はじめてはいった喫茶店
ふわふわ厚切りパンの甘み
こんがり焼けたチーズのコク
うっとりしちゃう黄金色の紅茶
ああおいしいなって
言い合えるひとがいたら
もっとおいしいんだろなあ
そんなことをおもいながら
隣の人たちの会話を盗み聞きして
さみしさ紛らわせてみる
どうやら高校の同級生らしい
暫く振りの再会のようでして
なによりですね、と心の中で羨む
ひとりでいればいるほど
蚊に刺された跡みたいに
ふたりの愛おしさが膨れていく
むくむくむくむく
膨れた上からばってんつけたって
どうにもこうにもならなくって
だからとりあえず
ムヒを買ってこようと思いました
#現代詩 #詩 #恋愛