58年目の「REVOLVER」記念日
今月の5日にinstagramに投稿した記事の転載です。
今日は初めて、ジョージ曲がアルバムのトップを飾ってから58年目の記念日、おめでとうございます!「REVOLVER」がUKで発売された1966年8月5日から58年目)。「REVOLVER」をビートルズのアルバムで一番好きだとおっしゃる人はかなりたくさんいると思います。だって、本当にレコーディングという概念も、その手法もひっくり返してしまったレコードだと思うし、もっと言うと、音楽そのものを、音楽そのものの未来だって変えてしまった本当に歴史的な名盤だから。
ビートルズ以前にビートルズはなく、ビートルズ以降も、ビートルズに匹敵するほど、音楽に革命をもたらしたバンドはどんなに考えても存在しないと思うのです。アルバム全体を見ると「REVOLVER」はポールのアルバムだとも思うけど、最初と最後の曲の強烈さは、私はすごいと思うのです。
それにしても本当に「REVOLVER」はポールの才能が完全に開いたアルバムだと思うんです。「Eleanor Rigby」と「Here, There and Everywhere」と「Good Day Sunshine」と「For No One」に「Got to Get You Into My Life」を同じ時期にかけないよ、普通。どうかしてるよ、ポール・・・
そして信じられないことに、これはビートルズ本で読んだのですが、「REVOLVER」の時期はジョンが絶不調だった時、本当にスランプだった時期で。なのに彼は歴史に残る恐ろしい曲をかいています。「Tomorrow Never Knows」という(「Tomorrow Never Knows」のリンゴのドラムって、「RAIN」のドラムと双璧をなすぐらい、ビートルズのリンゴのドラムプレイの中ですごいプレイだと思うのです・・・)。
そんな、ポールの才能が完全開花し、ジョンは絶不調なのに歴史的な曲を作るわ、リンゴのドラムは凄すぎる域に達してきている時期に出た「REVOLVER」で、本当に誰も予想しなかったと思うのです、アルバムがジョージ曲で始まることなんて。当時のファンの人たちは意表をつかれたのではないでしょうか。ジョージのソングライティングの才能も、とても伸びてきている時期で、というかこんなかっこいい曲、かけません、普通。ジョンとポールという、とんでもなく恐ろしい才能を目の当たりにし続けて、普通なら諦めてしまうのに諦めなかったジョージは強いと思います(ジョージのそういうところが大好きです)。
そして「TAXMAN」はアレンジも、ハーモニーも、ディストーションのきいたギターも完璧。グルーヴィーですし。というか「TAXMAN」のリードギターはポールです。ポールは演奏家としても本当に恐ろしい人すぎるのです。ジョージが「TAXMAN」のギターソロを決められなくてどうしようと思っていたらそれにイライラした(・・・)ポールが俺に弾かせろ〜といって、サクッとひいたのがあのソロで。そんな意味でもポールのアルバムだなって思います。そして、毎度の如く、ジョージ曲でのポールのベースの張り切り方はどうかしていて。「TAXMAN」のベースって、本当に人間業では無いと思うんです(私の父は「こんなの弾けるかあ〜」と、以前言っておりました。「ポール、狂ってるわ!」とも)。
と、いうことで、『REVOLVER」は色んな意味で、「めっちゃポール」なアルバムだと思うのですが、最後にジョージのこちらの発言を。
「他人の曲をやらなくてはいけなくなったら、ポールはいつもすごいプレイをする。でもその一曲を聴いてもらえるまでに、ポールの曲を59曲はやらなきゃならない。そういう意味からもポールとの共演は難しいだろうね。もちろん、友人としてはいい関係なんだけど」。
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