまとまり」と「16分音符4つで1拍」というずれに混乱して、自分が出している音に頭の認識が追いつかない。
やっぱりまだ自分には早い。音符の量に慣れていない。10分ほどでギブアップ。筏は大波に飲まれてあっという間に粉砕。
2回目
無理だ、やめておこう、と思うのに、また楽譜を開いてしまう。
まずはアルペジオを和音でまとめてとって何の音を鳴らしているのかを確認。
次の小節に移動した瞬間、さっきまで何の音を押さえていたか忘れている。
ためしにオクターブ移動してみるも、全然違う音をずれて押さえているポンコツぶり。
結局最初の数小節を右往左往し、音の構造を理解できないまま終わり。
3回目(昨夜)
懲りずに挑む。またアルペジオを和音でとることから。
主和音に戻ってくるところを目印に大まかにフレーズをとらえることに努めながら、少し要領をつかみ始める。
最初は今までと同じで1~2小節目を何度もウロウロ。数小節を何度も何度も行き来して小節ごとの音の構成の違いを感じてみる。
右手の両端の音がメロディになっていて、真ん中の音の変化でハーモニーの色合いが変わっていく。左手の和音が小節を進むごとに、どれが動いてどれが動かないのか、そういうのが見えてきた。
まず最初の8小節でひとくくり。
9小節目以降、同じ要領で先に進む。1小節目と同じ音で始まるが少し変化がありハ長調に転調。大波(さらに1オクターブ上まであがるフレーズ)が2つ来て、さらにト長調の大波、ヘ長調、ハ長調、と戻ってきて、変イ長調で一区切り。ここまでで22小節。いつの間にか中間部の入り口まで来れた。
アルペジオを高速移動して音をはずさずに指定のテンポで弾くとなったら本当に難しいと思うけど、音型の変化を追いながらゆっくりやっていくと、進行自体はシンプル。あぁ、ちょっとは理解できたかもとほんの少し目の前が明るくなりました。。
それにしても人の動画や楽譜眺めてフムフムこんな感じね~と思っていたのと、実際音を出してみて感じる「行うは難し」の落差よ。
まだ自分ではサクサク分析できないので、丸ごと鵜呑みにしている状態ですが、youtubeみて真似させてもらった和声分析の書き込みが道しるべになって、とても助かっていると感じています。ゼロから自分一人でだったらもっと手前で挫折していることは間違いない・・
まぁ、仕上がるかどうかは置いといて。
やっぱりこの曲好きだ。音がめちゃくちゃかっこいい・・・!!
同じアルペジオ系でも10-1の長調の広々とした気持ちよさとは違うシリアスな感じ。それでいて10-1と同じハ長調で終わって輪っかのようにつながっている感じもステキ。
和音でとっているだけでも結構満足できている自分がいます。
投げ出さずに少しずつでも進んでいけるといいなぁ。
何年かかるかわかりませんが。