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6月の麻布台ヒルズ

 高校時代からの親友リスが言った。
「泊まりに来なよ」
 せっかく自由人になったというのに、コロナで会うこともままならなくなったリスとくるみ。リスは東京暮らし、一年に1回は、くるみの住む林檎の街に帰省していたが、コロナでなかなか会えなくなっていた。
 コロナが明け、マンションのリフォームがすんだというリスに誘われるままに東京に遊びに行った。くるみは、東京駅が苦手、あの人の多さ、しかも、ちゃんと目的地に着くのかという不安。リスも、東京駅は苦手だから、新宿まで来てとのことだった。新宿駅で無事落合い、リスの住む町田市まで。
 リスの住む部屋は15階。
「くるみは大丈夫?」と言われて、通路の端っこを歩く。そう、手すりから下を見ないようにして。だって怖いんだもん。多分手すりの下に町が広がっている。実は、リスの旦那も苦手なんだって。
 すっきりと片付いた部屋、窓から見える空は広く、気持ちよい。そしてくるみは、いつもはリスの使っているベッドを提供される。リスの旦那は、今日から小旅行に出かけるのである。リスはスーツケースに荷物を詰める旦那を手伝っていた。
 遅めのお昼、そしてリスの旦那様が出発。
 2人になって、私の京都行きの話、高校時代のアルバムを取り出してきて、修学旅行はどこ行ったって?なんて話をする。こうやって、昔のアルバムを見たりすること、なかなかない。今のお散歩クラブのメンバーを見つけて「高校時代こんな感じだったんだ〜」と思い出し?たり、「◯◯さん知ってる?」なんて話題出したり。まぁ、話、尽きない、尽きない。
 夜は、リスの手作りご飯で乾杯。

ささっと手早いリスの手料理

 これからの予定を話し合う。同級生の偉大なるアーティスト奈良美智の「東京の森の子」を青森の子が見に行くことに決定。
 次の日、六本木駅から歩いて数分のところにあるという麻生台ヒルズへ。近づくにつれて歩道に草花が植わりグリーンが多くなる。
 ありました。東京の森の子。

白いあじさいとマッチ

 ヒルズの中でランチ。

HISAYA KYOTO。京風おばんざい。栗ご飯。

ヒルズの中の美術館は、予約しないと見られないものもあり、すでに予約はいっぱい。でも、東京での35年ぶりとなる展覧会「カルダー:そよぐ、感じる、日本」展を見ることができた。場所は、麻生台ヒルズアートギャラリー。
 

 アレクサンダー・カルダーは、アメリカ合衆国の彫刻家、現代美術家。動く彫刻「モビール」の発明と制作で知られている。「色彩の魔術師」とも言われる。          

ウィキペディアより
風がないので動かないモビールがちょっとかなしい
猫の切り絵に反応する。ぐるどうしているかな。
絵画作品も展示
モビールみたいな絵画
大きな作品も展示されていた

 麻生台ヒルズを出ると、右手に東京タワーが見えた。リスがサントリー美術館を見たいと言うので歩く、迷う。昔々行った時は、どこかのビルの中にあったけど、今は、きらびやかな東京ミッドタウンと言う建物の中にあった。コレクション展「名品ときたま迷品」については、popoさんが詳しく記事にされているのでそちらをお読みください。勉強になります。
 わたしは、気に入ったものだけ写真に撮ったのですが・・。

藍色ちろり
前も見たなぁ。冷酒を入れるそう
色絵梅枝垂桜文徳利。こんな素敵な徳利で日本酒飲みたいな

 なんだ、やっぱり酒飲みだわね。と、言うわけで、今日の日程は終了し、夜は、リスのマンション近くにあるという蕎麦屋Coneriで乾杯。マスターが一人でやっているお店。

まずはビール。けっこう歩いて疲れたので、ビールがうまい
日本酒に変えて。秋田の一白水成(白いお米と水から成る一番うまい酒の意)と言うお酒。

 お蕎麦屋さんで飲むってやってみたかったこと。

締めはざるそば一枚

 振り返ると、迷って歩いた道も面白かった。
 明日は、町田にある版画美術館へ。実は昔々行ったことがあり、ゴヤの版画を見た。リスの家からは歩いて行けるんだって。実に33年ぶり。楽しみに眠りにつく。

これは、青森県立美術館の森の子


 
 


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