
シャルトリューズの年代特定方法
こんにちは
BenFiddich店主の鹿山です
今日はシャルトリューズのボトルの
1980年代以降の年代特定の方法を
お伝えします
シャルトリューズがよくわからない方は
以前
シャルトリューズ修道院及びシャルトリューズ蒸留所へ2017年に赴いたのでこちらをコピペしてGoogle検索してみてください。
鹿山のアメブロの記事に行き着きます↓
『①前編シャルトリューズ修道院 行って来た』
『②後編シャルトリューズ修道院行ってきた』
Monastery liqueur(修道院リキュール)の
代表格と最高峰
と言えば
シャルトリューズ(chartreuse)
シャルトリューズマニアは世界中に存在し
シャルトリューズ古酒コレクター達は
SNSを通じお互いの情報を共有し合う程の
結束の固さ
現存するシャルトリューズのボトルは
19世紀半ば〜21世紀の現代に至るまで
僕らの心とロマンを擽らせる
BenFiddichにある1930年代〜1980年代の
シャルトリューズの古酒達
ここら辺はラベルで文字の印字である程度の
年代が特定できる
では1980年代以降はどうやって
年代特定するのか?
はい
わかりやすい年代特定方法がある
現行のシャルトリューズ
ここを見てみよう
【左L935142】
【右L936118】
①【左L935142】
1084(修道院設立年)+935(上三桁)=2019年
2019年と断定できたら
下三桁の数字の142の数字は
2019年から始まった142日目の数字
つまりは5月22日となる
よって
2019年5月22日のボトリングとなる
【右L936118】
1084(修道院設立年)+936(上三桁)=2020
2020年と断定できたら
下三桁の数字の118の数字は
2020年から始まった118日目の数字
(2020年は閏年なので気をつけよう)
つまりは4月27日となる
よって
2020年4月27日のボトリングとなる
そう
シャルトリューズ修道院設立年の1084年の
この数字が起点となるのだ
因みにこの判別方法は
1980年代後期以降である
シャルトリューズ修道院を設立した
ブリューノ聖人
(真ん中で生き絶え修道士に看取られている図)
もう一つの判別方法
2017年よりシャルトリューズ.ジョーヌ(黄)
のアルコール度数が40度→43度に変更
よってシャルトリューズ.ジョーヌ(黄)の
表ラベルのアルコール度数を見れば
2017年以前のものか、それ以降かも
判別ができる
【なぜ2017年より43度になったのか?】
それは2017年にシャルトリューズの蒸留所が
ヴォアロン(Voiron)の町から
エギュノワール(Aiguenoire)の集落に
蒸留所が移設したからだ
移設した理由はヴォアロン(Voiron)の蒸留所は
街中にある為、フランスの法律なのか
街の新しくできた条例なのか定かではないが
消防法に引っ掛かるらしく長年の協議の末
移設することとなった
エギュノワール(Aiguenoire)の集落は
元々シャルトリューズ修道士達の集会所として
使われていたエリアであり
元々シャルトリューズジョーヌは
1972年以前は43度であった
(これも年代特定の目安となる)
ヴォアロン(Voiron)の街から
エギュノワール(Aiguenoire)に
移転することにより蒸留所が
シャルトリューズ山の
シャルトリューズ修道院に
近くなるという理由で
原点回帰として40度→43度に戻したのだ
赤がエギュノワール(Aiguenoire)
青がヴォアロン(Voiron)
黄がシャルトリューズ修道院
新しくなったエギュノワール(Aiguenoire)の
シャルトリューズ蒸留所
移設前の写真
なのでもしあなたのお手元にある
シャルトリューズジョーヌ(黄)が43度であれば
それは2017年以降の
エギュノワール(Aiguenoire)で作られた
シャルトリューズジョーヌ(黄)である
シャルトリューズジョーヌ(黄)が40度であれば
それは2017年以前の
ヴォアロン(Voiron)で作られた
シャルトリューズジョーヌ(黄)
ということになる
またボトリング地がボトルに表記されるようになったのも、1970年代初頭にシャルトリューズ ディフジョンが設立されてからヴォアロン(Voiron)と表記するようになっている
Stat crux dum volvitur orbis (ラテン語)
直訳: 十字架は動かず地球は回る
意味
地球は常に自転し、その地球上で起こる全ての物事、全ての生物、全ての感情も
変化し続けるいわゆる
諸行無常
その中で唯一無二、十字架=神のみが永遠に不変でありそれは恒久的に倒れることはない
1084年シャルトリューズ修道院を設立したブリューノ聖人が作った理念
今宵、西新宿Bar BenFiddich
お待ちしております