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ライブ日記

 10月の20日から23日まで、有給を使って4連休をとった。本文は、3日連続ライブという人生初イベントの日記である。

10/20 a flood of circle

 バスドライバーの天才的スキルによりホテルチェックインの7時間前というベストな時間に東京に着弾。路頭に迷う。
 昨日は仕事から帰って大急ぎで荷物をまとめて出発したためお金を下ろしていたなかった。東京着弾時、財布の中はたしか329円だった。路頭に迷うの使いどころは、こっちの方が正しいかもしれない。
 
 降り立った場所は東京が誇る微妙な都会(個人の感想)大崎駅前。
 見渡す限りビルしかない。梅田やん。
 329円を握りしめこの街でのし上がるのも悪くないと思ったけれど、あいにく今日はかの伝説的ロックバンド a flood of circleが満を持して催す大イベントI’m free 2022である。これを逃すことは出来ない。大崎の底辺経営者、底辺企業の連中はもう少し泳がせておこうと思う。因みに、本文を発見できかつ読み出している偏屈で暇な読者にどんな企業があったかを書いておこう。念のため伏せ字を用いるが、四六時中ネットに入り浸っているヤツにはいい頭の運動になるかと思うのでぜひ推察してほしい。S◯ny。

 さて金だ。コンビニを探そう。カスカス死ね。ねぇんだよなぁコンビニがよ〜〜〜〜。
 なんで日本の首都様である東京なのにコンビニがねぇんだよ〜〜〜。10歩に一件作れよ。ディズニーのゴミ箱ばりに配置しろよ。
 結局大崎駅を2周して上下階を4、5回行き来してなんとか我らがファミマに入店。スマホのマップによるとバスの下車地から徒歩5分らしいが、30分はかかった。東京には脳の認識を阻害する電波が流れているらしい。こないだ家に来たおばちゃん2人組に誘われて行った集会で神の代弁者が言ってた。聖書にもかいてあるって。
 ともあれ、これで先立つものが出来たわけである。
 ライブ会場は佐々木公園だったが、その日は昼間に別のイベントがあったためひとまず池袋に向かうことになる。
 上京民とは言えこちとら天下の大阪府民。生粋のシティーボーイであるところの私は慣れたもの。あれよあれよと言う間に最短ルートを見つけ出し乗るべき電車を判断。ここまでのあまりに順調な滑り出しに俺は東京都民だったかと錯覚を覚えそうになる。

 さっそうと改札を通ろうとピタパをスタイリッシュにかざす。

ピンコーン チャージしてください。

死ね。

 大崎を後にし降り立つは知る人ぞ知るディープスポット、池袋である。
 だいたい年1でアニメに出てくるイメージである。別に池袋にこれと言った思い出も思い入れもないので簡単な紹介で済ませておこうと思う。ゲロとナンパとアホみたいな案内表示の街である。現地民曰く池袋駅は「小学生が作った」。

アホが作った案内表示。お分かりいただけるだろうか。


 さて、池袋に来た目的は下記の通りである。

・ラーメン
・チェンソーマン

 ここ池袋には愛してやまないラーメン屋がある。その名も"なりたけ"。ミシュランで80星を獲得※する名店の中の名店である。
※私が神だった場合。 
 池袋着弾時は午前9:30分頃、なりたけの開店は午前11時。うむ、少し時間に余裕がある。
さぁ〜て何しよっかなー。池袋なー。特にラーメン以外何もない街だな〜えーお腹すいた〜〜。

せや、ラーメン食べよ。


屯ちん 豚骨ラーメン

 やっぱ空きっ腹にいきなりラーメンはまずいんですよね。塩分とか脂とか。だからこれは別に我慢出来なかったとかそう言うんじゃなくて言わば予行練習みたいなもんですよ。リハですリハ。リハからカッコいいバンドってかっこいいじゃん。ラーメンもリハから美味かったら美味いんすよ。わかった?わかったか、よし。

 ラーメンを食べ終え途中本屋に寄って買い物を済ませれば時刻は午前10時40分。うむ、良い時間である。
 僕はリハと軽い運動を済ませ文字通り脂の乗った腹を空かせながら約束の地、なりたけへ向かった。


なりたけ。

これよ〜〜〜〜。うめ〜〜〜馬鹿が作った味する〜〜ーやだも〜好き〜〜〜。

 午前中に2杯のラーメンを食ってコンディンションは万全である。マジで何でもできる気がする。特に布団の中で今の俺は最強になれる気がする。
 しかしこの日は13時からもう一つの予定、チェンソーマンのポップアップショップに行く必要があったので泣く泣く布団は諦めることとなった。

12時くらいから1時間茶店で時間潰してました。

 ほんでチェンソーマンのポップアップですよ皆さん見てほしい。

やべぇぇえぇええ!!!!スゲェ!作り込みが凄い!!かっけぇゲロ吐きそう!!!びちゃびちゃなんですよ臓器が!!プラスチックかなんかなのにぬるぬるテカテカしてんですよ!!さっきまで熱をもって決まった形をしていたものがミンチになったりしてその機能を失い、蓄えた熱を緩やかに失って行くんですよ!!そんな死が形を成す刹那的な瞬間を見事に作っている!!!良いっすね!!儚いね!!

あとはライブまでブラブラしてました。

floodのお店行ったり。
Hisayoさんおすすめのお店行ったり。
サインあった。
間違えて写真載ってしまったけど消し方がわからない漬物。


わぁ、さっき東京着いたところなのにもう言うている間にライブです。楽しいね!もう熱いね!渋谷からたらたら歩いて本日の会場、佐々木公園へ!!テンションが上がる!道わかんねぇ!!


会場

 途中から合流した友達と何とかライブ会場に着弾。
 なんか、ポップアップショップで風船配っててそれ持った変な大人達がゾロゾロ歩いていたので着いてったら会場だった。
 floodは知っているだろうか、平日を1日オフにしてライブに行くやべぇカスみてぇな大人たちに風船を持たせたらもう完全に電波集団である。floodはアレかな、もしかして自分達のファン層が4〜6歳くらいだと思っているのかな。それは精神年齢の話だょ佐々木〜〜〜。

 日も暮れて夜が来た。最初はチラホラとしかいなかった観客もいつの間にかとんでもない数になっている。ステージの最奥でa flood of circleの名前が怪しく艶やかな紫のライトに照らされている。
 ふっと暗転し、お馴染みの出囃子が流れる。10月20日、まだ夏が名残る昼間の暑さと打って変わって、日が落ちると季節は冬になることを思い知らされる。正装の革ジャンでは心許無く感じる気温にあって、曲が流れた瞬間にふわっと温かい空気が流れた。そこにいた全員の何かが開いて、うちに秘めた熱さが溢れたようだった。これこそが後に地球を救う現象、オタク暖房である。臭さs
 さてライブの感想を書く頃合いなんですが普段目にするライブレポみたいなのまず書けないんすよね。専門用語多いじゃん。こちとら楽器弾けませんての。観ろ、レポなんぞ読む暇があったら観ろ。クラウドファンディングで金払えばライブDVD貰えるらしいぞタダだぞタダ。金払えばタダ。OK NGはそっちのジャッジメント。
 俺は親切だからグラウンドファンディングのURL貼っといてやるよタコとっとと払ってこい。
https://wefan.jp/crowdfunding/projects/afoc_imfree2022_2

 a flood of circle、素晴らしいバンドだな。メンバーの仲が良い。そう見える。そう思おうと思える。全員が同じ方向を向いて、先に行こうとしている。ファンを引っ張ってくれる強さを感じる。僕は所詮にわかのファンであるが、そんなことを思って彼らを称賛したくなる。
 熱心に応援しているファンが羨ましい。

皆んなで宣伝して!と撮影タイム。来年アルバム出るって!

花降る空に不滅の歌を!
花降る空に不滅の歌を!
花降る空に不滅の歌を!(タイトル)
 ライブが終わったら次のライブの話、アルバムが出るらしい。全国ツアーもやっちゃうぞ。良いな。a flood of circle は続いていく。明日がやってくることを知っているから。
 初日からとんでもねぇもんを見せてもらった。ありがとう、a flood of circle 。

10/21 ビレッジマンズストア

 正直ライブに行く気はあんまりなかった。怖ぇーんだよファンがよ。自撮り多いのよ赤いのよ。そんな赤くなることある?極左の方ですよね革命狙っているタイプの人ですよね?
 そんな失礼極まる僕だったが、ビレッジはベースのJACK氏が脱退するとのことで、日程的にも丁度良かったので初参戦することにした次第である。
 会場は鶯谷の東京キネマ倶楽部。倶楽部って付いているライブハウスはだいたいおシャンである。

会場。良い感じにボロかった。
昼飯で入った定食屋。なんと喫煙可。

 鶯谷、初めて降り立った街だがなかなかにディープな街だった。駅を降りて1番に飛び込んでくるのはラブホの看板。検索かけても候補にラブホって出てくる。鶯なんて朗らかな名前やめてドストライクに娯楽生殖街とかにしたら分かりやすくて良いと思う。いまほら円安で外人さん多いしさぁ。
 「ワォ!鶯って鳥の事なのね!てことは鶯谷にはきっと小鳥さんがたくさんいるのね!是非行ってみましょうマイケル!」みたいな会話が繰り広げられているのかと思うと生粋の日本人として居た堪れない。
 例によってライブまで暇だったので浅草をブラブラしておりました。昼ぐらいに着弾して、歩いて雷門まで行ってその辺ウロチョロしてたら物販のちょうど良い時間になった。やっぱり観光地って何やかんや楽しいっすよね。

有名なアレ
スカイツリーと金のうんこ 
おみくじって良い商売よな。俺も目指そうかな、神。

 物販に行くといるわいるわビレッジファン。全身赤いのもいるよ。本当にライブ会場であってますよねここ、過激派じゃないよね。え〜スゲーなどこで買ったのその赤いジャージ。俺はライブに来たのであって別に世界を変えようとしてないのよ、暴力と血の元に何も産まれないのよ、恨みの根がはり、憎しみの花が咲き、復讐の果実が実るのよ。それを繰り返すのよ…やはり…人類は滅ばねばならない…革命が必要だッッ!!

 冗談は置いといて、ビレッジファンの人らまぁ〜〜小綺麗にしてらっしゃる。美意識が高い。これは自論というかもはや偏見だがファンってやっぱアーティストに影響されるよな。水野ギィもめっちゃ身嗜み気をつけてるし超自撮りあげるもんなぁ。ピンズの会場が懐かしいな…フード被りっぱなしとかウィンドブレーカーとか普通にゴロゴロいたもんな…。

 さてさて物販ですよ物販。初めて行くバンドの物販て凄いワクワクしますよね。どんなけダサいの売ってるかなって。その日ビレッジの物販は5,000円以上お買い上げでJackさんのサイン入りパスカードが貰えるとのこと。
 まぁ、言うて自分にわかなんで、全然ビレッジのファンじゃないんで、初参戦の礼儀としてラババンでも買ったら良いかなぐらいに思ってました。対して好きでもねぇバンドに5,000円も出せるかつっーの。ましてバンドのグッズなんぞダサいって相場が決まっている訳ですしね。ははは。

 ええ、貰ってしまいましたよ、パスカード。
 ビレッジすげぇの…グッズのセンスが超良いの…普通に着れるじゃんってシャツ売ってるしめっちゃ使い勝手良いトートバッグ売ってんの…ビビったわ、ピ…ンズのトートバッグなんか一回使ったら手提げの部分壊れたしこれいつ使うん?みたいなデザイン※やのに…。しかもトートとシャツ買ったらもう5,000円超えるんすよ…おいおい大丈夫か?もっとふんだくって良いんだぞ?えっ、ビレッジってもしかしてファンに優しいの…?
※僕は銭湯行く時に使ってました。

 あれよあれよとライブがやって来た。東京キネマ倶楽部初めて入りましたがいや凄く良い。ステージが高い。天井が高い。二階席まである。普段行っている半地下の狭いライブハウスと全く違う豪奢な空気にこっちの気分もさらに上がって来た。一般販売のチケットなので整番はお察しだったがそれでも何の不自由もなくステージを眺めることができる。
 さて、物々しい空気のビレッジファンの中にあってピンズのシャツを着た僕はさながらライオンの中に放り込まれた猫のようにきょどっていた訳である。まわり美男美女しかいねぇし。
 しかしここで僕は勇敢にもお隣にいたお兄さんに声をかけた。実は前情報で「ビレッジの"逃げてくあの子にゃ聞こえない"には特有のノリがある」ことを聞いていたのだ。
 教えてくれた人にどんなの〜?って聞いたらヘドバンとしか言われなかったので今一つ要領を得ない。そこで、なけなしのコミュ力を振り絞りギリ同類と思われる方に教えを乞うた次第である。

「あぁ、間奏の時メンバーが横一列に並ぶんで、その時にヘドバンすれば良いですよ」

 ビレッジファンって、優しい。

 良いだろう。やってやんよ、ヘドバンまかしとけよ。
 因みにこのお兄さん、何と今日は仕事を休んで北海道から来たらしい。すでにビールを手に持っている姿はピンズの会場でよく見る某オタクを彷彿とさせる。あと、この方ピンズのラストライブも来ていたらしい。名前を聞いておけば良かった。愛してるぜ。

 この日の注意事項のアナウンスは遊び心があって好きだった。
 どうやら脱退予定のJackさんの声らしい。アナウンスが終わるたびに起こる温かい拍手にこちらの涙腺が熱くなる。ビレッジマンズストアも、Jackさんも、途方もなく愛されていることが開演前に証明された形である。

 照明が暗転すると同時に流れ出す出囃子。シャンシャンと息を合わせて鳴る拍手。いよいよ来る。ずっとイモって行けなかったビレッジマンズストアがついに現れる。
 ステージに向かって左側、上り階段の奥に見えるカーテンの向こうからメンバーの気合いを入れる声がした。
 スポットライトを浴びて現れた5人組。ビレッジマンズストアである。割れんばかりの拍手に包まれた男前5人組、颯爽と階段を降りてくる。ひゅるりと赤いスーツが翻っ…てない。赤いけど!スーツじゃない!!
 間違えたッ!!やっぱり変な人たちの集会だここ!!どうしよう!天皇万歳は右だっけ!?!?左はなんだ!?
 閑話休題
 この日は何とメンバー自作の衣装だった。これについては何かファンの間で騒ついている最中らしいので言及を控えようと思う。よくお似合いでしたよ。
 さて、本番の感想であるが、以下に記す水野ギィのセリフを見てほしい。

「今日ここにいる奴は全員Jackを殺してぇってことで良いんだよな!?」
「殺してぇってよ!!今日オメェの味方いねぇから!!」

(Jack氏の「これを超える経験は今後の人生でないと思います」と言うコメントに対して)
「ないよ!!絶対ないよ!!辞めるの辞めるなら今だよ!!まだ間に合うよ!!」

「皆んな!!こんな日に呼び出してごめん!!でも、でも俺どうしても俺の友達をみんなに自慢したかったんだ!!」

 熱い。熱すぎるよ水野ギィ。もう今好きだもん。ビレッジマンズストア。
 もっとなんか上から目線の調子乗った感じだと思ってたんですよね、ビレッジマンズストア。でもいざライブに行くとメンバー同士がすげぇ愛し合っているし、ファンを愛しているし、ファンもビレッジマンズストアをめちゃくちゃ愛しているんですよね。
 何を当たり前のことをと思われる方もあるだろう。でも想像の上をいく相思相愛具合だったんすよ。前述、独特のノリがあるって言ったが、これがすごかった。曲に合わせて特徴的な手の上げ方がある。後ろの方で見た時、これが本当に美しかった。ビレッジマンズストアは、本当の意味でフロアと一体になってライブを作っていると思った。そりゃJackさん辞めないでってなるわ。
 昨日のfloodに続いて素晴らしいライブを見せてもらった。ありがとう、ビレッジマンズストア。また必ず参戦する。今度はもっと身嗜みに気をつけて行きます…。


フラスタ。熱心だなぁ。


PUNCH FREE.


10/22 MARSBERG SUBWAY SYSTEM 

 最終日です。はやいわよ…。さっき大崎でウロウロしてからまだ30分も経ってないだろうがよ…。
 泣いても笑っても今日が最終日。チェックアウトを済ませて、僕は千歳船橋に向かった。

 なんで?となるかもしれないが、行きたいお店があったのだ。分かる人には分かるだろうし、お店の人ももっと宣伝してよ!とのことだったので軽く載せておきたい。


某システム
タレをつけない焼き肉とのことだったが、しっかり味が付いていて凄く美味かった。

 ん〜…。某バンドメンバー御用達のお店なのだが、バンド側が店名を出していないのでどうしたものかと悩む。お店的にはゴリゴリ宣伝してほしいとのことだったので載せたけど、もし行かれる方があれば一応店内を確認していただきたい。
 日替わりランチは880円でした。

タイムスケジュール

 さて、本命のハイテンションフェスである。フェスである。ちょっと箇条書きにさしてくれ。終わらん。良いバンドが多すぎる。

・GRAND FAMILY ORCHESTRA 
 歌がうめぇ。顔が良い。うますぎるんよ、かの古川貴之をして「化物」と言わしめるだけのことある。あと顔が良すぎる。ピクミンさんご結婚おめでとうございます!!

・ Yellow studs
 良い!とても良い!!なんでも諸事情によりフルメンバーではなく、編成もアコースティックだったが、とても心に残るバンドだった。
 そんな彼ら、魅せる魅せるとにかく魅せる。リハから永遠と観客を魅了し続ける。音で、トークで観客を楽しませる。ボーカル太一氏の低くて落ち着いた声色が堪らない。楽器もチェロ、バイオリン、アコーディオンなどなど優しくて良い。2年ぶりのライブだったらしく、マスクを付けっぱなしにしていたのが印象的だった。ワンマン死ぬほど行きたい。
 小慣れた貫禄を見せつける素晴らしいバンドだった。

・ガストバーナー
 前回マズバグとの対バンで聴いて良いなとなった。しばらくガストバーナーしか聴いてなかった。正直、マズバグより暴れてしまった。暴れざるを得なかった。アップテンポの曲にクセになるはるきちくんの声。この日1番、音楽を浴びた!と思わせてくれるバンドだった。大阪にまた来てくれ。

・MARSBERG SUBWAY SYSTEM

 あんまり書けることがない。逆に書けることが少ない。ただ、今日は調子が良かったようで何よりと言う思い。久しぶりに最前で見て、あぁこの人やっぱりカッコいいなとか、良い歳の取り方してんなとか、色んなことを考えてしまった。早くアルバム出してくれ。いろんなところでライブしてくれ。出来れば帰って来てほしいけれど、このバンドも続けておくれ。着いていくよ、ずっともっと向こうまで。

 なんだか最前で見て変なテンションになってしまって、思わずセトリ下さいと言ってしまった。快くセトリを手渡してくれる氏の笑顔をどこまで信用して良いのか計りかねている自分が情けない。
 そも、ファンがアーティストについてあれこれ詮索することは無粋以外の何者でもない。バンドは自己満足でバンドをし、ファンも自己満足で応援する。音楽が我々を救うことなどなく、お互いが救われた気になれるか否かである。
 どこまで熱心に応援していても、我々は赤の他人である。その人生や日々が交わることは本来ない。恐らく、あってはならない。そんな禁忌が許される奇跡の場所がライブである。そう思いたい。だから、奇跡に甘えてこの日はサインまで貰ってしまった。寒い応援の言葉までかけてしまった。今日僕らがライブに来た、その事実がいつか、彼らが深く落ちたとき、何かの足しになったら良いな、そんな事を考えている。


まぁ〜良いようにやっててくれ。こっちも良いように救われた気になりにいく。

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