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帝国ホテルのチェリージュビレから着想を得たカクテル

BenFiddich店主の鹿山です。
実は鹿山の東京都内での飲食業の始まりは帝国ホテル。今から23年前の2002年。高校卒業して間もない頃の18歳にウェイターとしてスタートしました。実はここでお皿の持ち方を覚えました。

高校卒業したての18歳の僕。

当時僕がいたのは帝国ホテル本館1Fにあった
『ユリーカ』という多国籍料理のレストラン。パンケーキが有名で夕方にもなると宝塚劇場を見終えたマダムが押し寄せ忙しいレストランだったのを覚えている。東京に出てきたばがりの高校卒業したての18歳の何にもできない僕は毎日仕事が出来無さすぎて(遅い)で怒られまくってた記憶が今でも鮮明に思い出せる。

その『ユリーカ』は今はもう存在しない。2007年に改装の為、閉店し今は名を変え『パークサイドダイナー』というオールダイニングのレストランになっている。

当時あった『ユリーカ』
2007年に改装の為閉店

18歳当時の僕はバーテンダーになる前。

スマートに皿を持ちサーブする諸先輩方がカッコいいなと思ったし、当時老舗ホテルで多かったリーゼントヘアのソムリエの先輩が綺麗にお客様の目の前でワインを説明して抜栓する姿にもドキドキしたのを覚えている。
ワインを綺麗な流動で『トクトクトクトクゥ』って注いでたりしてて、それを見てカッコいいなと思って当時住んでた家の流し場で練習したりしてた。

帝国ホテルではお客様の目の前で例えばシーザーサラダなんかのシーザーソースをお客様の目の前で合えて提供したりする『魅せる』サービスがある。

その一つとしてチェリージュビレ (Cherry Jubilee) というものがある。
温かいチェリーのソースを使ったデザートで、キルシュ(チェリーブランデー)を用い「フランベ」の技法でお客様に提供する豪華な『魅せる』デザート。1897年にイギリスのヴィクトリア女王即位50周年の祝宴の際に考案されたデザートである。

帝国ホテルのチェリージュビレ (Cherry Jubilee)


チェリージュビレはどういったものかというとチェリー(主にダークチェリー)を砂糖、レモン、バター、チェリーソースなどで煮詰め
キルシュ(チェリーブランデー)を加えフランベして香り高くした濃縮ソース。そのソースを冷たいバニラアイスクリームにかけて食すデザート。

このようにレモンの皮につたらせフランベ
完成したらバニラアイスクリームに添える
温かいと冷たいのマーブル感



このチェリージュビレ (Cherry Jubilee) というのはほぼカクテルのような構成。

なのでカクテルに落とし込めないだろうかと。


ましてやキルシュ(チェリーブランデー)を使う。
キルシュは僕の得意分野。

キルシュ(チェリー)界の桃源郷
Fougerolles(フジェロル村)で造られる
Fougerolles kirsch(フジェロルキルシュ)で
チェリージュビレカクテルを作ってみたらどうなのだろうか。めっちゃ美味いとおもう。

数年前にキルシュ界の桃源郷
Fougerolles(フジェロル村)に赴いた時のブログ↑

このFougerolles kirsch(フジェロルキルシュ)を使ったホットチェリーソースカクテルを考えてみた。

【レシピ】
フジェロル.キルシュ(Fougerolles kirsch)
コニャック
チェリーリキュール
ブラックチェリーピューレ
バター
レモンジュース
砂糖

鍋で液体を温めるのではなく鉄の熱で焦がし香をつけた味わいを作りたい
このように600℃以上の熱となる
そこにドボンと。急速に煮詰めたカクテルとなりバターも混入されてるので濃厚な味わいとなる。



18歳の時にいた帝国ホテルで仕事出来なさすぎて毎日怒られてた僕の思い出のホテル時代。
そんな甘酸っぱい味わいのBenFiddichの新しい冬ホットカクテルをお楽しみください。

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