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未経験者が5ヶ月間でアイアンマンフロリダを完走するまで 〜③レース当日〜

私は2023年11月4日、フロリダのアイアンマンレースに出場し16時間31分で完走しました。出場を決意したのは2022年12月。但し、職場の変更や体調不良(2度の胃腸炎とマイコプラズマ肺炎等)で本格的に練習を始めることができたのは2023年6月。実質5ヶ月間の練習を経て本番に挑むことになりました。
練習期間や本番のレースで経験したことを記録に残すことにで、今後アイアンマンレースに挑戦される方の参考情報に少しでもなればと思います。「①練習期間」「②移動・現地での調整」「③レース当日」の3段階に分けて、自分の経験とそれを通じて学んだことを記録に残すことにします。本編は「③レース当日」についてです。


レース当日のスケジュール

03:45:起床
04:45:ホテル出発
05:15:会場到着
05:20-06:20:最終調整(食事補給、タイヤ空気入れ等)
06:20-06:40:スタート地点移動
06:50:スタート

レース当日のタイムラインは上記の通りであり、レース当日の大まかな流れについてまとまった情報は他にも多々あるため、ここでは個人的に重要だと思う学びや気づき、おすすめについてメモしておきます。
全部で7つです。

学び・おすすめ

学び・おすすめ①:トイレはなるべくホテルで済ませておく

レース直前になると会場のトイレはめちゃくちゃ混みます。特にみんなウェットスーツのチャックを閉めたらもういけなくなるという思いから、念には念をでトイレにいくのです。これだけで大きなタイムロスになるし、スタート前にばたばたすることになります。ホテルの綺麗なトイレで用を済ませ、落ち着いた気持ちでレースに望めるようにしましょう。

学び・おすすめ②:ジェルに頼らず、消火の良い固形物を持っておく

私は前日に熱を出し、正直レース当日の体調は万全ではありませんでした。朝はあえて体温は測らず、あとは気力で乗り越えようと思っていました笑。その結果、バイクの10km地点でジェルを補給したところ吐き気と気怠さに苛まれました。きっと体調不良で胃が疲れていたのか、胃がジェルを受け付けなかったのでしょう。ただしそこで念の為持っていたおにぎりは食べても気持ち悪くならないことに気づき、なんとかおにぎりでエネルギーをつなぐことができました。その後120km地点くらいからはエナジーバーも食べられるようになり、徐々に体調も回復していきました。
アイアンマンレースは途中外部からFuel・衣類などを受け取ることは禁止されており、事前に自分で全て用意しておく必要があります。事前にバイクの中間地点に荷物を運んでもらったりすることもできるため、固形物の栄養も余分に蓄えておくと心配事が減る気がします。おにぎりに助けられた、そんなバイクでした。

学び・おすすめ③:バイクのボトルホルダーは余分に持っておく

レース日直前まで私はバイクに2つしかボトルホルダーをつけていませんでした。但し直前にJ君に足りないと指摘をもらい、シートの下につけるホルダーを新たに新調し4本のボトルをバイクに装着できるようにしました。
結果的にこうしておいて本当によかったと思います。飲むようの水1本、スポーツドリンク1本ですでに2本がうまってしまうため、もし浴びるようの水をいれるスペースを確保するならばプラスでボトルのホルダーが必要になります。バイク日中一番暑い時間帯と時間が被るため、暑さとの戦いにもなります。その際に浴びる水があるのとないのとでは体力の消耗は大きく異なります。ボトルホルダーは余分に持っておきましょう。

学び・おすすめ④:スタート時間は明確に記憶しておく

途中間違えてガーミンの時計をとめてしまった。そんな経験はないでしょうか。まさに今回のレースで私もしました。結果的に17時間の制限時間に間に合うためには何時までにゴールすればいいかわからなくなり、途中大きく焦ることにつながりました。そんなことにならないために、スタートした時間は明確に記憶しておきましょう。万が一ガーミンを途中で止めてしまったとしても、時間を逆算することが可能なのでまだましです。

学び・おすすめ⑤:ゲータレードが自分の好みか事前に確認する

海外のレースの場合、途中で配られるスポーツドリンクは基本的にゲータレードです。ただし私はこの味がどうしても好きになれず、ポカリの粉を持参してなくなるたびに水に溶かしていました。でもそうして本当によかったと思います。バイクは私の場合6-7時間の長丁場のため、もしその時間ずっと嫌いなゲーテレードを飲み続けなければならなくなった場合、ただただ地獄です。もしくは飲めなくなって脱水症状になっていたでしょう。

学び・おすすめ⑥:ランでは積極的に周囲の選手に話しかける

終盤、周囲にいる人がだいたい同じになってきます。そのような人たちと仲良くなると、一緒に鼓舞し合えるようになります。私はこの鼓舞のし合いにめちゃくちゃ力をもらいました。「You’re doing well!」「Keep Going!」だけでもいいです。一度声をかけてあげると向こうも返してくれます。お互い鼓舞しながら前に進み続けましょう。

学び・おすすめ⑦:ゴール地点付近のマッサージをレース後に受ける

これは本当に最強です。
私もJ君に教えてもらって受けましたが、翌日全く筋肉痛がなくてびっくりしました。こんなことなるのかと。ぜひ試してみてください。