見出し画像

画像1

マコ・フンゴロニャオ3世さま おいでになった翌日の真影(笑)

夜中、2時間に一度は起こされる生活が続く、いつ終わるか解らない。 経年劣化する父は徐々に壊れていく。

裸エプロンこそしないものの、都合7回の入院を余儀なくされた。
救急車で行けば、診てもらって居る間に手続きが出来るが、自家用車で運び込むと手続きが終わるまで、一切処置も診察もして貰えない。

そんな事も覚えた。
担当の医師から、次は救急車で来てくださいと言われた。

また、医師の専門が細分化しすぎて、救急隊からの連絡がミスリードになった場合、担当の科、その時は循環器だったのだが、何でも無いよと帰宅させられ、3日後に救急車で再入院なんて事もあった。

夜中の睡眠が細切れな分、トン子の来ている昼間に寝ようとするのだが、訪問看護師、介護士の出入りがあれば、様子を伝える為に相手をしなくちゃいけない、通信やノートで伝えもしているが、やはりフェーストゥフェースになる。

トン子が気を使ってくれて、一晩預かってくれたことが有る、本当に僕が倒れそうだった。

看ていないと暴れる、ベッドから降りた瞬間におむつの横から、ちんちんを引っ張り出して撒き散らす。

感情を仕舞って、淡々と片付けたけれど、疲弊していく。

介護施設を見に行こうと、いくつか回った、財閥系の お高いホームは飯も美味く、定期的にクラッシクピアノのコンサート等も有るらしい。

どうするかは、親父が決めたら良いと想った。 誰も彼も犠牲にして、自分さえ良ければと過ごして来た人だ、今更、こちらに気を使う必要なんかない、とことん付き合う気では居た。

施設を回れば、外面の良い発言はするものの、親父は家に居たいのが見え見えだった(笑)

12月の初めに母の17回忌を寺でした。
僕が殺したの? 僕の子供が殺したの? それとも親父? 住職の読経を聞きながら、親父の隣りに座っていた。 他の兄弟は煩いから呼ばない。

「良く、面倒を看てるね」 お寺の奥様が声を掛けてくださった、一同で良くお礼を申し上げて、辞した。

次に寺に伺った時は代替わりしていたので、お逢いしたのは それが最後になった。
寺から、会食をする中華店へ移動した、僕と長女、親父が僕の車、次女とトン子の家族でタクシー。

「パパ」
「うん」
臭う、丁度 迎賓館辺りを走っていた、青山通りに抜ける、途中でドラッグストアを見つけ、買い物。

長女がトン子に連絡を入れてくれた。

馴染みの店に到着、コンシェルジェを手招きして、事情を話し、トランクから車椅子を出し、車を任せた。

会食は個室、ドラッグで買ったものを持って、車椅子で親父とトイレへ。 トイレに入るまで、ズボンの裾から爆撃をしたら、どうしようかとヒヤヒヤだったが、なんとか軟着陸。

個室で広めのトイレ、ノックが有り、開けるとバケツ2つに温水、タオル、汚物用のビニール袋が有った。

トイレットペーパーで拭き取り、絞ったタオルで清拭、もうね慣れたもんだ(笑)

服もズボンも汚れていなかったが幸い、おむつを着けて、着衣を整え、長女に会食の部屋へ連れて行ってもらう。

トイレを綺麗にして、汚物をまとめ、ビニールで二重に包み、口をしっかりしばる、手を綺麗にし、アルコールスプレーで消毒、服にリセッシュをぶっかけてから、フロントでコンシェルジェに礼を言う。 

2時間程、会食、駐車場まで車椅子を押していき、長女と一緒に自宅へ戻った。

トン子が先に戻っていて、風呂と寝床の支度、僕も一緒に入浴して、上がらせたら、トン子が寝かしつけた。

外へ出て、美味いものを喰って、出すものを出したので、熟睡している。

トン子も帰り、コンビニ辺りへ出かけていた、二人の娘も戻ってきた。

「パパ」
呼ばれて、1階に降りていくと、小さなサビ猫が居た。 前日の夕方、僕がスーパーから戻ったら玄関前にうずくまっていて、僕を見たらシャーっと威嚇してきた仔、僕が怖いみたいだったけど。 
「腹が減ってるなら、待ってな」

14年に2代ミケさまが身罷られてからキャットフードも無いので、丁度買ってきた、豚の挽き肉を油で火を通し、牛乳で冷まして、小さな器に入れて、差し出した。

少し舐めたけど、ずっと僕を警戒している、丁度、長女が戻ったところだったので任せたら、食べて 何処かへ行ったと聞いていた。

二人の娘は、あの仔が来るかも知れないと、コンビニでちゅーるを買いに行って戻ってきたら、巨大キジトラに虐められている、サビ猫に遭遇、救助して連れてきた。

「一緒に暮らすかい?」
フンゴロニャオ王国3代目が戴冠した(笑)

お邪魔でなければ、サポートをお願いします。 本日はおいでいただき、誠にありがとうございます。