HALATION歌詞制作秘話①
タイトル HALATION
シンガー MAHO
作曲 Yonny
Yonny Soundsで作詞した2作目である。
私はこの作品のことを考える時、なんとも言えない幸福感に満たされる。
歌詞を書かせてもらえて、本当に幸運だったと思っている。
MAHOとYonnyに、心からの感謝を込めて以下の記録を捧げる。
いらんかもだけど。
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2023年12月27日
Melodie of Shadowsの歌詞ができた途端、
MAHO(以下、マホと記載させていただく)との作業が開始となった。
コーラスづけの作業のために、Yonnyに電話でコード進行を聞いたときのこと(Melodie of Shadows秘話③参照)、
こちらはこれからコーラスをつけたり録音したりする作業が待っていると言うのに、
「じゃ、マホさんとの話を進めよう」
この日、私はMelodie of Shadowsのコーラスづけが一段落したタイミングで、初めてマホに挨拶のDMを送信した。
マホからも返信が届いた。
100点満点の挨拶だった。
極めて礼儀正しい。Yonnyとは大違いだと思った。
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Yonnyとつながったきっかけ
そもそもYonnyとはいつ知り合ったのかと、よく尋ねられるので、ここに記しておく。
2023年10月半ば、InstagramのDMで、コラボの話を持ちかけられた。
初めてビデオ通話で打ち合わせをした時、衝撃を受けた。
Yonnyは大した挨拶もなく、軽々しく、もとい、軽やかに話し始めた。
私が敬語で話していると、
「あのさあ」
と来た。
「はいっ」
と身構えると、
「もうさ、普通にしゃべってよくない?」
「もう」と言うが、会話を開始してから、2分も経っていなかったと思う。
彼は誰に対してもフレンドリーだが、誰に対してもこんな雑な対応をしているわけでもなさそうだ。
一体どういうことかと後になって聞くと、
「バンドメンバーとの初顔合わせって感じだったんじゃない?」
どうだか。
覚えていないから適当に答えたに違いない。
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さて、マホの楽曲だ。
まずは3人のグループチャットで、どのような曲がいいか意見を出しあおうとYonny。
私は、マホの透明感のあるエアリーボイスが生かせる曲がいいと思っていた。
そこで、イメージに近い曲として既存曲のリンクを貼った。
Yonnyも数曲のリンクを。
そこにマホが登場し、何十曲ものリンクを貼ってきた。
すごいバイタリティだ。
ここは私が口を挟まなくても話が進みそうだ。
どんな曲にするかは二人に任せようと決めた。
デモができたら、歌詞を書くという役割を担当すればいい。
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「Yonny Records(仮)」からYonnySoundsへ。
HALATIONのデモが上がったのは、年が明けたばかりの1月3日の事。
しかし少しばかり、その前のYonnySoundsの動きを記録しておこう。
大晦日も正月も関係なくYonnyとのやりとりは続いていた。
元日にYonnyは、レーベルを立ち上げるにあたって、サイトを作りたいと話していた。
その当時レーベルの名称は
「Yonny Records(仮)」
であったのだが、何か「ヨニー」に続く言葉の案がないかということで、
私は思いつく限りの単語を並べた。
ヨニーミュージック、
ヨニーサウンズ、
ヨニーサウンドスケープ
ヨニーノーツ、
ヨニービーツ、
ヨニークリエイションズ、、、
Yonnyは、
「サウンズって、レトロっぽくていいな」
翌1月2日に、サイトを作り始めたとのこと、アーティスト写真とプロフィールを送った。
Melodie of Shadowsのジャケット画像もこの日作成した。
仮で作ったサイトを見ると、名称が「YonnySounds」となっていた。
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正月3日 マホと魔法とお風呂と桟橋
1月3日、私は午後から親戚の家で新年会の予定があった。
朝、Yonnyに連絡を入れた。
午後は出かけるが午前中は家にいる。
何かやることがあるか? と。
すると
「あります!デモおくるので、ラララ歌いれてほしい」
来たよ……。
正月早々始まっちゃった。
私は出かけるための身支度をしながらデモを聴き、
大急ぎで歌って、大急ぎで送った。
この間40分間弱。
私の中には、このときすでに歌詞のイメージの片鱗のようなものが生まれていた。
そこで、Yonnyに伝えた。
今回の歌詞は、前みたいにイメージを出し合ったりしないで、一応私にまかせてもらっていいだろうか。
ダメだったら書き直すからと。
このイメージは、混ぜるな危険、という気がしたのだ。
すぐにYonnyは送った音声をミキシングして、音を作ってきた。
私の気分は一気に高揚した。
ラララだけで、こんなことになるのか!とてもいい!
すでに何度でも聞きたい曲になっているではないか!
明るく爽やかなロックポップチューンだ。
デモが届いてから2時間。とにかく早い。
これをマホに送って、音域などを確認、オーケーが出たら、次の作業へ。
夜になって、フル尺のオケが届いた。
私は早速、下準備を始めた。
マホが歌うのだから、遊び心ではあるが、
「魔法」
という言葉を使おう、ということを考えていた。
それから、アニメーションのオープニングテーマを想定すると言うこともあり、
曲調から、どこかへ飛び出すようなイメージをしたかった。
銀河鉄道999が駅から走り出し、やがて線路が途切れて、宇宙に滑り出していくように。
しかしまさか銀河鉄道にするわけにはいかない。
何を使って旅立てばいいのだろうか。
私は入浴中にもずっと考えていた。
その時にふと、「桟橋」という言葉が頭に浮かんだ。
桟橋ってなんだ?
と、思った。
入浴後に、桟橋を画像検索してみた。
なるほどこれだ!これで行こうと決めた。
そういえばYonnyが14歳の時に初めて作った曲(「どうすればいい」)も、お風呂で降りてきたって言ってたな。
と思い出した。
風呂場には、ひらめきを導く天使かなにかが住んでいる。
次回に続く