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天気のせい

「天気が悪いんじゃない、服装が悪いんだ」

通勤中に読んでいた小説の一節が、まさに直近で考えていたこととリンクしていて、これは偶然じゃなく、私に教えるために現れたのだと思った。

話の中に雨の多い国のことわざ、とあったので気になって検索してみると、

「Det finnes ikke dårlig vær, bare dårlige klær.(=天気が悪いんじゃない、着ている服が悪いだけ)」

ノルウェーに古くから伝わることわざだとわかった。

雪や雨の日が多い地域では、悪天候を理由にしたら何もできなくなってしまう。

だから、季節や天候に相応しく対処し、自然の営みを受け入れて楽しむらしい。

心に雨が降りつづけるとき、ありのまま受け入れられるだろうか。

小説にはこうも書いてあった。

「リラックス。つまり心の余裕。それがあるかどうかです。」

落ち込んだ自分をなんとか引っ張り上げようと必死になるほど、自己嫌悪に陥るという、負のループに入りがちだ。

雨が降ることを悲観したところで、晴れるわけはない。
良い例えをもらって、腑に落ちた。

わかるのとやるのとでは全然違うけれど、心の雨を受け入れられる日を少しずつ増やして、恵の雨として感謝できたら、もっと人生を楽しめそうだ。

引用:標野凪「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」双葉文庫

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