嬬
「需」とは 日照りの時に雨乞い をし、雨を求め待つという漢字であり、そこに女をつけて巫女という意味で万葉集などの古事記では妻という意味で使われています。
群馬県の地名『嬬恋』には名前の由来があり、日本武尊 (ヤマトタケル)が 弟橘媛 (オトタチバナヒメ)と船で東国の征伐に向かう中…嵐に見舞われます…
女性が船に乗っていることで海神が怒っていると考えた弟橘媛は怒りを鎮める為に荒れ狂う海に身を投げ嵐が収まりました…
悲しみに暮れる日本武尊でしたが悲しみの中で船を進め戦いを終えます…
その帰路で 鳥居峠 に差し掛かった時に堪えていた悲しみが溢れ出し、『吾嬬者耶(あづまはや)』と叫んだと言います。
現代語で言うと『ああ、我が妻よ、 恋しい〜』と言うことでしょうか…そこから嬬恋という地名になったとか…
現在では 愛妻家の聖地となっているようです。
私の妻は現在 フェミニストとして活動しており、又、私たちは仮面夫婦ですのでロマンス などは生まれ難いのですが…国際的な催しの際にマナーがなっていないと笑われてしまいますので嫌がる妻を仕方なくレディーファーストでエスコートするのですが「男性が女性に優しくすると尊敬してくれると思わないで…それは男性が強い生き物だという条件があるから逆説的に尊敬しているだけなの…私とあなたの立場は同じなんだから」と言いつつ頬を赤らめる時があります。
そんな時に私は昔の妻を思い出し誰にも聞こえない声で「吾嬬者耶」と呟くのです。
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