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誰も見たことがない景色は見えましたか?
こんにちは。
芸能ゴシップに詳しい医学部受験コンサルの鈴村です。
今日は芸能ゴシップの話ではなく。
夏の暑さにうんざりした時に、逃げる先が私にはあります。
それは例えば、新田次郎の『八甲田山死の彷徨』を読むことであり、ビング・クロスビーの『ホワイトクリスマス』のPVを見ることであり、BS1スペシャルの『カラコルム・シスパーレ 銀嶺の空白地帯に挑む』を見ることです。
とにかく凍えるような寒さの中で、生と死の狭間に立つ人々の姿を思い描くことで、夏の暑さを紛らわせているのです。
その『カラコルム・シスパーレ 銀嶺の空白地帯に挑む』で登頂に成功した平出和也さんと中島健郎さんがK2で消息を絶ち、救助打ち切りになったというニュースが入ってきました。
平出和也さんについては、こちらのインタビュー記事でなぜ未踏の山に登るのかについて語っています。
山を登るという行為は、私には全くわかりません。
もともと身体を使うのが好きではないこともあり、高尾山に登るのがやっとです。
それでも、このインタビュー記事の中に出てくる「山はすべての人に平等だ」という言葉は心に残りました。
たぶん、それは、山が誰にでも平等だからだと思います。
ベテランであろうが初心者であろうが、性別も何も関係なしに、山は、平等に自然の厳しさを突きつけてくる。その素晴らしさも、同時に、平等に。
最初は陸上のトレーニングのために、山に走って登っていた平出さんが、誰かと競うのではなく、自分のために山に登るようになった過程は、読んでいると感動的です。
滑落した場所はわかっているので、いつかお二人が家族のもとに還って来る可能性はゼロではありません。
お二人は最後のその瞬間まで、誰も見たことがない景色を見ていたのでしょうか。
そうであってほしいと心より願っています。