玉ねぎを飴色になるまで炒めます。
「玉ねぎを飴色になるまで炒めます」ってやったことあります?私はなかった。
実家を出てから自分で料理をするようになって、仕事帰りの電車では専らレシピサイトを見るのがルーティンになっている。同居人が買ってきてくれた大量の新玉ねぎをどんな料理に使おうかなと考えていて、オニオンスープに行き着いた。
レシピを使う人は必ず出会うであろう、「玉ねぎを飴色になるまで炒めます」。「透明になるまで」も頻出。でも玉ねぎは炒めても透明になんてならないし、飴色になるまでなんて待てない。
今日たまたま時間があったので、玉ねぎが飴色になるまで炒めてみた。
初めにレンチンをして電子レンジの恩恵に預かってから、バターで玉ねぎを炒め始めた。始めてすぐ、これめっちゃ時間かかると察した。
まず、少しでも放置すると焦げる(常識)。炒めてる間にYouTubeでモモウメでも見ようと思っていたのに、全く見れない。飴色になるまで、玉ねぎにつきっきりで均等に火が通るようにかき混ぜなければいけない。とても「飴色になるまで炒めます」なんて簡単に言っていいような行為ではないような気がする。
しばらくすると、「透明になるまで」の段階に入ってきた。なるほど、これが透明かと思ったが、やっぱり透明にはならない。
玉ねぎは、透明にはならない。(大声)
オニオンスープの調理時間は30分と書かれていたが、既に15分を経過していた。15分炒めてやっと”透明”にたどり着いて、先の長さが思いやられてキッチンにイスを持ち込もうか悩んだ。
しばらくすると段々と玉ねぎに色が見られるようになった。同時に問題も起こった。初めよりも焦げやすくなっている。ちょっとでも混ぜるのをサボろうもんなら一瞬で焦げ目がつく。スープなのでできれば焦げのないまろやかな玉ねぎに仕上げたい。やはり、玉ねぎを混ぜるのを止めることは許されないようだった。
時間が経てば経つほど、炒めている玉ねぎに愛着が湧くようになった。少しずつ色がつく玉ねぎを見ているのが楽しくなってきた。
ついにその時が来た。炒め始めてから25分。私の炒めた玉ねぎは、可愛い飴色になっていた。
これが…憧れの飴色…。……飴色なのかこれ。
そこからオニオンスープはすぐに完成した。調理時間の30分の中で玉ねぎの下準備が4分、玉ねぎを炒めるのが25分、スープにするのに1分だった。
レシピにさらりと書かれている「飴色になるまで炒めます」には大変な労力がいることがわかった。愛着の湧いた玉ねぎで作ったオニオンスープはもちろん美味しかった。おかげで玉ねぎを3つ消費できた。これなんの話?
皆さんも時間があったら、玉ねぎを飴色にしてみてはいかがでしょうか。(?)
参考にしたレシピ:ポカポカあたたまる 飴色玉ねぎスープ