「傍観型」から「参加型」へ
「個」の時代のマーケティング方法を確立することは難しいが、
市場に聞くという原則論に戻るとわかりやすくなる。
ただ、マスマーケットという市場からでは答えを得にくいが、
顧客の顔を見ながら具体的なテーマに落とし込んで聞いていく方法は
最も効果があると思われる。
さらに進んでいるのは、そうした顧客を商品開発や販売促進といった経営に
参加してもらうことである。
顧客を商品作りや販売戦略の一端に参加してもらうことによって、
顧客の志向を整理できるとともに、
顧客を引き寄せるという役割まで果たしてくれるからである。
新規出店の飲食店がモニターを募集して味見会を開催したり、
自動車メーカーが新製品開発に定期的に顧客からの提案や
感想を組み込んだり、
分譲マンションの開発に顧客層ごとのアンケート・ブレスト・
ヒアリングなどを繰り返して企画を生み出していくなど、
あらゆる分野に参加型社会(政治もしかりである)が広がり出してきた。
引用:塩見哲著 21世紀前半の社会の切り口より
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