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日本のネズの種類。ジン好きの皆様へ愛を込めて。


素敵な本がある。

【Junipers of the world】

世界中のネズの木を網羅した415ページにも及ぶジン好きの為の完全ガイドブックだ。
これを見たら世界中を旅したくなる。
例えばネズはユーラシア大陸中央で発生し人類と同じくベーリング海峡を渡っであろう考察や

ネズの世界分布図

それをさらに狭角に捉え各地域ごとに分けて紹介もする。例えばアフリカの章も興味深い。↓
東アフリカを南北縦断する標高の高い大地溝帯沿いがあったが故に標高の高い場所を好むジュニパーは南下する事ができた。

ケニアでのジュニパーベリー探訪の時
Junipers proceraという品種



さらにはジュニパーベリーが青色〜赤色の家系図なども興味深い。
Com niponicaは日本のネズであり『ミヤマネズ』 taxifoliaは『オキナワハイネズ
Rigidaは『ネズミサシ』の呼称で葉が長めのネズ。

そう、ものによっては赤い実がある。
鹿山が北マケドニア共和国へジュニパーベリー探訪した際は青い品種以外にも赤い品種をよく見かけた。

味はネチョネチョしており香りも清涼感はない
マケドニアジュニパー探訪の時



ここで本題に戻って
この本に紹介されている日本のネズを辿ってみよう。一口にネズと言っても広義にすれば様々なネズがある。一つずつ紹介したい。


①Juniperus communis var. nipponica
(ミヤマネズ)深山杜松


② Juniperus communis var.hondoensis (ホンドミヤマネズ)本土深山杜松
①の亜種で本州中部地方標高1500m以上に自生


③Juniperus chinensis
(イブキ)柏槇

名前の通り中国からの伝来


④Juniperus chinesis var. procumbens
(ハイビャクシン)

地を這うような植生。海岸線にある。
イブキの仲間である。




⑤Juniperus chinensis var. sargentii
(ミヤマビャクシン)(深山柏槇)

④と似てるが葉の形状が若干違うらしい。これもイブキの仲間。地を這うタイプ






⑥Junipesus rigida var. conferta
ネズミサシ 別名が姫杉

①のJuniperus communis var. nipponicaより葉の形状が長い。分布図が↑だけど間違ってる気がする。広島でたくさん葉の形状の長いネズを見た。





⑦Juniperus taxifolia
オキナワハイネズ
別名シマムロ
小笠原諸島にもある。






⑧Juniperus tsukusiensis
ツクシビャクシン
屋久島や大分県にある。






 ⑧ Juniperus communis subsp. alpina
リシリビャクシン
- 利尻島、千島列島、北海道全般



一昔前まではジンを作るのには本場のセイヨウネズJuniperus communis一辺倒であり、それ以外の亜種を使うなんて邪道だしもし使うならば勇気がいる事だったと思う。
でもこれだけクラフトカルチャーが台頭して多様性が増えると正解なんて個々人の心の中で良いと思う。
実際Mitosaya薬草園が2021年にイブキの球果で蒸留酒作った時は感動したし、他所の国ではセイヨウネズJuniperus communisではない品種でジンと謳ってジンを作ってその国とその土地の世界観をボトルに表現している。


これからも面白いジンが出てきますよーに

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