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国際名ミッフィー、本日65歳の誕生日

フランダースとオランダでは、この仔は「Nijntje(ナインチェ)」という名で知られている。彼女が本日(2020年6月21日)、65歳の誕生日を迎えたというのでニュースになっていた。

ちなみに、ある程度以上の年齢の日本人にとって、この仔は絶対に「うさこちゃん」でしかない。ミッフィーって誰それ?なんである。で、その「誰それ?」具合は、オランダ語圏の人らにとっても同じで、この仔は絶対にナインチェでしかない。

「うさこちゃん」と「ミッフィー」の差異が発生したのはいつなのかということについて、いつか調べようと思ってはいた。朧げには、かつて都市銀行と呼ばれていた大手銀行が合従連衡・統廃合を展開していたちょっと前の時期に、そのうちのどっかの銀行がキャラ採用した頃と重なるんではないかという気がする。

…と思って調べたら、非常に詳しいWikipediaの日本語ページを発見した。

(詳しさに比して、写真がアムステルダムの、しかも閉店中のナインチェショップ、というのは、情報の確度としてどうなんだろう。あらまほしくはユトレヒトのナインチェ博物館であるべきなんじゃないだろうか。まあ、Wikiなんだから、そう思う私が編集すれば良いだけの話ではあるので、後日に託すことにする)

65歳の誕生日=年金支給開始=現役引退、というのがここいらのスタンダードである。著名な評論家だの大学教授だのも一律なので、65歳の誕生日というのがニュースのネタになったりもする。その後も引き続き働くのは、芸術の世界だと特に、本人の意志次第というところが強く、現にネインチェの生みの親、ディック・ブルーナは、80歳過ぎに本人が引退を宣言するまで創作を続けていた。

色彩にしろ意匠にしろ、彼はモンドリアンの系列の画家、というのがここいらでの共通認識らしい。

また、フランダースの制作物でムスティというのがいるんだが、

これとナインチェの区別がついていない大人も結構存在する。
ムスティの説明をもっと、と思ったら日本でも既に放映されていたらしく、えらい詳しい説明が日本語Wikiにあってびっくり。

いずれにせよ、ナインチェもムスティもいるフランダース圏では、キティちゃんが世界的人気キャラとして認知されていくプロセスにおいても、

「ああ、はいはい、ナインチェとムスティの中間みたいなキャラね」という認識が、日本学科に進学して来た学生たちの親御さん世代に、かなり強力に存在していたようだ(当社調べ)。

そのキティちゃんにしても、生みの親が60歳過ぎて引退、という文脈でニュースになってたりした↓

「ナインチェはヒゲがない。キティは口がない。口もヒゲもあるムスティ最強」という、大謎理論を唱えるフランダース人オタクの学生が、そういえばいたなあ(遠い目)



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