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スイバ(酸い葉)をカクテルに多用する国ウズベキスタン。

日本ではその辺に生えており雑草として片付けられるスイバ。日当たりの良い畦道の脇なんかに良く生えてるんじゃないかと思う。

BenFiddich畑の畦道の脇に生えるスイバ


スイバはタデ科スイバ属の多年草の草

左の葉っぱがスイバ。他にもセイタカアワダチソウやヨモギ、カキドオシ、エノコログサなどその辺の畦道に生えてる自然の香りを添えたカクテルをBenFiddichではよく作るのです。
BenFiddichのシグネチャーカクテル。
畦道薫るマティーニの水割り。



グラスと蓋の間、空間の余白を多く残し香りをとりやすく閉じ込めている。カクテルは液体なので空間の中は湿っており、その空間に畔道の雑草が入り混じる。つまり『雨上がり畦道の香り』がグラスの中で表現できる。


僕の中でこのスイバの仕事はとても大きい。
独特な酸と素朴な緑緑しさが大地を感じさせるのだ。

そのスイバを多用してる国があった。

ウズベキスタンだ。

先日ウズベキスタンでバーテンダー向けBenFiddichセミナーをやる事になった。

ウズベキスタンの首都タシュケントでは現在カクテル文化黎明期

前回の記事。ウズベキスタンのBAR文化↓


その中でウズベキスタンのバーテンダー達は日本では雑草として扱われてしまうスイバを多用してカクテルを作る。

日本のBARだとモヒートやミントジュレップカクテル用にミントを用意しているがウズベキスタンではスイバも常備されている。
こちらのウズベキスタンのBARで飲んだスイバのギムレット。
違うBARでもスイバのギムレットが出てきた。
こちらはデコレーションは葉ではなく茎



レストランにはこんなメニューもあった。
ロシア語表記なのでGoogle翻訳(右側)
梨とスイバのジュース。

頼んでみた。美味しい。
スイバの酸味のあるグリーン梨ジュース。

ちなみにスープ料理にもスイバは使う。

Рыбный суп со щавелем
赤魚のスイバのスープ


市場でもスイバは普通に売られている。

手前の緑の草がスイバだ。


日本では雑草として扱われる事の多い畦道などに生えてる酸っぱい雑草スイバ。
この酸っぱさがレモンの酸味とは違う独特の深みを与えてくれる。


国が違えば重宝をされる。

スイバ。
改めて日本にそこらへんに生えてる足元の宝物を有効活用してみたい。


BenFiddich 店主
鹿山博康

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