11/25 コンセプト&メイキング

いつものようにまずは前回のフィードバックから。


今回は、コンペなどで印象に残るプレゼンについての話が印象に残りました。

何か特別手間やスキルが必要でなく、些細な気配りで賄えるようなものでも、周りより少しでも抜きん出ているところがあればそれは強みになる、という考え方はとても心強く感じました。同時に、そういった多種多様な側面にその人の個性や長所を見つけ、どれも同じくらい評価する人と一緒に仕事したいと思いました。
実際、周りの人に純粋なスキルでは勝てないと思った時、真正面から同じ土俵で戦うのでなく、他の誰も手を出していない隙間を見つけ、独自性に勝機を見出すやり方はやったことがあるのですが、少し卑怯なやり方のように感じていたので、それも一つの能力だったのだなと気づきました。
しかし、世の中にはメインで問われている能力より、そういったあくまでサブとしての個性が強烈で、純粋なアイデアやスキルの質の差を上回るほど影響を与えることもあるので、そこは問題だと感じます。真面目で型から外れないのも立派な個性で強みだと思うのですが、きちんとルールを守っている優等生が、他の点で目立つ人のせいで不当な評価をされるおそれのある考え方なのかなと。
以前、とあるTV番組で俳優の方々が一言ずつ決め台詞を言っていく企画を見たのですが、そこで2回もカメラを間違えた人が「オーディションで記憶に残るってこういうヤツなんだよ!演技のうまさなんかどうだっていいんだ!」と言われていたのをふと思い出したり。これは選ぶ方にも問題がありますよね。

また、コンペでは発表の組み立て方も重要という話がありました。「制限時間が10分あったら10分間しっかり聞いてくれていると思うなよ」、と。後半につれ盛り上がっていくのはもちろん、冒頭で引き込む必要もあると言った話は、Youtuberの動画作りのコツとかでも聞いたような内容で、やはりセルフプロデュースで人を惹きつけるためのやり方はどこの業界でも同じなのだと感じました。「最後に要点・論点をまとめて解りやすくする」なんかは、もはや小学校の時に習うような基礎的なことですし。


そして、今回も便利な発想法の紹介がありました。これでかれこれ3回目ですね。

①機能を減らしてみる
②失礼してみる
③相場より値段を高くしてみる
④バラバラにしてみる
⑤関係のないもの同士でコンビを組ませる

②では「冷める(炎上する)演出に先手を取る」ということも同時に話がありました。これは、多様性の知識と他者への想像力が必要になってくることだなと思いました。

③では、厳しいルールを設けた劇場型の高級焼肉店の紹介がありましたが、ジャンルやモノはさておき、「ブランド感を出してあえて高いことを売りにしている」店や企業は多く存在すると思います。身近なところでいうとスタバとか、「トールとかグランデとかややこしいんだよ!」みたいなネタは昔っからあるあるですしね。こち亀にあった1万円均一ショップ「イチ均」(※百均で販売されているような日用品を1万円で売れるほどのコストをかけて製造し販売する富裕層向けの店。もちろんフィクション。)の話も思い出しました。(あの回も面白かった…!)
あと、この焼肉店でいうと、“頑固オヤジがやってる独自ルールの多い塩一本のラーメン屋”みたいな面もあるのかなと。店側が客を相手に完全優位な立場に立って主導することで、一体感と調和が生まれる、みたいな。
また、iPhone黎明期の高額のスマホ壁紙の話もあり、これは金持ちがステータス誇示のために購入していたとか。富裕層相手に金でステータスを買わせるという、この発想はなかなかに凄いと思いました。世間には、希少価値が高く高額の宝石などを、それそのものの美しさのためではなく、ただ自身の所得の多さを示すためだけに購入し身に付ける人もいますが、もうそういう奴らには「綺麗な高級模造品」という商品を打ち出して全員それ身につければいいと思う(石のことになると過激になる厄介な鉱物オタク)。

あとはまあサクッと。④のバラバラにしてみる、靴を左右違うデザインとか違う色にするのはなぜまだ流行ってないんですか。⑤の関係のないもの同士でコンビを組ませる、犬と結婚して呪いは解けたのか…?


座学の後はグループに分かれて、この5つの発想法のどれかを使い企画や商品を考えるワークショップをしました。みんなアイデア出しのコツを掴んできたのか、最後の発表ではアホっぽい癖のあるユニークなアイデアが多かったように感じました。

今回もアイデア出しはとても楽しかったのですが、他の人のアイデアに+αのアイデアを出す時に、最終的なパッケージ面でのちょい足しアイデアを多く思いついたので、企画立案プレゼンの段階ではあまり役に立てなかったところは反省しました。あと、自分は大きな枠組みに細かく味付けしていくの大好きなので、自分から新しいアイデアを提案する時にはすぐ、形になっているところまで細かく思いついてそれを話してしまうので、グループワークではもう少し隙をもたせたりした方がいい時もあることを感じました。

今回のグループで話し合う際に一つ強く感じたのは、自分が話に持ち出したものを相手が知らないと、そのものの説明の時間が必要になって、間が悪くなるし時間も食うし、何より元の自分の意見がなんだったのか伝わりづらくなる、ということです。相手が話題に出したものを知らないことも、相手が知らないことを話題に出すこともどちらも悪くないと思うのですが、これでいちいち流れが止まるのが結構悩ましかったです。
いや、自分も「みんな知ってて当然だろ!」と思っては話してないのですが、「おばけのてんぷら」も「お祈りメール」も「さだまさしのHAPPY BIRTHDAY」も「目出し帽」も通じないのはちょっとショックでした。

あと、「は?」って言われたから自分のネタを自分で解説するというクソ辛いことやったのに、結局「は?」って言われて終わったの辛すぎたな…。

他に今回気づいたのは、グループワークの時「アイデア出しに苦しむという感覚」を他人より感じにくいかもしれないということです。というのも今回、企画がなかなか決まらなかったり、まとめるのに時間がかかったりしている時に、先生にアイデア出しに苦しんでいるようですね的なことを言われ、グループのメンバーも実際苦しんでいるようだったのですが、いや、別に苦しくはないなぁと感じまして。
メンバーとのアイデア出しがとても楽しいからなのか、このまま考えていれば他にもどんどん新しいアイデアが出てくると感じているからなのか、本当は暗礁に乗り上げているのにそれに気付いていないのか…。ただ無責任に楽観的な思想をしているだけの可能性もありますが。


座学、ワークショップの後は授業の最後まで最終作品展示のための活動でした。
展示日までに完成させることができるかはわかりませんが、毎回きちんと決めるべきことが決まっていっているので進歩は感じています。
そろそろチームの中で、それぞれのポジションや役割分担もできてきて、ますます頼もしいです。自分が一番仕事してない感すらある。
ついに、ここからどんどん実際の制作に突入していきそうなので楽しみです!

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