『私をくいとめて』鑑賞

新年一発目に鑑賞した映画は『私をくいとめて』

元旦に観た。

綿矢りささん原作で、のんさんが主役。

おひとり様ライフを満喫しつつも恋愛に焦りも感じる31歳のみつ子の脳内にAという相談役がいて、困ったことがあると答えてくれるというお話。

Aは「アンサー」の頭文字。

おそらくAはみつ子の別人格と思われるが、サイコな内容ではなく、あくまで等身大な雰囲気の恋愛映画である。

私は先に原作を読んでいたので、映画を観ると「あれ?ここってこうだったっけ?」と色々気になってきた。

そこで原作を読み返してみたら、もちろん変更点はあるものの、ほぼニュアンスは変わって無かった。

それでは大きく原作と映画の相違点を3つ挙げてみる。

1)みつ子に彼氏が出来る場所が、原作では夢の国だが映画では東京タワー。

これは大人の事情で変更されたと推測される。

2)みつ子がセクハラを目撃したのに、注意する勇気が無くて苦しむシーン。

原作では電車内で男性芸能人が女子中学生にセクハラしていた。映画では宴会場で観客の中年男性が女性芸人にセクハラした。

これも大人の事情が垣間見える。

3)イタリア人と結婚してイタリアに住んでいるみつ子の友達。

原作ではとてもアグレッシブにイタリア生活を満喫している。映画では近くのカフェくらいまでしか怖くて外出出来ない。そして映画では妊娠している。

これは上の2点と違ってニュアンスが変わって来る変更点である。

みつ子からすれば(観客からも)イタリアで生活している友人は凄い!となるけど、実はほぼアパートで引きこもったような暮らしをしている。素晴らしく見える他人にも、ちゃんと悩みがあるんだということを表現したのだろうか?

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