生まれながらのイケメン
こんばんは。id_butterです。
最近、思いつくままに書いていたら、「男性」をテーマにしたものがいつの間にか増えていた。
なんでだろう。
男のひとのよさを知って、扱いかねているからかもしれない。
あるいは、知らぬ間に傷つけてきたことに気づいて懺悔する気持ち。
タイトルの「イケメン」は娘のともだちである。
イケメンくんは娘と同じ保育園に通っていた。
1歳のときからずっと一緒だったから、その子をずっとみてきた。
彼はもう3歳の時点でイケメンだった。
中身が、である。
保育園でよくある光景なのだが、帰りに泣き出す子がいる。
うちの娘もたまにそういうときがあった。
すると、イケメンくんは困っているわたしの顔を見やり、娘に声をかける。
(まずわたしに気づくのが、早い笑)
「ほら、〇〇ちゃん、お母さんが待っているよ。」
そう言って優しく娘の手を取り、立ち上がらせ、わたしのところまでエスコートして連れてきてくれるのだ。ほんの5メートル。
そして、娘の手をわたしにバトンタッチして、わたしににっこり笑いかけたのち、娘に声をかける。
「じゃあ、また明日ね」
一連の流れが、完璧に仕上がっている。
娘のみならず、母であるわたしへの対応までも欠かさないところ笑
お母さんたちはもう彼にメロメロだった。
口々に「生まれながらにして王子様キャラっているんだね」と褒め称えた。
顔は、普通だと思う。
かっこいいというより、かわいい子だという感じだ。
けれど、雰囲気がもうイケメンだった。
女の子とは違う、男の子特有の優しさはお母さんたちの心を鷲掴みにした。
だけど、同年代の娘やその友達がよさに気づいたのは、小学校に入ってからだった。保育園ではクラスで2〜3番を行き来していた彼は、今モテにモテているらしい。
でも、彼は変わらない。
違う小学校に通うようになって、時々しか会わなくなった娘に、同じ笑顔で同じ温度で話す。
やはり、イケメンだと思った。
だけど、元夫の評価は、違う。
アイツはやばい。
たぶん年頃になったら、ヤリ○ンになっている。
と何度も繰り返していた。
そうなのかもしれない。
だけど、イケメンくんがお年頃になって女の子を連れていても、その女の子が毎回変わっていても、わたしはなんとも思わない気がする。
だって、その優しさが天性のもので、損得勘定なしに、分け隔てなく振りまかれていたことを知っているから。
彼が愛されるのは、あたりまえだ。
残念なのは、うちの娘が彼を好きではないことである。
好きではないというと語弊がある。
彼女のランキングで1位にならず、2位と3位を行き来していた。
ああいうひとを好きになった方がいいんじゃないの?と思ったけど、元夫は絶対にダメだと言う。
嫉妬か、と思った。
でも、まあこんな風に娘はいろいろな男の子から優しくされるのに慣れていて、きっと母のように拗らせ女にはならないに違いない。
そう思いたい。
わたしは男のひとに優しくされたり甘やかされたり守ってもらったりすると 挙動不審になる。
だから、そうじゃないひとと一緒にいる方が居心地がいいと思っていた。
今はそうじゃないけれど。
ちなみに娘には好きな男の子がいて、なんでその子がいいのと聞いたらはっきりとこう答える。いつも、何度でも。
「顔。」
そうか。
だけど、その子を何度見ても、母は格好いいのかよくわからないのだが。
どうか、しあわせになってくれ。
▼男の子のやさしさのイメージ