佐野初夫

NPO 法人IT勉強宴会の理事長です。株式会社テラスカイの社員です。 このブログはどち…

佐野初夫

NPO 法人IT勉強宴会の理事長です。株式会社テラスカイの社員です。 このブログはどちらの組織とも関係なく個人としての発信です。 https://www.benkyoenkai.org/

最近の記事

【ブックレビュー】実践的データモデリング入門

実践的データモデリング入門(真野正著、翔泳社)#読書感想文 古典的教科書です。データモデリングを始めようとされている方は必ず買うべき本です。 第2章 モデルの基本作法     -モデリングの記法と読み方- どの記法が良いとも悪いとも言わず淡々と解説されてます。エンティティ、属性(アトリビュート)、リレーションシップなどを丁寧に解説されていますので初心者でも理解できるでしょう。 エンティティの種類は中級の技術者でも知らない方が多いと思います。一般的な話ですので上級技術者と

    • 【ブックレビュー】データモデル大全

      システム開発・刷新のための データモデル大全(渡辺幸三著、日本実業出版社)#読書感想文 データモデリングの手順書、理論書は数多くあります。それらは書かれている場面(シチュエーション)では納得できます。ところが何故か「販売管理システム全体のデータモデル」は公開されていません。 この本の著者である渡辺幸三氏は自身のWEBサイトで無料で動くモデルを多数公開されています。どちらが信用出来ると思われますか? 第1章 『かね玄』のデータモデル 街の金物屋さんのビジネスをデータモデリ

      • 【ブックレビュー】ITアーキテクチャのセオリー

        システム構築の大前提<ITアーキテクチャのセオリー>(中山嘉之氏著、リックテレコム2018)#読書感想文 企業システムを設計する時の<セオリー>を教えてくれる本です。著者の中山さんは協和発酵の社歴の中で、コンサルタントとして活躍されていた故椿正明さんと一緒に日本のデータモデリングを立ち上げたとも言える方です。 椿正明さんは日本にデータモデリングを定着させるためデータ総研を立ち上げて活躍されました。 協和発酵の情報システム部長となり企業内のデータモデルを自ら書かれていました。

        • 日経コンピュータ2024.10.31

           ※はブログ筆者のコメントです 特集は<AIデータセンターの真相 計画と条件、本誌調査で判明>です。クラウドファーストと言っていたかと思うと今号はデータセンターの話ですね。技術的には興味深い話が多いですが、企業の基幹システムとは遠い話ですので軽く紹介します。 <セールスフォースが日本でAIエージェント開始、業務効率化や顧客対応の自動化など>  ※ceo@salesforce.comがXでMSに対抗発言多数。   例えばこれ(MSのCopilot は不正確で、データ漏洩が

        【ブックレビュー】実践的データモデリング入門

          日経コンピュータ2024.10.17

          ※はブログ筆者のコメントです 特集は<3大クラウドの競演 生成AIでシステム開発支援を加速>です。タイトルの上部に[生成AI X システム開発]とありました。頑張って書いてくれてますが、ほとんど機能説明でしたので各社試行錯誤中だと思いました。もう少し実績が出るまでは様子見でしょう。 【ITが危ない:アマゾン週5日出社義務の衝撃 国内ITも問われるオフィス回帰】(P.08) <企業の成長と柔軟な働き方、両立難しく> アマゾンはコロナ禍で事務系従業員の大半をテレワークとして

          日経コンピュータ2024.10.17

          日経コンピュータ2024.10.03

          ※はブログ筆者のコメントです 特集は<レガマイ最終章 2025年の崖から落ちないために>です。レガシーマイグレーションとは汎用機で動いている基幹システムを現代技術でリニューアルする事です。経産省が示した「2025年の崖」は本当に来るのでしょうか? 【編集長セレクト】(P.06) <富士通メインフレームの利用者数は残り320社 急ピッチでモダナイゼーションすすむ  →2025年5月時点で320社650台。2030年度末に販売終了 <「クラウドはもはやウオールドガーデンでは

          日経コンピュータ2024.10.03

          【11/16(土)14時】新横浜で勉強会

          診療実績管理とレセプト処理合理化のためのデータモデル@新横浜自治体システムの標準化を含めた「行政DX」が生み出す果実のひとつが「医療DX」です。その起点となる診療実績とレセプトの統合的組織化のためのデータモデルを渡辺幸三氏が無料で公開しました(診療とレセプトのデータモデル)。まずはそこで公開されているデータモデルをじっくり読んでみてください。このモデルを理解し、議論するための勉強会です。 参加登録は、こちら モデルは三要素分析法で書かれています。 <診療実績のデータモデ

          【11/16(土)14時】新横浜で勉強会

          【ブックレビュー】Web世代が知らない エンタープライズシステム設計<第1章>

          16の視点から学ぶ 一生使える 上流工程の勘所エンタープライズシステムという言葉をご存じでしょうか?人によっては色々な呼び方をされます。基幹システムとか基幹系システムとか呼ぶことが多いかも知れません。 何かがきっかけで、プログラムを覚え、プログラムが得意になったという理由でIT業界に足を踏み入れる方が多いと思います。プログラムは全くしらなくて会社に就職してから覚えたという方もおられるでしょう。 プログラムは面白いですし、覚える事が多くて技術のキャッチアップだけでも毎日が過

          【ブックレビュー】Web世代が知らない エンタープライズシステム設計<第1章>

          日経コンピュータ2024.09

          日経コンピュータは、2週間に1冊発刊される雑誌です。 年間52週÷2=26冊発行されます。月に一度特集を中心に紹介します。 日経コンピュータ2024.09.05特集【問われる 値上げの納得感 第29回 顧客満足度調査】(P.10) 今回は常連が上位を占める結果となりました。20部門中9部門で前回1位が首位を守り、前回2位が1位になった部門が7部門ありました。 8部門で首位が交代 アマゾンが3冠に アマゾンは、◆IaaS◆PaaS◆DBソフト◆で首位 ◆ストレージ◆前回7位

          日経コンピュータ2024.09

          日経コンピュータ2024.08

          日経コンピュータは、2週間に1冊発刊される雑誌です。 年間52週÷2=26冊発行されます。月に一度特集を中心に紹介します。 日経コンピュータ2024.08.08特集【官製デスマーチ 自治体システム標準化、政治主導で暗雲】(P.10) 全国の自治体は2025年度末までに主要業務20種を標準仕様に準拠させ、その上で政府運営の「ガバメントクラウド」に移行しなければなりません。 ※2020年の骨太の方針で示され、同年菅内閣で法制化されました。ここにまとめました。  2022/03

          日経コンピュータ2024.08

          日経コンピュータ2024.07

          日経コンピュータは、2週間に1冊発刊される雑誌です。 年間52週÷2=26冊発行されます。月に一度特集を中心に紹介します。 2024.07.11号【タイパ高める 「超圧縮」仕事術】(P.10) 1.さらばダラダラ在宅 5つの要諦で脱却へ (1) 可視化を徹底する(最重要) (5) アラートは早く上げる 2.週3日副業のゆとり 繰り返し作業撲滅で 日本オラクルの宮本 拓也氏 <一度こなした仕事は何かの形で必ず残す> 3.子供と毎日夕食を 「作業設計」術で実現 アクセンチュア

          日経コンピュータ2024.07

          日経コンピュータ2024.06

          日経コンピュータは、2週間に1冊発刊される雑誌です。 年間52週÷2=26冊発行されます。月に一度特集を中心に紹介します。 2024.06.13号特集【独自分析:知財で見る 生成AI各社の実力 オープンAI、秘密のベールを剥ぐ】(P.10) 1.出願件数1位はアドビ 人材に強みのサムスン 米国での生成AI関連特許の出願数トップはアドビ。2位はグーグル、3位はサムソンでした。2017年時点でグーグルのトップ発明者だったウ・ドンヒョク氏は2024年時点でサムスン電子に移籍して

          日経コンピュータ2024.06

          日経コンピュータ2024.05

          日経コンピュータは、2週間に1冊発刊される雑誌です。 年間52週÷2=26冊発行されます。月に一度特集を中心に紹介します。 2024.05.02号特集【始動、物流DX 輸送網から待ち時間まで、2024年問題に勝つ】(P.10) 2024年4月、労働規制が厳しくなりました。  ・ドライバーの時間外労働は年間960時間まで  ・年間拘束時間上限が3516時間から3300時間に それに各社システム的に対応しています。 1.ヤマト50年目の改革 是正勧告にも対応 (1) 物流ネッ

          日経コンピュータ2024.05

          日経コンピュータ2024.04

          日経コンピュータは、2週間に1冊発刊される雑誌です。 年間52週÷2=26冊発行されます。月に一度特集を中心に紹介します。 2024.04.04号特集【答えなきDXの推進術 敏腕CIO/CDOが直伝】(P.10) 次の9名のCIO/CDOへのインタビューから鈴木慶太記者が1人でまとめられた特集です。大変だったと思います。 パナソニックHD 玉置肇氏、荏原製作所 小和瀬浩之氏、カインズ 池照直樹氏、日清食品HD 成田敏博氏、中外製薬 志済聡子氏(202403退任)、横河電機

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          【ブックレビュー】クリエイティブ・プログラマー~創造力を駆使して問題解決するための7つのテーマ

          クリエイティブプログラマー   ※アフェリエイトリンクです ある飲み会でこの本を紹介され、その場で買いました。プログラミングだけでなくシステム設計やデータモデリングにも「クリエイティビティ」が必要だという意見が、参加者全員の結論でした。コードやモデルという形でアウトプットするということは、絵を描いたり小説を書いたり楽器を弾いたりという「創造的な行為」と同じです。 プログラミング/モデリングを職業にされている、あらゆるレベルの方にお勧めできる著書でした。特定のプログラミング

          【ブックレビュー】クリエイティブ・プログラマー~創造力を駆使して問題解決するための7つのテーマ

          日経コンピュータ2024.03

          日経コンピュータは、2週間に1冊発刊される雑誌です。 年間52週÷2=26冊発行されます。月に一度特集を中心に紹介します。 2024.03.07号特集【4万人で挑む 旭化成のDX データ武装、現場が舞台】(P.10) DXに踏み出して8年の旭化成。詳細な経緯の報告です。他の企業が参考にするにはハードルが高いので簡単に報告します。 1.変わり始めて現場 結実する8年の奮闘 2011年に米国オバマ政権により材料開発にMIを活用する国家プロジェクトが発足しました。MIとはマテリ

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