デジタル行動分析は何がうれしいのか?(🔰向け)
ツールの技術的なことを書かずに、技術的なことを書かずにデジタル行動分析ツールは何をするものなのか?についてご紹介をさせて頂きます。
ここでは売上があるオンラインビジネスを想定してご紹介をさせて頂きます。
最初に、オンラインビジネスの売上を簡単な式にすると下記になります。
訪問者数、コンバージョン率、単価のいずれかもしくは複数を上げることでオンラインビジネスの売上が向上します。
①訪問者を増やす
最初に考えるのは、訪問者数を増やすことだと思います。
下記の例1のように1日の訪問者を1000人から1500人に増やすことができれば、コンバージョン率と平均単価が同じ場合は売上を1.5倍にすることができます。
有料広告やSNSなどでのプロモーションはこのための施策と言えます。
②再訪を促す
下図2の場合はどうでしょうか?
新規訪問者(初めて訪れた人)と再訪者(2回目以降にアクセスした人)に分けて売り上げを見たところ、再訪者はコンバージョン率が4倍になっていることが分かりました。
再訪を促すためにターゲティング広告やモバイルアプリであればプッシュ通知をするなどが考えられます。
少し手間はかかりますが会員登録の仕組みを導入してメール配信を行うことも効果的かもしれません。
この2つの例は、一般的な施策でご紹介をしました。
細かいデータをみなくても「なんとなくそうだな」というものだと思います。
ここまで施策であっても「データで課題を把握」→「施策実行」→「データで効果測定」とされている方は行動分析をしていると言えます。
さらに具体的な例を紹介します。
③特定の機能がコンバージョン率に影響を及ぼす
下図3をご覧ください。
「お気に入りボタン」の機能を使用したユーザーとしていないユーザーでコンバージョン率を比較したところ、大きな開きが確認できました。
総合的に分析をした結果、「お気に入りボタン」は購入を促す強力な機能と認められました。
効果的にコンバージョンする施策として、「お気に入りボタン」を見やすい場所に配置することが考えられます。
「お気に入りボタン」を使用したユーザーにクーポンを配布するなどのマーケティングキャンペーンも可能です。
④単価向上を目指す
長期的にユーザーの傾向を見るで施策が見えてくる場合もあります。
図4の場合、1ヶ月の購入回数で一人当たりの購入額に違いが確認できました。
繰り返し購入をしてもらうために関連商品を紹介したり、大手ECサイトのようなお買い物マラソンのようなキャンペーンも試してみたくなります。
この例では平均単価を扱いましたが、LTV(顧客生涯価値)で最大化するユーザー行動を知りたい方も多いのではと思います。
⑤機会損失を見つける
良いことだけではなく、悪い傾向が見つかるケースもあります。
図5は、ホームページ(ウェブサイトのトップページ)に1回のセッションで3回以上アクセスしているユーザーはコンバージョン率が下がっているという傾向です。
これは、ユーザーがサイト内を迷ってしまい、悪い体験となってしまっている可能性があります。
3回以上アクセスしているユーザーがどのような回遊を辿っているかを調べ、潜在的に機会損失となっている場合にはサイト構造やUIを見直す必要があります。
よりリアルなお客様の声を集めるためにアンケート機能を導入することも検討できるかと思います。
まとめ
デジタル行動分析は、訪問者の行動を分析することでWebサイト、モバイルアプリが成功するヒントを見つけるための分析です。
今回扱った内容はいずれも簡単な例を挙げていますが、複数の要因が絡みあったり、埋もれていた機能が実は影響力を持っていたりする可能性もあります。
特定の機能が有益だと発見することに加えて、それをどのくらいの頻度で実行させるのが有意かを知ることで施策はより具体的に実行できます。
データで分析をする場合には高度なデータサイエンティストに頼ることが多いと思いますが、非ITユーザーでもこのような分析ができるようにするツールもあります。
読者の方のビジネスを向上させる手法の一つとしてご検討ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?