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お父さん、貴方が好きだと言っていたカール・ベームとウィーンフィルにしましょうね。 でも、知っているから言っただけで、ちゃんと聞いたこと無かったでしょうw カラヤンと比較するのに出しただけで(笑) ああOの上のウンムラウトが省略されてますね♪
おちゃめなアマちゃんのレクイエムですよ。


平穏無事な日々が過ぎていった。
古くなったDELLのノートパソコンが重くて仕方ないくらいが難儀だった。 パソコンをSSD化するのがマイブームだった、古いパソコンが驚くほど、早くなる、レストアって凄いな、人間もレストア出来たら良いのにw

家電は時々鳴るけど、基本無視。 親父の入院は13ヶ月め。

マコが実は、バアにゃんで、ある日、ご飯を食べなくなったので、獣医に連れて行ったら、癌だった、その時に年寄りだったのを知った。 駅前の御茶ノ水博士に似た、獣医。 掛かりつけにしていたのに、無神経な爺だぜっと想って、セカンドオピニオンで元救命救急だった獣医に連れて行った。  やっぱり癌 闘病の後、送った。
17ヶ月、僕の気持ちを助けてくれた3代目女王。

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4月18日に身罷って、セカンドオピニオンをしてもらった獣医さんに御礼を言いに、その折に困っている年寄猫が居たらとお願いしておいたら、20日に仔猫を紹介してくれたのが 4代目 ティアさま(笑)

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ゴールデンウィークが開けた7日に、チャイムが鳴った、カメラに何も映らない。
「はい?」
「あたし、惨子です」
げっ 気持ちわりぃ まじで怖気をふるった

駅前のスタバに連れて行った。 家には仔猫と無力な蛇達と娘が居るものw 入れたくない。

かっこつけで、すかしまくった惨子だから、スタバがお似合いでしょ マックブック持ってきた? タイピングも出来ないからドヤれないか。

「お兄ちゃん、お父さんは?」
僕はカプチーノ、惨子は何か舌を噛みそうな変なデロデロのコーヒーを頼んでいた、僕が払った 惨子のは僕の5割増し。

「入院しているよ」
概要を話した。
「みんなに知らせないとダメじゃない」 鼻の穴がおっぴろがり、ふんって吹き出しで書いて有りそう


「どうして?」
「どうしてって」
「おまいら来ても役に立たないで騒ぐだけじゃん」
「ヤンコとノン子はね」
いやいや、おまえは、その場で騒がないけど、あら捜しをじっくりして、後でめっちゃ騒ぎ立てるじゃん。 役に立たないだけじゃなくて疫病だし

「でも家族なんだから知らせないと」
「僕の家族は娘だけですが」                     世帯もったら、その先兄弟は他人です基本(笑) お母さんの言うこと覚えてない?
「介護を引き受けたんだから」
「広報は引き受けてないよ、用が有れば聞いてきたら良いんじゃないの」
スタバのカップチーノ好きです、大きなサイズにしてます、シナモンが萌。

「ノン子が電話したけど、出なかったって」
「電話は来ていない」                        050はノン子でしたか、その番号は聞いてないもの
「家の電話に掛けても留守電で」
「知らない番号から数度あったけど、互いに携帯番号知っているのに、家電にかけてくる意味がわからない、セールスが煩いから、基本、家電は出ていない」
基本、会話が成り立っていない、一緒に呼吸しているだけで嫌悪感が湧く。
「でも、そこはぁ家族なんだからぁ 知らせないと」 あのな、四捨五入で60になるのに語尾延ばして かわいこぶらないでくれる、えんがちょ切った。
「家族じゃないです」
「おにいちゃんっ」 賢い妹が愚かな兄を嗜めるの図? わぁお♪
「しゃらくせえ」
「お父さんが死んでも知らせないつもり?」
「聞かれないことは答えない、聞いてきたら教える」
僕は、駅の人の流れを見ながら答えた、遺伝子上、顔の造作は似ているらしいけど、こんな(心根が)醜いやつと並んでいるのは苦痛だ。

「親の死に目に会わせないつもり?」
僕は右側を見た、頬の右側が上がっていた筈、頭にきた時の僕は笑う。
「おまえら3人、お母さんの死に目来なかったじゃない」
「あれはぁ」
「親父と一緒になってさ、親父はアフターシェーブとコーヒーの匂いをさせて、僕が電話してから47分だぞ、おまえら4人が来たの、三鷹から駆けつけた、トン子より後に来やがって、うちから、あの病院まで、ハンドル握ってから5分で着く、信号のタイミングが悪くても10分だ、僕が電話してから、15分、お母さんの冷たい脚を叩いて、待って待って、今、みんな来るからって」
癌になるまで、母が痛いと言ったのを聞いたことがない、苦しいも聞いたことがない。 その母が泣き叫んでいた、ボルタレンもとっくに効かない、座薬が低体温で溶けない、すでにモルヒネ漬けになっているのに、痛みがとれない。

「だって」
「お母さんを15分、余計に苦しめた、おまえたちは抹茶とコーヒーを飲んで47分後に のんびり来た」
「お父さんが」
「親父が動かなきゃ、青梅街道でタクシー拾えば良いだろ、千尋(元嫁)は7分で着いたよ」
「お父さんを置いて行けないじゃない」
「なんも考えてなかっただけでしょ、お母さんに会いたいと願ってなかったろ、だから、そういう動きになるのさ、本当に会いたきゃ 後で来いって走り出すさ、パジャマで駆け出す、死に目だぞ」
歯を食いしばったまま、静かにゆっくり言った、視線を合わせた。
「おまえらに四の五の言わせない」

惨子は怯えた顔をして、改札へ去った、病院へ言ったのだろう。
トン子に電話しておいた。

後日、トン子が病院に行ったら、暫く病院の職員がよそよそしかったそうだ。 後に聞いたら、惨子、ノン子が来て、職員の人たちに煩くマウンティングしたらしい。 そういうとき一番無害なのはヤンコだ。  どいつもこいつも、自分のメンツの為に嘘で固めている、マウントをするために自分自身すら偽っている。

惨子とノン子が1度、ヤンコが2度、病院に来たとスタッフから聞いた。

子供は親の背中を見て育つと言うけれど、反面教師ってのも有るのだからw それに母の背中を見て育ったら、そんなことにはならないのに、どうして、親父の真似をするかな(笑)

それから、また平穏無事だった。
ティアの成長を生傷と共に数えながら、母が子育てをするために選んだプレースで娘達と一緒に生活をしていた。

僕は50インチのテレビでアマプラの映画を見て妄想や物語を考え、、娘達は都会暮らしに戻り、楽しんでいる。

友人に会い、招き招かれ、その日に備えて、酒は飲まず。
本を読み、音楽を聞き。

トン子と僕で寺へ参り、その間に5度病院から電話を貰った。
インプラントしている歯が、胃瘻で痩せた為に顎周りの骨格形状も変わり、抜歯が必要になった事。

大部屋の他所の婆様が死んだので、お別れの間、個室を貸して欲しいと電話が有った。

もう一度、インプラントの歯を抜くようになって電話 ビルの鉄筋みたいに頑丈だから、抜くの大変なのね あれ(笑)

お母さんの遺産ガメて、インプラント3~4本したんだっけ? お父さん(笑) 抜くの痛かったね、いろんな意味で。

腸閉塞になって一度呼び出され。
その後、大腸癌だと呼び出された。

入院してから二十数ヶ月、胃瘻で流動物だけ流し込んでいるのでは、胃腸もロクに動かないだろう、それに、そろそろ経年劣化も限界だろうな。
糖尿病
心臓病

お父さん、僕に母方の遺伝だから、なるぞって言った病気全部、なったじゃないw 癌は父方は遺伝が無いから大丈夫じゃなかったの? ならないんだよね?  父方は どいつもこいつも無神経で気を使わないから、癌と縁が無かっただけでしょ?(笑)

おまけに脳梗塞と痴呆もでたね、ロイヤルストレートフラッシュじゃん(笑)

CTの画像で、大腸に腫瘍が有ると教えられた、
カンファレンスをしてくれた、院長にスパゲティシンドロームと、苦痛を長引かせる延命は望まないことをお願いした。


朝5時に携帯が鳴った。
病院から
「息をしていないんです」
「すぐ、行きます」
「4時の巡回では異常が無かったのですが」
「はい、30分以内に着きます」

車を拾い16分で到着、トン子が来て、父の頬を撫でていた。
親父はぽかっと口を開けて、楽そうに寝ているみたいだった。

痛みでいつまでも眉間のシワが消えなかった、お母さんと大違いだなと想った。

僕、出来ることは全部やったよな?
こいつ、起き上がって文句言いそうだものな よかれと想ってしたこと、後から全部、仇で返されてる(笑)

関わりたくなかったけど、ゴミみたいな介護弁当と、惨子、ノン子の飯、見てたら、美味いもの食わせたくなった、トン子が介護押し付けられて、あっぷあっぷしてたら、手を出さざるを得なかった。

手伝って正解だったのかしら。 今でもわからない(笑)

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紅=猫の瞳に恋する執事 Ti amo♡ #キジトラ #note #小説 #エッセイ #猫がいる幸せ
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