一杯が二万円のお茶!?
こんにちは。
茶師のbeniです。
「ビローあります?」
って言う方がきました。
ビローって、
業界用語みたいな笑笑。
碧螺春のこと、
ビローツゥンっていう発音。
いつのまにか「ビロー」
になったのね〜
蘇州太湖の緑茶です。
わたしが初めて直接
農家さんのおうちまで行って、
その日に作ったお茶を買ったものです。
日本での知名度は低いのですが
中国では10大名茶のうちの
2番目くらいに有名です。
一番有名なのが
龍井茶です。
新茶が良いとされる
中国緑茶の代表格は、
西湖龍井=ロンジン
と碧螺春=ビローです。
中国ではあまりに有名です。
小さなときに一度だけ、
上海の茶館で母親と
一緒に飲んだことがあります。
わたしが普段に食べられる
アイスの100倍のお値段していた記憶があります。
神聖な飲み物でした。
いま思えば、
良質な高級茶は、
生産地や時期が限定されたりしますので
高額になるというのは、
中国では、常識でした。
一生節約家で、
お茶に興味を示したことがない母親でした。
40年前茶館では、
これ大変に良いお茶だからと、
惜しみなく注文していた
記憶が衝撃的でした。
「龍井と碧螺春はとても特別」だそうです。
龍井はロンジン茶ですね。
わたしは緑茶があまり
普段は飲まないのですが、
この2種類のお茶は
やはり特別な存在感があります。
だから、この2種類は
仕入れていました。
40年前、一杯のお茶が、
わたしの母親の給料の1割しました。
いまの価値感覚だと、
2万円くらいしました。
信じられますか?
中国では高級茶は
それくらいの価値があって、
当然だという感覚があるのは事実なんです。
高級茶の理由は、
子どものとき、
理解はできなかったけれど
お茶には価値があると言うのは
強烈に頭には残りました。
おそらく中国人のDNAには、
お茶に対しての依存度が高いかもしれません。
地域や山が限定されていて、
早春の期間限定、
高い山の自生茶樹で、
朝は早い時間帯、完全に手摘み、手作り。
これらの条件のお茶が高級茶です。
生産量がどうしても少ないのです。
お茶はわたしたちアジア人にとって
生活の一部であります。
毎日に飲むお茶と
時々贅沢な高級茶を
理解できる心の豊かさが
最高な贅沢なのでしょう。