"ざっくり"学ぶ財務諸表
大企業、中小企業問わず経営は盤石とはいえない日本経済。
従業員に求められるビジネススキルも日々変化しています。
今では会計部門の人でなくとも「財務3表」を理解するスキルが求められているそうです。
誤解してはいけないのが、会計部門に求められている「財務諸表を作成する」能力ではなく、「財務諸表を読み取れる能力」がある事を企業は求めている、という部分です。
ご存知の方も多いかと思いますが、まず財務3表について簡単に一覧にしました。
【財務3表とは】
「貸借対照表(B/S)」・・・今持っている財産、負債(期末の成績表)
「損益計算書(P/L)」・・・どれだけ稼いだか(一年間の成績表)
「キャッシュフロー計算書(C/F)」・・・現金をどのくらいもっているか、増減はどうなっているか(期末、又は一年間の記録)
これらを複合的に「見る」「分析する」能力があると様々なビジネスシーンで役立つという訳です。
例えば…
■顧客への提案が数字を使った具体的なものにできる
■上場企業であれば情報開示がされているので、分析して新規開拓に役立てる事ができる
■仕事の数字にたいして自分なりの予測を立てられる
■自社でも数字がわかるわからないでは社内評価が変わる
■転職など新天地を目指すときも指標にできる
ビジネスマンに必要なのは知識ではなく考え方です。
苦手意識を払しょくするために、数字をよくみる習慣をつける事が大切です。
【財務諸表を見る上で重要な3つの入り口】
・定量情報を把握する
・各財務諸表の意味をざっくりつかむ
・過去実績、同業他社の財務諸表と比較する事でより深く意味を知る
【財務諸表を理解する上での注意点】
・それぞれに何が記載されているのか、仕組みを理解する
・ざっくりみる(有価証券は100ページ以上)
・ざっくりつかむ(数字を一けたまで見る必要はない)
日本の上場企業で一番枚数の多い有価証券報告書はどこの企業家わかりますか?
ソフトバンク株式会社だそうです。300ページ以上もあるとか…そんなところも(?)日本一なんですね。
よっぽどの専門家でない限り、これは全部読む必要はないのではと思いますね。
【日本の会社はPL脳】
日本は長い間、損益計算書(P/L)に重きをおいて財務諸表をみていました。
しかし、同時に貸借対照表(B/S)・キャッシュフロー計算書(C/F)も見ないと危険です。
損益計算書(P/L)がどんなに素晴らしくても黒字倒産の恐れもあるからです。
偏らず財務3表を読み解く力はビジネスをする上で取引先の危機を見抜き、自社の未来を予想するにも力になってくれる能力だと思います。