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あの夏の川のうた 歌詞

あの夏の川のうた

見ておくれよ この川を
なんてのどかな景色だろう
まるで 百年も前から 
何も変わらぬみたいだ

ふと見れば 道端に
朽ち果ててゆく 小さな靴
誰が履いていたものか
誰にもわからない

季節ごとの花を咲かす
手入れの行き届いてた庭が
今は 名前も知らない
つる草に覆われてる

あの夏の出来事は
ぼくらの未来を変えた
だけど 思い出のきらめきは
決してけがされやしないよ

柱だけになった家
今はもう役に立たぬ線路
それでもなお 僕らは
ここから離れられない

違う土地の言葉で
ほがらかに話しかけてくれた
見知らぬ人のさしのべる
その手の力強さよ

名前さえ知らぬまま
別れてしまった人よ
もう二度と会えぬとしても
決して忘れたりしないよ

結んだ手のぬくもりを
したたり落ちる汗の尊さを
ぼくらのために汲んでくれた
あの水の清らかさを

泥にまみれ くたびれた
小さな古い町は
きれいな水で洗われて
やがて輝きはじめた

見ておくれよ この川を
なんてのどかな景色だろう
まるで悲しいことなど
何もなかったみたいだ

なくしたものは少なくない
嘆きの声もいまだ残る
それでもなお 僕らは
ここから離れられない


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