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ライブ日記 2/25

 フェスに参加する度に思っている気がする。

俺、フェス苦手やわ。

 終わる。連休が終わる。終わってしまう。本当に本当に終わってしまう。あと2日あるけど。
 夢のようなライブラッシュ。本日が最終日でございます。有終の美を飾るのは、周りの狂人みたくありとあらゆるバンドに精通している訳ではない僕でも知っている大物アーティストが犇くロックフェス、ブクロックフェスティバルである。

 Zepp DiverCity。帰って来てしまった。クソデカライブハウス。ハウスって言い方が合ってるかは知らん。
 デッカ〜〜〜イ。めちゃくちゃデカいよぉ〜〜〜〜。しかも僕が最後に訪れたあの11月24日と違って今回はフルキャパだってよ人多いよぉ〜〜〜〜。
 ご存知の方も多いかと思いますが、わたくし、人間が好きではありません。いや、言い方が難しい。概念としての人間が苦手とでも言うのだろうか。
 あっ、そう、人混みが嫌い。
 フェスみたいなお祭りには色んな人がいる。今回のフェスは上の画像の通り人気バンドが軒を連ねている。
 誰も彼もが友人と思しき人々と楽しそうにしている。

そんな中に活休しているバンドのシャツ着た野郎が1人。

 死にてぇ。なんて惨めなんだろう。
 いやいや別に普段から誰かとライブに行っている訳ではないし、そもそも己の人間性を鑑みるに1人が好きなはずである。
 つーか1人だからって何も悪いことない。常々己に言い聞かせているだろうがよ、ライブハウスには自分と憧れしかおらんのやと。
 あの暗くて狭い空間でただロックバンドに向き合っとればええんじゃいと。
 それはそうなんだけど、こうやって大勢が誰かといる中に1人でいると妙に否定されている気分になってくる。
 弱くなった。普段はまだ駆け出しのバンドを追っているので会場の人はまばらであることが多い。故に1人でもぜんっぜん気にならん。
 あと最近は現地に居合わせてなんやかんや相手をしてくれる人が増えた。最近というかここ2、3年くらいか。結構やんけ。
 気づかぬうちに誰かとライブに臨むことに慣れてしまったらしい。ピンズが恋しい…あそこははぐれ者が多かった…。
 群れの中特有の孤立に苛まれながら、僕はこの日のサブステージであるフクロウステージ前までどうにか流れ込んでいった。

アイリフドーパ

 メインステージのオープニングアクトは今回初見のアイリフドーパさん。
 このフェス行くわ!ってツイッターに書いたときに信頼を置く狂人(狂人と書いてフォロワーと読む)が「これ友達が良いって言ってた〜〜〜」って教えてくれたバンドである。
 で、とりあえずユウチュウブで適当にMVを見たわけですよ。
 ほんっっとに不思議。なんかMVみてもまぁ別にそんな好みとちゃうなって思ったんですよね。なんでなんですかね。「なんでなんですかね」って大阪特有の言い回し「なんで」が2回続くのね…。書いてて気がついたけど読みずらいな…。
 そんなこんなでまぁ突き出しくらいに捉えていたアイリフドーパさんもうめっっちゃくちゃ良かった。かっこよかった。
 重く激しい悪役が登場する時のBGMみたいな出囃子と共に現れた奇怪なメイクをした4人組。Zeppのデカいステージに並ぶその姿はオープニングにしてクライマックスの装いである。ラスボス来てもうた。
 ライブパフォーマンスがすげぇ良い!!!曲も良い!!!貫禄のある煽り、威風堂々とした振る舞い、重たい重低音にどこか憎めない悪役のようなMC!!!
 テーマパークに来たみたいだ。彼らのステージを見てそう思った。なんて楽しいのだろう。ワクワクするのだろう。この人たち本当に本当にお客さんを楽しませるのが上手かった。

「東京が誇るゲテモノバンド、アイリフドーパでぇ〜す!アイリフドーパのこと、初めて知ったよ!って人〜!!」

お客(結構な手が上がる)

「グハハハ!!大量収穫祭や!!!」

 火付役としてこれ以上ないライブをするアイリフドーパさん。曲もすごい良かった。
 ガテラルとかグロウルとか言う、所謂デスボイスをメインウェポンに迫力ある演奏が続いたかと思えばオペラ顔負けの美しい高音が飛んできたりする。
 すっげぇよなぁ…これで「Zeppみたいなステージ初めてなんです。場慣れしてないでしょ」とか言ってたもんなぁ…。いやいや余裕で自分のステージにしてましたよ…。お化けお化け。絶対またライブ行く。

https://youtu.be/887LEnB9w74

ガストバーナー

 我らがガストバーナー!!本日のお目当て!!Zeppでガストバーナーが聴ける!!すげぇ嬉しかった!!!
 ガスバちゃんは今回サブステージのオープニングアクト。
 この日はマスク付けてれば声出しOK!!はるきちくーーーーん!!!!
 うわーーーーーーーー!!!!Zeppのクソでかスピーカーからガストバーナーの曲がーーーーーーーーーー!!!!!
 このブクロックフェスはメインステージから客席に向かって右側後方にサブステージが設置され、フロアライブに近い形がとられてる。
 すると何が起こるか、目の前で演奏されているバンドの曲が後方のクソデカスピーカーから飛んでくるのである。
 うわ気分ええ!!なんかいつもより音に包まれているような気分!!
 はるきちくんの声が伸びる伸びる!!
 あちこちからメンバーの名前を呼ぶ声がする。自分もめっちゃ叫んだ。次はメインステージやな。もっとライブしてもっと大阪来て(来て)
 ガストバーナーはメガネ2人とギャルとダンディによって構成された一見奇天烈なバンド(この日は奇天烈じゃないバンドの方が少なかったが)だが、実に人間味に溢れた良いライブをする。
 顔が良い。良い笑顔が見られる。バンドって楽しいな!がひしひし伝わってくる。ドラムのはやおさんがやるドラム滅多切り打法(伝われ)があたしゃ大好きだよ。なんであの人眼鏡飛んで行かないの。 
 ガストバーナーさぁ〜〜曲がどいつもこいつもぶっ刺さりで盛り上がりのピークを続けよるからオープニングで根こそぎ持って行かれてしまったよ。アップテンポ大好きなそこのあなた。必聴だぞ。


ビレッジマンズストア

 この人らもライブしすぎよな〜〜〜。前の晩に札幌で今日は東京、明日は仙台らしい。
 わたくしはビレッジに関しては永遠のにわかを貫く所存でいるが、気がつけば3戦目。今年は毎月観とる。来月も行く。大丈夫、クローゼットを確認したけど真っ赤な服はない。
 いや流石に上手かったすね。貫禄あったわ。メインステージで2,000人超の観客を前にやるべきこと喜ぶ事を完全に理解してやってたね。
 ひっさしぶりに合唱聴いた。サーチライトの「終わりを見せてね〜」の件。
 最後にそう言う場面に居合わせたのたぶん4年前とか。良いよなあれな…グッとくるよな…。歌わせるヤツ…。ピンズなんてアイエエエくらいしかなかったな…。なんで客に断末魔の叫びさせてたんだろうな…。でもそう言うところも大好きだからな…。
 あと水野さん歌うますぎな。大丈夫か明日。めっちゃ声張る。いろいろ過渡期の真っ只中みたいやが、ファンも強いし実力えぐいし、武道館行くんやろな。

 フェス、総じて楽しかった。虎の子ラミーってバンドがおって、サブステージやったんやが「いつかメインステージ立つからな!!」つってフロア駆け抜けて本当にメインステージに立っちゃったの笑ったけどめちゃくちゃかっこよかった。今ぁ!?
 四星球は小馬が立つヤツ聴けてうれしかった。
"たーちあーがれ、たちあがれ〜"ってメロディめちゃくちゃ耳に残る。
 オメでたいあたまで何よりも初見やったけど、噂通りボーカル凄い。マジで女の声にしか聞こえへんかった。
 ほんで打首獄門同好会、いやおもろいわ。完成度たっっか。歌詞とゆるさとのギャップが楽しい楽しい。食いしん坊の右翼とか言ってごめん。

  その日たまたまかもしれないけど、普段目にすることのない世の流行りみたいなもんを味見出来て楽しかった。

 冒頭、フェスが苦手と言って、それはやっぱりそうなんやけど、良いバンドって一回鳴ったら最後、たとえ閑古鳥鳴いてようが2,000人フルキャパソールドアウトやろうが等しくその世界に持っていくよな。
 だから俺はたぶんまた性懲りも無くフェスに行くんやろうな、そんなことを思った。お疲れさん。

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