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日経コンピュータ2025.01.23
日経コンは2週間に1度、年に52週÷2=26冊出る雑誌です。
2010年から全号精読して面白かった記事をザッピングしています。
※はブログ筆者のコメントです
★全文は、ここからお読みください
特集は<メインフレームモダナイ最終回答 「脱」か「続」か決断迫る>です。経産省が2018年の「DXレポート」で指摘した「2025年の崖」の年になりました。さらに富士通が汎用機の保守を停止すると発表している「2035年の崖」にどう対応するか。何度も特集されていますので簡単に報告します。
前号、2025年から目次が大きく変わりました。編集長セレクトもなくなりました。
【メインフレームモダナイ最終回答 「脱」か「続」か決断迫る】(P.10)
1.「2035年の崖」現る 富士通撤退で攻防
富士通メインフレームは2030年末に製造・販売から撤退し、2035年に保守を終了します。富士通メインフレームは320社650台あります。それがモダナイズの期限となりました。
モダナイゼーションとは、老朽化したシステムを最新技術やプラットフォームに刷新する取り組みです。主なモダナイズ手法は3つあります。
(1)リホスト(新基盤へ移行)
(2)リライト(プログラムの書き換え)
(3)リビルド(再構築)
多くのベンダーが新規顧客の獲得につなげようと動いています。
メインフレームを出しているベンダーはもちろん自社製への載せ替え、出していないアクセンチュアはメインフレームをなくす提案で攻勢をかけています。
2.富士通機5割リビルド 3大クラウドも狙う
富士通が調査したところ650台のうち移行方針が決まっているものが8割あります。その8割の移行手法は次の通り。
リホスト:25%、リライト:25%、リビルド:50%
3.IBMは併用推進 国内3社も継続へ
メインフレームだけを使う提案でなく、AIはオープン系など「ハイブリッド・バイ・デザイン」を推進しています。
4.損保2社に学ぶ勘所 10年計画で脱却
◆東京海上HD参加の日新火災海上保険はIBM製メインフレームから10年~15年をかけてMS Azureへ移行予定です。2021年スタート。一部は2023年に移行完了
◆損保ジャパンはバッチシステムなど確実性が求められる処理はIBM製のメインフレームを活用し適材適所でモダナイズを進めています。2016年からモダナイズを開始し、2026年7月完了予定です。
※パッケージ化という選択肢が書かれていないのはSIベンダーの戦略でしょう。SIベンダーに丸投げするのではなく、まずは自社のビジネスがどういうデータを持っているかを精査してから判断して欲しいです。
【記者がトライ!すごい英会話アプリ】(P.32)
語学学習アプリが生成AIを生かした機能強化を行っています。3種類の学習アプリを実際に試したレポートです。
◆Duolingo(米デュオリンゴ社) 月額4490円。開始無料
初心者レベルだとすぐに電話を切られるなど塩対応ですが、楽しさでは1番上。キャラクターとして味わい深い
◆スピーク (米Speakeasy Labs社) 月額3800円。7日無料
途中、表現や文法など誤りがあると回答の横にアスタリスクが付き修正のアドバイスをもらえます。音声認識に課題あり
◆スピークバディ (日本スピークバディ社) 月額3300円。
アプリのみです。与えられたミッションのクリアを目指しながら会話します。自由会話ではありません。
※3ツールともGPT-4oを使っているようです。
【中古車販売のIDOMが60億円投資 顧客接点のDXに向けデータを統合】(P.58)
<ビックカメラIT子会社の元社長を招き、内製強化へ>
中古車販売「ガリバー」を運営するIDOM(イドム)が、Salesforceを全面採用し、顧客接点のデジタル化やシステム内製に乗り出します。
投資額は50~60億円規模。IDOMの2024年2月期の営業利益が161億円からみると大型投資です。それを推進するために、Salesforce導入を次々に成功させた野原 昌崇 (のはら まさたか)氏を招聘しました。
野原氏はアパレル事業起業後、2018年カインズに入社し池照氏を支援してSalesforce導入を成功させ、2021年にビックカメラ入社。Salesforce導入を指導してきました。
※Salesforceの全面採用を成功させるためには組織や社員の動きを変える必要があります。米国ではトップがそれを行いますが日本ではこういう方が次々転職しながら成功させていく方式が向いているのでしょう。
この号は他にも面白い記事が多くありました。お時間が許す時に、ここからお読みください。
以上