そのAIは使えるAIですか?
世の中のトレンドに合わせ分析ツールもAIが搭載されていますし、製品の提案を受ける時にAIを強調された方もいるかもしれません。
例えば、こう言われたらどうでしょう。
凄そうですよね。
具体的に何をやっているかを質問すると、このように言われました。
※ レイジクリック=短時間内に、特定の箇所が連打されるようなクリック。一般的に怒りやフラストレーションにより起こす行動と言われている。
これも凄そうですね。(語彙力)
実際に何が見つかったでしょうか?
上記の例では、カルーセルの矢印を何回もクリックしている動作でした。
これはフラストレーションによるものではなく、ユーザーが次のトピックを見るためにスクロールしている動作です。
最初の印象とは随分違う結果が出てきたと思います。実際にお客様の環境でもこれに近しい、通常の動作を検知することがありました。
もちろん、これを自社で作るのは大変だと思います。
画面の座標とマウス操作をデータとして蓄積する
何をフラストレーション行動とするかを定義する(例:特定の要素を2秒回で3回以上クリックしていたらレイジクリックとする)
ロジックに合致するユーザーを検出する
今回はレイジクリックを例にしましたが、製品には複数の動作を一度に検出できるようになっていますので機能としての価値は高いと思います。AIじゃなく自動化じゃない?と思いますが。
読者の方にとって重要なのはAIを使ってどのくらいビジネスが向上するか、業務改善に役立てるかだと思っています。
高度な処理をしているほど机上では効果が見えづらいのも現実です。行動分析ツールではユーザーの行動パターンという環境依存の要素も入ります。
必要に応じて人的・金銭的なコストを掛けてでもPoCを通じて自分たちの環境で効果測定をするようなこともご検討頂いた方が良いと思います。
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