見出し画像

2024年10月18日 戸川純 umeda TRAD vol.1

10月1日に心血管疾患の手術を受けてから、思いがけないことになり、入院が長引き、どうなるかなあと思いながら、だけれど絶対このライブには行きたいと思いながら療養につとめてきました。そして、ライブの前々日ぐらいに、行けるかもと思えるようになって、そして行ってきました。umeda TRADでの戸川純さん、純ちゃんのライブ。

umeda TRADのある場所はバナナホールという80年代から存在していたライブハウスでしたが閉店。そしてバナナホールの跡地にumeda AKASOが開いて、そして名前がTRADに。ですが今月の末に賃貸契約の関係で閉店することになりました。バナナホール時代から、何度も足を運んだ場所なので、閉店はとても残念です(純ちゃんも何度もライブをした場所で、ここ最近は大阪でのライブの時はいつもTRADで、AKASOの時も、バナナホールでもライブをしたし、ということでとても残念そうな様子でした)。

ライブのセットリストです(ヤマジカズヒデさんがXに上げてくださったものです)。

純ちゃんとヤプーズの皆さんが登場。みなさんのお姿をみて「あぁ、本当に来れたー、良かったー」と思いました。純ちゃん、相変わらずかわいい!ヤマジさんは「STOP MAKING SENSE」のTシャツ。ライオン・メリィさんのジャミロクワイ的な帽子も素敵。

平沢進作曲のヴィールスから。京都の磔磔での7月のライブでは時間の関係で(磔磔は絶対21時までにライブを終わらせなければいけないので)演奏予定だったのですが演奏されなかったのです。そしてすぐに思いました「純ちゃん、すごく声が出てる!」って。そして「肉屋のように」。最初からもう、ぐっとつかまれる感じです。

そして「シャルロット・セクサロイドの憂鬱」。純ちゃんとジェフ・ミルズとの「矛盾」を聴いた時、実は「シャルロット・セクサロイドの憂鬱」をなんとなく思い出したのですが、改めて聴きながら、ああ、それは間違いではなかったなーと思っていました。

そしてMC。ヤマジさんの前にヤプーズでギターを弾いてらした石塚BERA伯広さんのお話をされたのです。2019年の2月26日、石塚さんは次にせまった純ちゃんの岡山でのライブのリハーサルの帰りに交通事故に遭って、お亡くなりになられました。

「岡山でのライブがとぶかもれない、だけど、ライブをとばしたくないし、とぶことをBERAちゃんも望んでないと思うし、へたっぴでもいいから、誰か曲を知ってるギタリストが来てくれれば… と思ってたら、BERAちゃんの親友の、へたっぴどころかなヤマちゃんがきてくれて。で、その時、最初に弾いてくれたのがこの曲で。ロッカーのヤマちゃんなのに、この曲が最初なの、どうだったのって思うけど?」と純ちゃんがヤマジさんに言うと、ヤマジさんは笑顔でサムズアップ。初めて純ちゃんのステージでヤマジさんが弾かれた曲が「シャルロット・セクサロイドの憂鬱」だったということを知ることができました。「本当に『男をみせて』くれたって感じだった」って。

この話はすごい話で、2月26日に石塚さんが亡くなられ、岡山のライブは3月2日。石塚さんのピンチヒッターをヤマジさんがオファーされたのがライブの確か3日前で。そこから他のレコーディングの仕事もこなしながら、曲を覚えて、3月2日の岡山でのステージに立たれたのです。親友を亡くして本当にお辛かったはずなのに、二つ返事でそのオファーを受けられて、そして、しっかりピンチヒッターをつとめあげたという。そしてそれから正式に純ちゃんと中原さんからヤプーズに入って欲しいとオファーを受けて、今に至るのです。

そして純ちゃんが「この曲もロッカーとしてどうなのと思うけれど」と言いながら次の曲の「赤い花の満開の下」という流れでした。この曲を石塚さんが好きだったと、前にヤマジさんのSNSで読んで知っていたので、もう、胸に来てしまって。私もこの曲が大好きなのですが、このMCのあとで、なおさら胸にきました。

そして平沢進師匠が「1番好きな戸川純の曲を定めるのは至難の業でありますが、あえて今夜は『諦念プシガンガ』といたします。 あれは神を作った神であります。」と以前つぶやいていた「諦念プシガンガ」へ。「神を作った神」、確かに。この曲も入っているアルバム「玉姫様」を聴いた平沢師匠は「アルバムなんて作ってる場合じゃない」といって、ご自身のバンド、P-MODELのアルバムの制作を中断して、結果的にP-MODELそのもの活動を休止してしまうという・・・(それから純ちゃんとコラボレーションされたりしたのでした)。

そして次が「大天使のように」。この曲が聴けたのは本当にうれしくて。純ちゃんは「この曲は、いまいちだなーと思っていて、歌うことを敢えて避けてきたけれど、SNSとかをみてると、聴いた人の解釈をみてると『へー、そんなふうなとらえかたがあるんだ。参考になるなー』って思って」って。純ちゃんの天才性が溢れている曲だと私は思っているのに純ちゃんがそう思っていたなんて驚きました。

そして、純ちゃんのMC中にヤマジさんがおもむろにジャズマスターでメロディを弾き始めて、ついついそれが知っている曲だとMCをほおりだして歌ってしまうという、そんなことがライブではよくあって(7月の磔磔でもそうでした)ということで、「それならバンドできちんとやってみよう、ということになって、大阪では初めてやります。多分もうやらないよー」といいつつ中村晃子さんの「虹色の湖」、そして、「モスラ」!めちゃくちゃかっこよかったです。「モスラ」をめちゃくちゃロックに弾くヤマジさん。そして、おもむろにゴジラのテーマ曲をジャズマスターで。それに合わせて純ちゃんが「モスラ、モスラ、モスラに似たゴジラ♪」(ひょっとしたら「似たゴジラ」じゃなくてメカゴジラかも?!)って歌って、盛り上がって。

ちなみに今回もヤマジさんの鬼の無茶振り?はあって、「虹色の湖」の前のMC中にヤマジさんがある曲を弾き始めて。純ちゃんは「その曲じゃないー」といいながら、結局歌ってくれたのでした(無茶振りするから歌詞もきちんと歌えなかったーといいつつ。でもとてもよかったです)。ヤマジさんが弾き始めた曲、すぐわかりました。ジェーン・バーキンだって。でも純ちゃんは日本語で歌いました。それで思い出したのです。純ちゃんの妹さんの戸川京子さんが「Yesterday yes a day」をカバーしていたこと。

歌い終わった純ちゃんは「この曲を、故・妹と、故・ジェーン・バーキンに捧げます」って。

じーん。

長くなるので、いったんここで…。まだ続きます。

いいなと思ったら応援しよう!